【注意喚起】区の「ベビーシッター利用支援事業」で突然45,000円自腹になった件【回避方法】
自分の住んでいる区の制度には「ベビーシッター利用支援事業」というものがあり、子供がいる家庭は年間144時間までベビーシッターの利用に補助金が降りる。その負担額は1時間あたり2,500円で、人によっては交通費だけでベビーシッターさんをお願いできるという大変ありがたい制度であり、自分も遠方の友人の結婚式に行く時や外せない予定の時などに利用させてもらっていた。
フリーランスで翻訳をやっている妻の仕事が佳境に入っており、自分も知人のイベントがあり、年間の利用時間枠も結構余っているということで明日からの土日はベビーシッターさんを頼ることにして予約していた。
シッターさんは需要に対して供給が少なく、予約できる人を探したのは3週間前だったが、頼めたのは通常より高額な人で、さらに土日料金という謎概念も発生して支援制度上限を1万円ほどオーバーしていた。それはもうこの際仕方がない。仕事を進めてもらうための投資だと思おう。
そして今日の夕方、保育園から電話かかってきた。先週、先々週に引き続き3度目の発熱であった。
子供に熱が出た場合、ベビーシッターさんを頼むことはできないのでキャンセルするしかない。そしてキャンセル料は48時間前から本来の料金の半額、24時間前からは全額が必要となる。今回発生したキャンセル料は土日合わせておよそ45,000円、そして調べたところベビーシッター利用支援補助の対象にキャンセル料は含まれない。
ベビーシッター利用支援補助の対象に、キャンセル料は、含まれない。
土日の自宅ワンオペ育児が確定した自分に、45,000円の自腹出費がさらに確定した瞬間であった。これが世に言う「発熱デストラップ」である。
育休を1年取っている間に貯金は減り続け、そもそも金がないから土日も妻に働いてもらわないといけなくて、そのためにベビーシッターさんを頼んでいるのだが、この仕打ちは一体どういうことだろう。非常に悲しくなってきた。仕事中に保育園から電話がかかってきてから45,000円の自腹が確定するまでの一連の流れを横で見ていたうちの会社の社長は一言、
「エグすぎるやろ…」
とつぶやいた。
今回の一件で、自分はこの制度の利用には相当慎重にならざるを得ないと感じた。
子供というものは風邪をひくものだ。普通に生きているだけで大人と比べてめちゃめちゃ高い確率で風邪をひく。
この制度の設計をやっているのが区なのか都なのか、Webサイトを見てもいまいちよくわからないので、誰に文句を言えばいいのかもわからないからこうやってnoteに書いているのだが、ただ利用するだけで一定の確率で数万円の自腹が突如として確定し育児期の親を絶望に叩き込むロシアンルーレットのような制度が果たして少子化対策としての育児支援制度と呼べるだろうか。
デストラップを回避するにはどうすればいいのか
ここまでこのノートを読んでくれた方の中にはこの制度の利用を検討している人もいるだろう。確かにこのような目に遭いさえしなければ非常にありがたい制度である。手土産として発熱デストラップを極力回避するための心がけを伝えたいと思う。
もう自分のような悲しい思いをする人間が生まれて欲しくないからだ。
鼻水や咳などの発熱の兆候を発見したら、実際に発熱していなかったとしても予約の48時間前(サービスによって決まっているが大抵48時間前)までにキャンセルすることだ。
予約した段階で、予約日の3日前ぐらいに「ベビーシッターキャンセル期限」みたいな予定をカレンダーに入れておいてもいいかもしれない。
キャンセルされると、ベビーシッターさんは決まっていた仕事を直前に失うことになるし、もし子供が発熱しなかったとしてもベビーシッターさんに来てもらうことはできなくなるので誰も幸せにならない決断なのだが、高額の自腹リスクを考えると、文字通り背に腹は代えられない。これはそういう制度設計になっているのが悪いのだ。
もしかするとこの際、サービスの記録に残らない何らかの方法でシッターさんと直接連絡を取り、
といった交渉を持ち掛ける人がもしかすると現れるかもしれないが、もちろんそんなことをしてはいけないし、推奨するような意図はまったくない。
ただ、こういったルール設計である以上、このような交渉を行うのが最も合理的な手段であることは否めないし、理不尽な制度から生活を守るためにこのような手段に出る人がいたとしても、自分はその人を責めることはできないだろう。このような交渉を行う人は「発熱デストラップ」の恐怖が広がるにつれて増えていくだろう。
これに対して行政が取るべき対策はただ1点、「キャンセル料自腹というイカれたギャンブルみたいな制限を可及的速やかに無くす」ということだけだろう。
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