売りたい楽器 その3
続いては4弦フレットレスの紹介です。Crews Maniac Soundのジャズベースラインに、JB-Modern PUNKというジャコ・パストリアス・トリビュートなモデルがレギュラーで存在します。よく出回っており、結構定番ではないかと思います。エポキシではありませんがポリ塗装されたローズウッド指板が標準です。
ある時、美品中古を購入し、計画通りに新規の純正ネックに交換しました。無塗装のエボニー指板にしたかったためです。その際、糸巻きは初めからヒップショットを指定し、組み込みまでを全てメーカーで執り行いました。
当初、フレットラインが無く、その場合のサイドドットが3、5、7、9、12〜フレットの位置にガイドとして取り付けられていました。クルーズの仕様だと、フレットライン有りの場合、サイドドットはフレット付きの楽器と同じ位置、フレットライン無しの場合、このようにフレットラインの延長上に取り付けられます。プレイヤー心理に寄り添う合理的な判断と思います。
フレットライン無しを選んだ理由ですが、今回、ウッドワークを終えられた状態で在庫されていた無塗装ネックを数本見せていただき、木取りの一番良いネックを選定したからです。もちろん板目で、ひときわシュッとした美しいネックです。経験的に、そうした左右対称の板目ネックの鳴りが、最も安定していると思っているからです。むろんエボニー指板が前提で、その中にはフレットラインの有るもの、無いものがありましたが、ネックシャフトで選べば、その個体はライン無しだった、ということです。
組み上がった楽器を弾いているうちに、さらに手を入れたくなりました。ピックアップはオリジナルのクルーズから、ダンカンカスタムショップのウェザー・リポートを経て、K&TのJIGに落ち着きました。リアのみ、トーン全絞りの時の音質が素晴らしかったのはこれです。フレットレスのジャズベースの場合、音造りはそこから出発します。JIGはフロントピックアップを切ってしまっても使える音です。他は、ここまで太い音になりませんでした。
さらに、フレットラインの必要を痛感したため、いえ、見ながら弾くわけではないのですが、助かるケースが多いのを認めざるを得ず、Sleek Eliteさんにてルミンレイのラインを入れていただきました。蓄光ですのでステージでもはっきり見えます。同時に、サイドドットも、一般的なフレット付きと同じ位置に移動を依頼しましたが、当然こちらもルミンレイにしました。元穴は、プロの手によってわからないように埋められています。
以上のようなカスタマイズを経て、これもまた即戦力の4弦ジャズベースが仕上がりました。素のままでジャコ・パストリアスの音が出る楽器ではありませんが、アンサンブルで力を発揮でき、むろんその場合にもジャコっぽさの演出は可能です。私は特に目指しませんでしたが。
最後の一文は、毎度おなじみの文言です。Geek In Boxさんの横浜店に委託販売で出しておりますが、メディア露出が限定される手数料の低いコースを選択しました。私の取り分は150200円になりますので、委託をキャンセルする場合のペナルティ10000円分を載せて端数を除いた、16万円で直にお譲りすることが可能です。いずれにしても、ご検討いただければ幸いです。ちなみに純正ハードケースが付属します。