高校軽音楽部のためのPA講座第3段とベース講座第1段

昨年11月よりご縁のできた学校へ、依頼があり再訪いたしました。6月の初週ということで、新入生の入部から学業の中間試験までを期限とした、一種の「仮入部」的な状態を満了しつつある段階で、今後の本格的なイベント活動への着手を意味する終日のセミナーとなりました。

多くの1年生が入部し、活況を呈していました。来校は5度目になり、2、3年生とはだいぶ顔馴染みになっています。前回はまだ3年生の卒業直前の状態で、進路が決まった彼等のパフォーマンスも見ることができましたが、そうした場面で声をかけた当時の2年生も、今引退目前となっています。彼等から、あの時はこんなことを言ってもらって嬉しかったなどと、謝辞をもらって感慨がありました。

部活動は実質2年間ですから、あっという間に過ぎてしまうことを第三者視点からも痛感した次第です。だからこそ、内容の濃い毎日を送って、その経験を将来に生かして欲しいと切に願います。少なくとも、友情を育み美しい想い出を残して欲しい。

朝9時に部室へ入ると、挨拶もそこそこに、講義スタイルでPA講座、所謂座学を開始し、一気に80分。その後、本日はこの新メンバーで次回イベントのライブ会場を設営する練習ということで午前中90分。昼食休憩を挟み、講座でも解説したルームアコースティックをとる方法を実践し、バンドをステージにあげて行うサウンドチェックの直前までのリハーサルをします。これに90分。設営を練習しておくというのもすごいことですよね。流石です。

軽音部生にスタッフ仕事の班分けがなされており、PA班やローディ班といったチームができております。そこに舞台監督として動く「ライブ責任者」、言わば統括者が任命されており、その指揮下にて新入生を含む全部員が行動し設営等をこなします。顧問と私とで、専門性の高い内容や、未経験が成せる意識の欠如等を補い、より良い組織運営を目指します。

ステージを組み終わった視聴覚室は惜しげもなく原状復帰され、入室時より綺麗に清掃して、その後は部室へ戻って練習となります。ここでも、ベースパートの学生達を相手に80分のレッスンを行いました。彼等もタフです。

高校入学と同時にベース歴を開始した初心者や、同様にスタートしてまだ1年が経過したばかりの2年生、また3年生もおり、欠席1名を除く7名を相手に、日頃の教室業務でやっているのと同様に右手・左手・演奏の基本などを解説し実践していきます。全員が前向きで良い反応があり、吸収意欲の高さを見ることができました。翌週にもう一度伺うことが決まっているので、少しの課題を残してセミナーを終えました。質問タイムを設けたところ、スラップのやり方を見て欲しいとのことで、急遽延長し、全員にスラップの基礎を伝授しました。

このように密度の高い、あるいは合宿にも等しいワンデイセミナーを担当させていただき、こちらも充実した楽しい時間を過ごすことができました。一般的に他の分野でも言われるような「強豪校」ではありませんが、近い将来そのように呼ばれる誇り高い部活へ成長できる一助となれば嬉しい限りです。関係者の皆様、お呼びいただきありがとうございました。

こうした活動を学外コーチとしてお引き受けすることができますので、関心がございましたら遠慮なくお問い合わせ下さい。実績やプロフィールなどの詳しい情報を添えて、ご相談にお応えできればと存じます。


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