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毛布の内側、水平線 2023年9月28日

・今、新しい絵画作品を2点、約3ヶ月かけて制作を始めようとしています。

・授業課題です。ありがたいことに、好きなテーマで好きなように描いてよいとのこと。私の学科は専攻が決まっておらず広く浅く美術・デザイン・工芸・教育のための美術アートなど学べるのが特徴ないいところではあるけれど、その代わりキツキツの日程で自主制作の時間がなかなか取れないことがよくないところ(アルバイトやその他の仕事を引き受けなければの話だけど。)。なので、こうやって贅沢に時間を使わせてもらえることが本当にありがたい。絵画以外の分野も好きだけど、一番自分に合っている「表現」方法はやっぱり絵画だと思っています。

・今回描きたいと思っているのは、私の中の過去とこれからについて。
・高校生のときに撮った2枚の写真をもとに描こうと思っています。

1枚目
2枚目

・一枚目は前の家の自室の写真です。
・コロナが流行っていた時期で美術室での制作が制限されたので、家に50号のキャンバスと画材、イーゼルを学校から家に持ち込み制作していた。でも、家だと思うように制作が進まず、同じところを描いては塗りつぶし、また同じようおなことを試しては納得いかず画面は濁るばかり。
・それまではキャンバスで制作することはなくパネルに紙を水張りし、絵の具をあっさりと敷いてペンで絵を描くスタイルをとっていた。この1枚目の写真のころは、高校生最後の大作を描くとなったときに絵の具でバリバリ描いていくスタイルも経験したくなりアクリルガッシュとキャンバスを使った制作に初めて挑戦してみたのだった。その作品をきっかけに、美術との関わりを絶つ未来が想像できず、もっと勉強したくなり今の進路を選んだ。

・この部屋は小3のときから使っていた。もともと妹とこの部屋を半分こして使っていたのだが中学生の時に部屋を別々にしてもらい1人で使わせてもらった。たくさんここで泣いた。自分のことが嫌いになったり友達のことも嫌いになったりして泣いた。泣きながら怒ったりもした。枕に向かって声に出せない声を「あーーーーー!!!あーーーーー!!!!」と出した。音楽もたくさん聴いた。たくさんお世話になった部屋。


・19歳の今、この機会に過去の自分と対峙してみようと思った。
・といってもこのnoteなどで向き合ってはみているけど、ただ整理するだけではなく形に表してみたいと思った。
・この写真は、自分のフィルムカメラで撮った。インスタントだけど。

Kodak m35

・フィルムカメラで撮るのはフィルム代、現像代などランニングコストがめちゃくちゃ高い。ので、あまりたくさんは撮れない。大事だと思う瞬間だけを撮るようになり、撮ったうちの写真がこの2枚。3年前に撮ったものだけど脳裏にいつもこの写真を撮った記憶が残っている。

・2枚目は、海ほたるに行ったときに見上げたらあった、よくわかんない建物。
・この建物はどんな用途で建てられたのか。この屋外の階段はどういう人が登るのか。壁が白くて眩しい。あの円いのはテレビのついている家にあるあれみたいだから何かここから発信しているのか。窓があるってことは誰かがあそこで作業するのか。いいな海が見えるところで作業するの。こんなことを考えて撮った写真です。

・たくさんの思考が生まれるよくわかんないこの写真。ぼんやりとしていながらも記憶に残っているのは多分この写真の空の色が濃く青いから。



・もうすぐ20歳になるけれど、先のことなんか全然見通しがつかない。高校生の時もそうだった。中学生のときなんかもっとそうでお先真っ暗だった。けど、今はなんとかそれなりに暮らせている。案外、その都度、その場しのぎでもいけるときはいけるのだ。最近よく思うけど、今の暮らしぶりは中高生のときと比べると越冬したあとの春みたいな感じだ。

・たしかにあった自分の過去、不明確でありながら楽しい今、これからのぼんやりしたビジョンを描こうと思う。1枚目のイメージはあたたかい毛布の内側、2枚目のイメージは水平線です。
・今日は言葉版エスキースといった感覚で文章を書きました。

・明日から制作が始まります。進捗もnoteに残せたらと思います。頑張るぞ〜!


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