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GWはコンテンツ大渋滞

ゴールデンウィークと言える期間は、私の場合は11日間あって、もちろんずっとお休みではなく、分断するかのように3日は仕事を入れていました。それも今日が最終日。あっという間でしたが充実していました。

趣味の話になりますが、この後、いくつかネタバレを含みます。F1と女子ゴルフ、将棋に興味があり、今週末の緒戦の結果をまだお知りになりたくない方はここまでにしてください。

将棋は見る将から始まります。晩年の父が施設に入ったとき、私は残っていたテレビを排除し、楽しむべき映像コンテンツは全てインターネット経由としました。Abema、DAZN、TVer、Youtubeが全てだった気がします。Abemaをザッピングすると将棋番組が目に留まり、話題の中学生棋士であった藤井聡太さんがデビューして間もなくであり、「炎の七番勝負」で戦う中学生の姿が将棋への強い関心を決定づけました。藤井さんなくして、2017年から今に至る将棋熱は生じ得なかったことは明白です。

藤井八冠は現在、元竜王名人の豊島九段、同い年の伊藤七段と名人戦、叡王戦の番勝負に臨んでおられ、このGW中は叡王戦(5/2)にて2敗目を喫するという、かつてない劣勢を見せています。さすがにタイトル戦を終日見続けるといった隠居老人のような生活は無理とあって、ダイジェストになってしまいますが、驚きと学びに満ちたそれらの闘いを見逃すわけにはいきません。

しかしAbemaは羽生善治連盟会長の発案によるアベマ・トーナメント形式の非公式棋戦を主催しており、私自身は、開始以来1戦たりとも見逃すこと無くチェックしてきました。それも昨今、少々遅滞気味になるのを免れることはできず、実のところ地域対抗戦の決勝の途中までしかまだ追えておらず、今シーズンのドラフト会議は見たものの、エントリーチームのスタジオ対局(5/4配信)は井田隼平五段が勝ち抜けるところまでで中断しています。

DAZNの契約は続けており、F1が年間24戦となったことを、実のところ歓迎しておりません。週末の3日間を、その視聴に費やすには機会が多すぎます。12戦ぐらいだったら良いのにと、昔を懐かしみますが、そうなればコスパは悪化しますので仕方のないところ。とにかく釘付けにならぬよう、決勝以外は「ながら」でやり過ごすことにします。DAZNには水曜夜に関連番組の配信があって、それも見ていますから、不本意ながら、だいぶ生活に侵食しています。

今大会はマイアミで行われたアメリカGP。グランプリとは、一国における最高峰の1レースという本来の意味からすれば、年に3度開催されるアメリカ国内のF1はグランプリを名乗れないはずですが、商標権を握っているオーナーの匙加減で如何様にも日程を組めるらしく、パリピムードを押しつけられるのに少なからず辟易しながらの視聴です。時差の関係で深夜帯になりますが、早朝の配信は、遅れて昼に見ました。終わってみれば、昨日のスプリントレースも含め見応えたっぷり。日本人には嬉しい結末ですが、それ以上にランド・ノリス選手の初優勝に感動しました。結局、こういうものがいつ訪れるかわからないから見続けてしまうと、今さら中毒性の根拠に思い至ります。面白いレース、というか週末でした。

それ以上の感慨をもたらしたのが女子プロゴルフツアー、サロンパスカップでした。協会の公式競技と定められる格式ある4戦のうち、本年の初戦。諸外国からも選手が訪れ、国際大会の様相となりました。国外で戦う日本選手も、本戦のために数人が戻ってきています。競技は木曜からの4日間。最終日上位6名のうち日本人は二人のみという展開。

18ホールを回るのに6時間ほど。というわけで生配信は7時間ぐらいの長さに及び、トーナメントツアーほぼ全戦の中継とあって、毎週毎週これらを飽くことなく見ることができます。それにつきあう私は、おそろしく暇な、時間持て余し老人の一人には違いありません。いや、否定しなきゃ駄目でしょ…。

F1もJLPGAも、ですから「ながら」。一手一手予想しながら見る将棋すらも同様(NHK杯含む)。主として料理や食事、家事や事務作業中に流しておく、という形なのですが…。5/2〜5の競技は、結局それらを1日遅れで全て、ちゃんと見てしまいました。それはそれはものすごいものを見ました。「ながら」を許してくれません。

金曜日までが予選。ここで60位タイまでが本戦出場となり、そのボーダーにいる選手の最終ホールは悲喜こもごも。ここで決める人もいれば落とす人もいて、視聴者の感情も揺さぶられます。

そして土曜は世界ランク35位(本戦の結果後に34位へランクアップ)の韓国人選手、21歳のイ・イェウォン選手がマシンのような正確さでトップへ上がります。1ホール、1ホール、完璧というのはこれだと言わんばかりの驚異的な能力で魅了されました。グリーンにボールがあれば、どんな距離でもパッティングが決まります。傾斜や芝目によって曲がる道筋を読み切って冷静に打つ。淡々と局面に集中する姿は、それこそ藤井八冠の凄みを彷彿としました。読みの力。

そこへ食いついていくのが日本国内を2年連続で制した山下美夢有選手で、両者のバチバチの闘いが最終日の見物でした。一進一退。惜しくも最終組に入れなかった佐久間朱莉選手もしぶとく優勝圏内に残っています。佐久間選手は4月第一週のスタジオアリスで、たしか3打差でリードしながら阿倍未悠選手に逆転負けを許し、キャリア初優勝を逃す苦渋の涙を呑みました。その姿は印象的でしたが、好調を維持しながら、もう一歩及ばないという展開を繰り返しており、今回もまた2位に終わりました。配信が華々しく日韓の賞金女王対決を追う中、時折映る淡々と戦う姿には、ここで勝たせてあげたい念を送りましたが果たせません。

優勝を掠ったのはダークホースでした。韓国の15歳、昨年、一昨年と韓国アマチュア・ナンバー1を連覇し、昨年も本大会に挑戦するも予選敗退、再チャレンジでした。圧巻の17番バーディ、18番イーグルと、最後の最後にトップタイへ届き、後続がスコアを落して転がり込んだ優勝でした。しかし要所で映し出される映像からは立場と若さから想像される脆弱さは微塵もなく、プロに堂々渡り合える落ち着きを備えていました。まさにここでも藤井八冠と、私は重ね合わせてしまいます。まだ高校1年生。将来は日本のツアーで戦ってほしいものです。

というような。そんなゴールデンウィークでしたが、生活の主軸は制作においていました。編曲作業を3曲。そのうち最後の1曲を仕上げようとしているところで、レイアウト済みの譜面納品のため、スポーツ観戦はその息抜き、といったところです。そのほか、楽器の練習スケジュールがあるし、執筆もやっています。このnoteではなくて原稿。あとは沢山寝て、いつものように自炊して、という生活は、敢えて言うならば普段の生活から音楽教室業務を取り除いた時間の過ごし方。それらが休日期間となり、ちょうどそこへコンテンツ視聴が山盛りぶっこまれた、という日々となりました。明日からノーマルです。

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