イヤホン
昨日、たまには画像を載せようと撮影したアイテムはEtymōtkic Researchのmk5というイヤホンでした。エティモティックの製品は、相当昔に初めて買って、ER4が確か4万円くらいしたのでとりあえずパスし、その下は当時ER2だったような、そうでないかもしれませんが、とにかく日本で買えるものとしては2番目のクラスのにしました。
当時まだイヤモニもあまり普及していなかったし、イヤホンと言えば競馬場でおじさんがラジオを聴くのに使ってるようなプラスティッキーでモノラル(片耳)のやつが代表で、まだまだそれほどハイファイなのは出てなかった気がします。もちろんウォークマンやらiPodやら、ポータブルオーディオは当たり前ですので、みなさん使われていましたが、そうしたプレイヤーに付属するレベルのもので満足するしか無く、こだわるならヘッドフォンを使うべきといった具合でした。
エティモティックの最初のは、一線を画するワイドレンジ且つ癖の無さでしたので大変気に入り、あれは確か2万円以上で買ったと思いましたが、やがてサウンドハウスが扱うようになると、それまでの半値近くまで、それが適正と思いますが、価格が下がりました。
常時使用していたために数年後には断線したのだと思います。まだケーブルを交換するという発想もありませんでしたので、替えを必要とし、スタンダードなER4、いちばんフラットだと謳われているやつを、サウンドハウス価格でやはり2万円強で買いました。
話は逸れるけれど、ハイエンドとかフラッグシップとか、流通の人間が商品に付加するレッテルならまだ許せるけれど、メーカーがそうした区分を決めるのは気分的に抵抗があります。エティモティックなどはER4がスタンダードで、それ以外は、その廉価版、またはバリエーションモデルです。元となる理想を具現化した製品が中心にあり、それがフラッグシップだと言ってもいいかとは思いますが、消費者から見ればそれがスタンダードであって、ハイエンド等という言葉は当たりません。ハイエンドと聞くと私は避けたくなります。無駄に贅沢を纏わせて利益率を上げようとしてて、ユーザーには見栄を張る以外の恩恵がないものと考えます。ベースでも、よく言われる、ハイエンド系なんて呼称、そんなものには釣られんよとばかりに拒絶します。
2機種目のER4もタフに使って、たぶんこれもケーブルの断線、プラグの所だったかな、しっかり使い込んだので消耗品とするに妥当でしたから、修理など考えもせず、再び同製品を購入しました。初期のER4はRLの区別が、はっきり青と赤に塗り分けられていて非常に助かっていましたが、その時のものは見分けが付かなくなりました。後で他社製の話もしますが、本当に見分けが付きにくいですね。それがお洒落というやつなのでしょうか。手に取って、よくよく見て、あっ右か、みたいなのは鬱陶しいです。そこに置かれている状態から一瞬の迷いなく、意識にも上らない程度の即決で右なら右、左なら左と掴みたいものです。
それら古い2機種は、壊れたとはいえ、廃棄にはしていないのでどこかにあるはずですが、引っ越しの時には見た覚えがありません。従って、もうここにはないかもしれません。しかし2回目のER4Sはまだあります。でもどこにあるかは、、、よくわかりません。どこかのまだ開けていないダンボールに入っていると思われます。開けてないダンボールは10以上、寝室の壁に沿って積んであります。
現行品と同じ、2世代目のER4Sは、使っているうちにイヤーチップがスコスコ外れるようになっちゃったんですね。あの3段傘が耳の中、それも結構奥の方に残るようになりました。酷いときは自分では取れず、誰かにお願いしなければならくて、あるとき音楽教室の受付にいた若い女性に助けを求めたところ、嫌です、ときっぱり断られたことがあります。
ケーブル・チューンというやつもやったかな。やっぱり良かったです。でもそんなこんなで使いづらく感じたのでWestone W10を買ってみました。エティモティックが確か補聴器を作っていたところだったと思いますが、ウェストーンはイヤモニの専業メーカーだったのかな、やはり業務機からの一般市場参入だったと思います。
Wが20、30と上がっていくとドライバーの数が増えてマルチwayになっていきます。試聴した結果、私はシングルのW10が好ましく思えました。ER4に負けない自然な音だと思います。ER4Sはしまいこんで、こちらをメインにして、やがてOnkyoのDAPにイヤホンをバランス駆動するアウトがあったのでどうしても試したく、バランス接続できるケーブルに交換し、今に至ります。
W10は2万円程度と、ER4Sよりは安価でしたが、音質面での不満はありません。ところが端子が2.5mmの4極に変更されたために、3.5mmの穴には挿せなくなりました。結局問題を抱える4Sも併用するということになります。
昨年の春頃、iPhoneにくっつけるマイクが必要で探しているとき、Shureに欲しいものが見つかりました。しかし買おうとすると入手困難でした。市場で唯一、イヤホンをバンドルしたパッケージが残ってたので、まぁ試してみてもいいかもと、入手したのがド定番と言われるSE215です。これもシングルドライバーということで、嫌みはないものと想像しましたが、実際はそうではなかったです。
シングルと言って想像できるナローレンジさを、手薄になりがちな迫力や厚みの方向へ振っているので音造りが不自然です。まぁ品のない音でも無いのが、かろうじて救いですけれど。また、ステージ上とかマスキングされやすい使用現場では低域が生き残れそうですし、それなりに音量上げてもキンキンしないので耳には優しいと言えるかも知れません。
そうしたメリットは認めつつも、何度も言うように左右がわからない。シュア掛け用にケーブル端(本体側)が固くなっていてカーブが付いています。これをどうやっても耳に沿いません。装着感があまりに悪く、左右が正しくとも間違っていようとも、耳にフィットしませんでした。意外に3.5mmステレオでイヤホンを装着する機会が増えていますので、ここは何か対策をと考え、それでエティモティックをまた買ってみようとなった次第です。
たいへん前置きが長くなり失礼しました。それでサウンドハウスで在庫している最も安いものを「考えずに」ポチッとしました。深夜に注文し16時間後に届きました。価格は5980円。ポイントが597pt付きます。
OnkyoのDP-S1AというDAPで2.5mmバランスでW10を、3.5mmアンバランスでSE215、そして新しいmk5を比較しました。ER4Sも聴きたかったですが短時間では探し出せず断念します。で、mk5は自然さは継承されつつ、音が薄くサラッと爽やかです。筐体が随分小さいせいでしょうか、音的にもカジュアルって感じ。SE215とは対照的です。滑らかさのような、高級感と言ったらいいですかね、質の高さはSEの方がやや上ですが、何せバランスが悪い(低域重視)ので、どちらを取るかと問われればmk5を常用としたいです。
この2機種と比較すればW10は圧倒的に良いですね。W10自体、メーカーの最安レンジ、初心者向けというか入門編という物ですので、恐れ入ります。もちろんバランス駆動も効いています。解像度がはっきり上がるので。
一応これで需要を満たしはしたのですが、エティモティックにはER4SRというのが出ていて、これはStudio Referenceだそうです。ポイントを予め減算すれば実質2万円とちょっと。非常に興味沸きます。これのバランス駆動でW10と比較して、勝った方はOnkyo用、2番手を常用の3.5mmで使うというのも検討したいと思いました。3段傘が耳に置いて行かれなければ、ですが。