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Crews・Be Bottomシリーズのディテールを探るの巻、の3

衝撃的な事実が発覚しましたが、それにつきましては最後にお話しします。それでは画像を貼って参ります。ボディと弦とのクリアランスから。

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21フレットの位置でボディ上面からエッジ部分での指板上面までの距離が約9mmと10mm、撮影時のスケールの当て方が悪いですがメモリ読みでおよそ1mmの差が確認されます。

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これも撮影時、スケールの当て方が異なっていますが、ブリッジの直前の位置で弦の下面までの距離は21が14.8mm、24が16.0mmとなっています(画像のリアPU前後のメモリ読みではありません)。

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21は田力さん製作によるピックガードを取り付けておりますので、ピックガード上面から(弦までではなく)指板の上面までが8mm、24はボディ上面から指板の上面までが11mmとなっています。測定が甘いですが確実に1mmかそれ以上、弦とボディの距離が遠くなっていることがわかります。事実上スラップをする時以外に影響はありませんが、一見して「遠いな」という印象はあります。後述しますが、指板の厚みがかなりあるので指板までの下端を埋めるほどの厚さでなければ21と同じクリアランスになりませんので、ピックガード装着の手も、多少難しいかもしれません(その厚みの板材確保と、指板の角が延長されているため)。私の結論としては、特に手当てしないことにします。

次にネックそのものを見ていきます。

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ナット側の絵ですが、これだけでも指板の厚みを見て取れるでしょう。24の組み込みに関して、ストリングリテイナーが不要かなと思う根拠はこの指板の高さにあります。21よりもヘッドストックは、相対的に言えば、より低い位置にあります。高さのあるフレットを選び、それに伴ってナット高が更に上がるとすればリテイナーは不要です、おそらく。

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21のネックは、エンド位置でネック底部からフレット頭部までで25.2mmあります。指板の厚みはセンターで5mm、フレット高は1.1mmで共通です(実寸値には測定誤差があります)。それに対して24は、エンド位置でネック底部からフレット頭部まで27.15mm(+1.95mm)あり、指板の厚みはセンターで7.65mmとなります。計算で求めるとエンド部のネックシャフト、つまりメイプル材の厚は21が19.1mm、24が18.4mmとなり、むしろ薄いネックであることがわかります。測定していませんでしたが、21の指板がツバ出しになっている裏側にネック部の延長が薄く続いており、それを含めた厚みが、24のエボニー指板の厚みに匹敵するのではないでしょうか。指板の厚みの差が、最大で2.65mmありましたのは驚きで、この設計の裏には、フレットレスだからと言ってフレットの高さ分だけ嵩増ししたというのとは異なる理由があったのではないでしょうか。

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21の方の指板厚を測定する絵が5mmに見えないのはスケールの当て方と撮影角度が悪いためで、実測では5mmで正しく、24の方はノギスでやっておりますので正確です。またメイプルを含めれば7.54mmあるようにも見えますね。
続いてポケットの方を見ていきます。

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ネックポケットの寸法ですが、21は最大99mmとっており、24は96mmの長さでネックを受け止めます。深さですが、21は15mm、24は16mmでした。初め、弦とボディの距離が遠いのはネックの仕込み(の深さ)が同じなのに指板がフレット分だけ厚いから、と推測しましたがさにあらん、24はネックのシャフト部分(メイプル材のところ)は薄めで、指板が思い切り厚く取ってあり、少しでも補填するためか、音響的な目論見か、ポケットは深く彫ってありました。全然別設計ですね。同じ名前付けないで欲しいです。Jacksonなんちゃら、とかの方が誤解がないです。

それで、24のネックポケットは測るところで15mmに見えたり16mmに見えるので、もしかしてアングルがあるかと思いスケールを当ててみたのが上部最後の画像です。これを見ると角度が付いているとも言えるし、付いてないとも言え、微妙なところです。設計士に聞かなければわかりません。フレットレスに仕込み角を付けることはよくありますが、それはフレットを抜いた場合の弦高を下げる目的であることが多いです。またはフレットを入れる前のネックを使用する場合ですね。バイオリン族なら角度を付けるのは常識ですがギター族は平行であることも普通です。一つの楽器で、平行のポケットを角度付きに改造すると、低音が弱くなると教えていただいたことがありますが、実際に試していませんので真偽の程はわかりません。またシムを入れて角度を付けることが一般的ですので、それだとネックとボディが密着しませんので同様のことは言えるかもしれません。

さて、ネックポケットですが、幅を調べてあります。画像は24の方しか撮っていませんでした。

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計測した結果は21のほうが72mm、24のほうが78mm、いずれもRが切ってありますので測定誤差があります。21のネックエンドの幅をノギスで測ると72.5mmでしたのでポケットの側はぴったりそれに一致していると思われます。24のネックを外した時にエンドの幅を測るのは失念しました。

さて、ネックエンドの幅がざっと6mm広い24のネックですが、当然フレット数が多い分、ネックの広がりがあるわけですから正しい結果なのですが、それにしても6mmって大きくないか、と疑念が湧きます。時間が来ましたので続きは明日です。

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