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回復ビショップの教科書(実践編①)


○はじめに

 初めましての方は初めまして。雪です。前回のnoteに引き続いて回復ビショップについての実践編のnoteを書いていきます。前回のnoteではデッキの回し方の基本的な部分を中心に触れてきたのですが、今回は実践的なことを実際の試合をもとに振り返りながら見ていきたいと思います。前回のnoteを下部に貼っておいたので、気になるよって方は是非是非ご覧ください!
 また、回復ビショップを使わないよっていう人にとってもシャドバでの重要な考え方とかもたくさん書いておいたのでよかったらご覧ください。
(ここから先は、「だ。である。」調で書いていきます。ですます調に戻して欲しいという要望がございましたら、コメント欄にお願いします)

○デッキのリスト変更について

 実は、noteを書いてからすぐにリストを変更して、ランクマで使っていた。理由はシンプルで環境の対面が自分達のデッキの理解度が上がり、プレイングスタイルが大きく変わったことだ。これにより、こちらもデッキ単位でリストを変えないと一定の勝率を維持できなくなってしまった。特に融合ネクロに関してである。 
 変更後のリストでランクマに潜ってみたのだが、以前よりもかなり高い勝率を維持できるようになった。また、融合ネクロを意識して組んだのだが、ラスワネクロ、秘術ウィッチに対しても勝率が改善していた。
 下部のグラフをご覧いただきたい。こちらは、1月16日の0時から12時までにおこなったランクマッチの勝率である。35戦して28勝したため、勝率が8割を超えている。これはもちろん、グランドマスター帯での統計である。(今回は大学生の特権を使わせていただいている)

こんな綺麗な数字になることある?

 まず、触れておきたいカードが2種類あるので書き留めておく。

・アズヴォルトについて

 このカードが採用に至った理由は、環境で諜報員を引けるかで勝敗が大きく変わってくるようになってしまったからである。環境での諜報員の価値がさらに上がったとも言い換えることができる。諜報員は八獄のため、確定でサーチすることが可能になっている。他のサーチカードであるシトリンラビットとの明確な差別点となっている。シトリンラビットは、一気に2枚のカードを引くことができるが、フォロワーである点と確定サーチができないという点が弱いということで不採用となっている。ヘリオの当て先を作らないための諜報員なのだが、シトリンラビットが場に出ていると結局当て先が存在してしまい、本末転倒である。
 デッキ構築のポイントとして、対応力を上げることももちろん大事なことではあるが一つの勝ち筋を太く強くしていくことも重要なことである。ここでのアズヴォルトの役割として、デッキのフィニッシュへのアクセスを安定させる役割となっている。シトリンラビットは、安定というよりは対応力があがったとも言えるだろうか。
 環境で融合ネクロが減る、また融合ネクロがナーフされるということがあれば真っ先に抜けるカードではあるだろう。

・断罪の祈りについて

 このカードは最初に絶対融合ネクロを突破するという意思で採用に至ったのだが、使い勝手があまりにもよく、普通に強かったので他の対面への勝率が上がった。どのような点が強かったのか。
 まず、相手のフォロワー1体を消滅させられること。相手の盤面にあるカースドキングを処理する役割で採用している。デッキの性質上、エルヴィーラをおかないといけないのだが、そのエルヴィーラがヘリオの当て先となってしまっていた。そのため、諜報員で走る前のターンにカースドキング設置されてしまい、そこから突破が不可能な試合が多かった。突破には、ミュースの料理人を2枚以上ドローしないとほぼほぼ勝てないのだが、そのミュースの料理人を2枚キープするのもかなり条件として厳しいものがある。そこで断罪の祈りが採用となったわけだ。ミュースの料理人1枚かこのカード1枚でよくなったことが非常に大きい。
 また、この消滅がラスワネクロや秘術ウィッチ(ゴーレムウィッチ)に非常に刺さるようになっている。ラスワネクロは、アリスや深淵の大佐のラストワード効果を消すことができるようになったため、、無警戒なプレイヤーには大きく刺さることになっている。これにより、諜報員が引けなかった時も以前より強気にプレイすることができるようになった。
 そして、回復とドロー付きである点が地味に強い。自分の周りにバフをかけつつ、自分の手札枚数を減らさないという形でしっかり一人3役の仕事をこなしている。

○ケアと割り切りについて

 カードゲームにおいて非常に難しい要素となっており、現在進行形でほぼ全てのカードゲームプレイヤーを苦しめているのではないだろうか。このケアをするか、割り切りをおこなうかという境界線は、各試合によって違うため一般化が難しいことがさまざまなプレイヤーが苦しむ原因ではないだろうか。
 今回は、二つの実例を持ってきたので、順番に見ていこう。このセクションを通して、このケアと割り切りの感覚を少しでも掴んでいただけると幸いである。

・パターン① 回復ビショップミラーのルゥの所持について

先攻6ターン目の1枚目のドロー後の様子

 画像だけだと少しわかりにくいので補足をしておく。ちなみにこの試合は先攻側つまり自分は敗北している。

<後攻5ターン目>
・盤面に学舎が2枚設置されていて、ターン開始時バンブーディドローがあった
・アイテール→エルヴィーラ、エルヴィーラ進化、ルゥがプレイされた
・回復量が足りずに自分が出していたエルヴィーラにエルヴィーラとルゥが衝突した
<先攻6ターン目手札>
・ミュースの料理人が1枚
・ベルディリアが2枚
・オーキッドの試験場が1枚
・ジャンヌが1枚
・噴水が1枚
・諜報員を素引きした

 ここで自分がとったプレイが衝撃的である。穴があったら入りたい。

後攻6ターン目開幕

 自分は、前のターンに諜報員をだし進化、そしてベルリディアを出し、相手のアイテールを処理しながら相手の顔に5点決めている。当時の自分は、ここで分割して諜報員を出して、少しずつ追い詰めていくとともに、ここで相手のルゥを警戒している。
 ここでの最適解というのは、相手のルゥを割り切りそして次の7ターン目に詰め切ることではないだろうか。なぜなら相手はルゥをすでに前のターンで1枚消費している。そして、相手は今まで山札を合計して19枚見ているのだが、期待値の単純計算をすれば26枚見ないと2枚目は手に入らないことになる。
 単なる確率の計算だけでなく、プレイの面から考えたい。大翼型の回復ビショップは、不利対面である。理由は、ロングゲームになるほどこちらのリソースと相手側のリソースで差がどんどん開いていってしまう。言い換えるとこちらは前寄せで前のめりな戦法なのに対し、相手はどっしりと構えた後半に特化した戦法をとっている。後半になればなるほどこちら側の状態が悪くなる一方である。したがってこちらは後半になればなるほど勝てるビジョンが薄くなっていくため、早期決着を狙いにいきたいところだ。今回のシチュエーションにおいては、割り切りをするというよりも勝てる線をしっかりと拾いにいくプランをとるべきだ。
 プランの最適解としては、諜報員をだしてそのまま進化を切る、そして引いた諜報員を並べ、ミュースを出しながらミュースで相手のアイテールを処理する。その後ターンエンドをする。こうすることで、潜伏状態の諜報員9/9と7/7の2体にしてターンを返せる。仮に有翼の光明効果で潜伏状態の諜報員が処理されても、あと1体が残りまた横にくっついているフォロワーもでかいため処理できるかは怪しかったと思う。次のターンにジャンヌで走ることができれば、ほぼほぼ返すことができない盤面にすることができただろう。

・パターン② ランプドラゴンのドラズエル

 後攻5ターン目の終了時、また先攻6ターン目開幕直後の様子である。自分は後攻5ターン目に諜報員に進化を切って2体並べるといった択をとった。
 ここで注目していたことは、相手のppブーストの頻度と残ったppでとられていた行動についてだ。相手は、2ターン目からほぼ毎ターンppブーストをしていて、残りのppでドローをするカードを使ってリソースを回復し続けていた。自分はここで、ランプドラゴンでも餓死龍を使う型ではなく、タラスクやバイルドラゴンなどを使ってOTKを決めることに特化したOTK型ではないかという予測を立てた。OTK型の最近のテンプレリストを眺めていると、OTKに必要なドラゴンのみの採用が多く見られた。したがってドラズエルを引いている可能性は極めて低いと考え、次のターンに必ず勝ちにいくという姿勢で諜報員に2体ばら撒いた。ここでドラズエルを打たれると負けではあるものの、ドラズエルというカードはこの回復ビショップというデッキにおいていつ出されてもきついカードになりうる。したがって、ドラズエルを引いている確率が1番低いタイミングつまり、早期に展開しておくことが吉である。前のnoteでは読み合いをした方が良いと書いてしまったが、ドラズエルを所持している確率が最も低いタイミングつまり早期に盤面展開をした方が良かった。こちらのプレイスタイルの方がランプドラゴンに勝率を伸ばすことができた。

○1手先または2手先までプランニングをしっかりおこなう

 ゲームにおいて全てに言えることだが、プランニングをしっかりとおこなうことは大切なことである。プランニングをしっかりしないと中途半端なプレイになり、本来なら勝てた盤面でも勝てなくなってしまうことがあるからだ。今回は、1つの例とともに、簡単な練習問題を1つ準備しておいた。良かったら解いてほしい。(今は時間がなくて解答編を作る時間がないため、解答編は後日発表とします、おそらく木曜日までには完成すると思います)

・パターン③ VSラスワネクロ

※Xに詳しい動画があります(XのURLが埋め込みできなったです。すみません。)

 先攻8ターン目、相手のアリスを、断罪で消滅させている。そして、なんとエルヴィーラとアイテールとキーラを1枚も見ていない。確かに入れたはずである。前の試合のネメシスにでも盗まれたのかもしれない。
 ここで、フィニッシュ方法を考えていきたい。基本的に、回復量は高いので回復が足りずに負けることはないと思われるが、勝つことが極めて厳しい盤面である。手札には、アポストル、タンザナイトがあり、10ターン目に放出すればもしかしたら勝てるかもしれないという場面。ただ、自分が注目したのは、長久の導きである。長久の導きはエンハンス10で20点叩き出すことができるハイパーパワーカードである。基本は0コストで打つことが多いこのカードだが、思わぬフィニッシャーになりうることがある。
 とりあえず、このターンは、令嬢をだして、ターンを返した。令嬢を出すことで相手へプレッシャーをかけ、OTK準備に入られないようにするためである。

 先攻9ターン目。次に、花少女を引いた。噴水やオーキッドを一枚も引いていなかったので花少女とドローできるのではないかと考え、花少女を出しつつ、毒林檎のついた大佐を断罪を使って処理した。ここで、令嬢を使えばという声が上がるかもしれないが、エルヴィーラによるバフがないため、令嬢は、全体に5点しか打てない。

 なんとか回復を引いて、ターンが帰ってきたのが今のこの先攻10ターンである。ここでは、大型回復を狙うため、タンザナイトとアポストルを出した。本来ならこれで確定で勝ちなのだが、バフがないため勝てない。回復と10点程度のダメージである。エルヴィーラがなかったら土偶デッキとはまさにこのことである。しかし、幸いなことに相手のイステンデットはもうデッキに存在していない。つまり、これで1ターン貰えているのである。

 先攻11ターン目、盤面に5以下フォロワー2体、相手リーダー体力が10以下なので、長久の導きでリーサルである。
 今回は一例として、長久の導きによるリーサルを紹介したが、この方法でのリーサルは、ロングゲームになると使うことが多いので覚えておいて良いと思う。頭の片隅にでもおいておいてもらえると幸いだ。

 今回のパターン3で言いたかったことは、ズバリ決して諦めずに丁寧にプランニングを組むことである。今回の場合、多くのプレイヤーは、先攻8ターン目や9たーんめの盤面において、アルディスやイステンデットを長久の導きでとりにいく人がいるかもしれないが、しっかりプランニングをすることでそういうミスを防ぐことができるはずである。

・練習問題

VS秘術ウィッチである。必要な情報は、下部に記述しておく。ここから最善の6ターン目の動きをしてほしい。

<自分の手札と情報>
・ジャンヌが1枚
・諜報員が1枚
・断罪が1枚
・ベルディリアが1枚
・花少女が1枚
・令嬢が1枚
・アズヴォルトが1枚
・デッキに諜報員2枚、アイテールが3枚,アポストルがデッキに1枚
・エルヴィーラのバフ済み

<相手の状況>
・相手の残りEPは0
・相手の手札にはエンペラーゴーレムが1枚
・相手のゴーレムカウントは先攻6ターン目終了時7である
・今盤面にあるエンペラーゴーレムは1枚目である

↓解答はこちらから確認できます!

終わりに

 今回は、文量が少なめですが、普段自分が考えていることを実例をもとに紹介しました。成功体験だけでなく失敗から学ぶことも多いので、何戦かだけでも振り返るとさまざまな気付きが出てきて面白いです。
 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。好評ならこういうnoteをこれからたくさん投稿していこうと思います。

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