ソード・ワールド2.5の世界~剣と魔法の世界へようこそ~

※この記事は『非公式卓すきアドカレ2024 ③』12/10掲載用の記事となります。

はじめに

みなさんこんばんは、こんにちは、おはようございます。
細雪スノアです。

このような記事を作成する事自体、実は初めての事ですので色々と至らない所もあるかと思いますが、是非最後までご覧いただければと思います。

さて、この記事を開いてくださったという事は、 富士見書房様より刊行されている『ソード・ワールド2.5』(グループSNE)にご興味が多少なりともおありな方と存じます。
いえ、きっとそうです、そうに違いありません。

この記事では、「『ソード・ワールド2.5』を持っているけど世界観についてはよく知らない」とか、「『ソード・ワールド2.5』を持っていないけど、世界観について気になるな」という方に向けて、簡単にお話出来ればいいなと思っております。

本記事の内容は『ソード・ワールド2.5 ルールブックⅠ』(本記事中では以降『Ⅰ』と表記)の内容を基本として書いていきます。
もし、ご興味があれば是非、こちらをご購入いただければと思います。
『ルールブックⅠ』だけでも十分このシステムを楽しむことが出来ますよ!


剣の世界『ラクシア』

始まりの剣

参照:『Ⅰ』 p342

ソード・ワールド2.5(ソードワールド2.0も共通の世界ですが)は『ラクシア』と呼ばれる世界のお話です。
この世界は〈始まりの剣〉 ソードオブジェネシスと呼ばれる『第一の剣ルミエル』『第二の剣イグニス』『第三の剣カルディア』という3本の剣の魔力により創られました。
〈始まりの剣〉は自身の所有者を求めて世界へ生命をばらまきました。

所謂創生の伝説というものですね。ゲームとしてはメイス(こん棒)が安定して強いため、しばしば『メイス・ワールド』と揶揄されるこのシステムですが、『ソード・ワールド』という名前はこの世界を創った〈始まりの剣〉から来ているのです。

〈始まりの剣〉により、大地と生命が作られ、その後魂を得た生命は「心」を持ち、人間が生まれました。

『ソード・ワールド2.5』にはサプリメントに登場する種族を含めると、20種(2024/12/10現在/2.5には未登場の種族有り)もの種族が存在していますが、その中でも最初に〈始まりの剣〉から生まれた種族は『人間』だったという事ですね。
『エルフ』『ドワーフ』といったファンタジーでは王道の種族から、アンドロイドである『ルーンフォーク』、竜人の『リルドラケン』(リルドラケンはルールブックⅡに登場)など、多様な種族で遊ぶことが出来るのもこのシステムの魅力の一つです。

原初の神

参照:『Ⅰ』 p343

ある時、一人の人間が〈始まりの剣〉の一つ、『第一の剣ルミエル』を手にしました。
所有者に巡り合えた剣はその人間に強大な力を与えます。
力を得た人間は他の人間に崇められ、"始祖神"ライフォスと呼ばれるようになりました。

〈始まりの剣〉を手にすることによって最初の神が誕生しました。
この伝説から、現代のラクシアを冒険するPC…つまり冒険者の中には〈始まりの剣〉を求める者も数多くいます。もし、手にすることが出来れば神にだってなれるかもしれないのですから。

ライフォスはその力を自分だけのものにはしようとせず、世界をより良くするため、人々を指導し、仲間たちに『第一の剣ルミエル』を貸し与えました。
こうしてライフォス以外にも様々な神が生まれ、その神々の影響を受けてエルフやドワーフなどの亜人種が生まれました。

『ソード・ワールド2.5』には数多の種族がいるというお話はしましたが、も多数存在しています。神もそれぞれ個性豊かです。『ソード・ワールド2.5』を遊ぶ際、仮に神官ではなかったとしても、どの神の教義を信じているかといった設定をPCに付けて楽しむ事も出来ます。

対立する神々

参照:『Ⅰ』 p344

しばらくすると、別の人間が『第二の剣イグニス』を手にしました。
この者もライフォスと同じく強大な力を得ますが、ライフォスと違い利己的な人間でした。
剣から得た力を自らの為に使いはじめた人間は、自らの事を"戦神"ダルクレムと名乗り、ライフォスと戦うための軍団を作ります。
ダルクレムは生物に"穢れ"を与えて生物の力を最大限に引き出し、自身の配下として怪物の軍団を作り上げました。

ここでようやく出てくるのが、冒険者の永遠の宿敵、『蛮族』です。
ダルクレムによって作り出されたと言われる、"穢れ"を持った魔物、それが『蛮族』です。この時代から『蛮族』と長い闘争の歴史を歩んできた人族達は、"穢れ"に強い忌避間を持っています。
この"穢れ"というのがどうにも曲者で、実は世界にもともと存在したものなのか、それともダルクレムが作り出したものなのかは分かっていません。
人族が死んで(HPが0になった後、生死判定という判定に失敗してしまうと死んでしまいます。)、蘇生されるとその人族にも"穢れ"が溜まります(『Ⅰ』p208)。"穢れ"が溜まりすぎると、アンデッドになってしまうのです。
蘇生はするのもさせるのも慎重にね☆

ライフォスとダルクレムの戦いは長く続き、両陣営はそれぞれ更なる力を求めます。
戦いのために『第三の剣カルディア』を求めた両陣営に対し、カルディアは嘆き、そして自ら砕け散ります。
時を同じくして『第一の剣ルミエル』『第二の剣イグニス』も行方不明になり、戦いは休戦へ。神々は眠りにつき神の時代は終わりを告げました。

さて、長かった神々の伝説が終わり、ここから『小さき者』と呼ばれた人族による営みが始まるのです。この神々による時代の事を神紀文明 シュネルア時代と言います。

ラクシアの歴史

参照:『Ⅰ』 p354~p356

ここからは、現代にいたるまでのラクシアの『小さき者』の歴史を軽く紹介します。

魔法文明 デュランディル時代

強力な魔法文化で発展した魔法の時代です。
魔法王と呼ばれる者がトップに立ち、"貴族の支配力"ドミニオンを持って人族を統治していました。
しかし、初代魔法王の後継を巡って争いが激化し、3000年ほど前に滅亡することになります。
この時代に生産されたマジックアイテムや、"魔剣"と呼ばれる魔法の武器は"アーティファクト"と呼ばれています。

魔動機文明 アル・メナス時代

2000年前から1700年続いた、高度な魔道具を用いて生活していた時代です。
文明力が一番発達していた時代で、魔動機と言われる機械を大量に生産していました。そして、一般市民も恩恵を享受していたと言われています。
魔動バイクやガンなどもこの時代に作られた物で、これらの魔動機を扱うための魔動機術という魔法は現代にも伝わっています。
『ソード・ワールド2.5』の世界の中で、最も現代日本に近い文明を持っていたと言っても過言ではありません。
ルーンフォークというアンドロイドのような種族もこの時代に開発、製造されています。

大破局 ディアボリック・トライアンフ

300年前、突如として蛮族による大侵攻が発生します。
魔動機文明 アル・メナスにより地上から駆逐されていた蛮族は地底にて力を蓄えていました。
天変地異を起こし、大陸の形すら変わるほどの強大で邪悪な力により魔動機文明 アル・メナスは完膚なきまでに叩き潰されその時代を終えます。
この大破局 ディアボリック・トライアンフによって人族の領域は大幅に縮小されることになります。

現代

大破局 ディアボリック・トライアンフを生き残った人族が、力を合わせて復興しているのが現代です。
いくつかの国家はその力をある程度取り戻し、新たにいくつかの国も出来ました。
しかし、大破局 ディアボリック・トライアンフによって地上にあふれ出た蛮族は人々にとって脅威であり、蛮族討伐や蛮族領域との境界線争いが絶えません。

このように、成熟した文明が2度滅びたこの世界では、多くの文明の遺物が眠っています。
また、人々は蛮族による脅威と常に隣り合わせの環境に置かれており、それらに対抗する力が必要となっています。
PCである冒険者は、眠れる財宝を求める探究者として、あるいは困難に屈さず立ち向かう英雄候補としてその物語を紡いでいくのです。


おわりに

ラクシアの世界の創生から現代までの歴史を簡単に纏めてみました。
本当はここから舞台となるアルフレイム大陸についての説明に移りたいのですが、語り始めると長くなりすぎるので今回はこの辺にしといてやろう。
刊行されているサプリメントの量が多く、少しとっつきずらい印象を持たれる方も多いと思いますが、ここに書かれている内容は殆どが『ルールブックⅠ』に記載されている内容です。
まずは文庫本1冊から、世界観に少しでも興味を持って頂けたのであれば是非、この世界に足を踏み入れて頂けると私としても大変うれしく思います。

令和6年12月10日

参考資料
ソードワールド2.5 ルールブックⅠ
ソードワールド2.5 ルールブックⅡ
ソードワールド2.5 ルールブックⅢ
ソードワールド2.5サプリメント『アーケインレリック』
ソードワールド2.0サプリメント『エイジ・オブ・グリモワール』

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