弱気派の意見を本気で論破してみた。
こんにちは、すなっちゃんです。
イギリス生活に慣れてきました。最初は文化の違いから拒絶感は何となくあったのですが、1ヶ月もしたらさすがに慣れてきました。カフェの店員がAirpodsしながらオーダー取ってても何も思いません。
さて、今回は先週の発表された経済指標について解説していこうかと思います。
弱気派の方はブチギレるような内容かもしれないので、そっとアプリを閉じることをお勧めします。
それではいきましょう。
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十分な強気ではなかった
私はずっっっと今の労働市場は健全で、株式市場は強気であると発信してきました。Xを長く追ってくれている方でしたら、それがわかるかと思います。
私はディスインフレ、回復力のあるマクロ、そして資産価格の持続的な上昇トレンドについて語ってきましたが、十分な強気ではなかったようです。
労働市場のデータが十分に強く、回復力と活力に満ちていることを背景に、米国株式市場は上昇を続けています。実際、S&P500は3週連続で史上最高値を更新しました。
新たな労働市場データについて同じ陰謀論が飛び交っている一方で、市場(本質的には世界中の参加者の意見、見解、信念の集約体)は私たちに何が重要かを伝えています。
市場はファンダメンタルズによって上昇しており、現実から乖離した狂気じみた多幸感によってではなく、これは私が18ヶ月以上主張し続けていることと一致しています。
本記事では、何が起こっているのかを正確に把握し、誤解を招くような見出しの犠牲者にならないようにしたいと思います。
マクロ経済学:
労働市場に関する俗説はいくつかありますが、その多くはすでに間違っている証明してきました。そして先週、新たな労働市場に関する経済指標が発表されたことで、それらを再び否定するまたとない機会が訪れました。
先週データが発表されて以降、私が見た弱気派の意見も大きくまとめると以下の通り:
・雇用増加はパートタイムの仕事のみによるものだ。
・データは操作されている。下方修正されるだろう。
・雇用増加は民間企業ではなく公共部門によるものだ。
パートタイムの仕事に関するお話:
パートタイムの仕事は増加していますが、それ以外にも増加しているものがあります。それは雇用総数です。
つまり、パイが大きくなれば、個々のスライスも大きくなるということです。
労働統計局(BLS)の最新雇用報告によると、2024年9月には総計254,000の雇用が創出されました。これは、140,000という推定値と前月の142,000という結果を大幅に上回るものでした。
254,000の雇用が創出されたことで、現在の雇用レベルは1億6,186万4,000人(過去最高)となっています。
現在、米国で働いている1億6,186万4,000人のうち、パートタイムで働いている人は何人いるでしょうか?
2,719万人、つまり総雇用数の約16.8%です。
しかしここで重要なのは、パートタイム労働には2つの分類があるということです。
経済的理由によるパートタイム労働:フルタイムの仕事が見つからない、または不況などの理由でパートタイムで働く人々。
非経済的理由によるパートタイム労働:生活上の理由(親や子供の世話、または学校に通っているなど)でパートタイムで働く人々。
したがって、労働市場の健全性とパートタイム労働者の増加につながる構造的な力学を把握しようとするのであれば、「経済的理由によるパートタイム労働者」だけに注目することが重要ではないでしょうか。なぜなら、この集団は、経済的・金銭的なストレスにより実際にパートタイムで働いている人々だからです。
しかし、少なくとも1つのパートタイムの仕事に就いている2719万人の人々の構成を理解するために、この2つのグループを簡単に見てみましょう。
経済的理由によるパートタイム:462.4万人(全雇用者の2.85%)
非経済的理由によるパートタイム:2,256.6万人(全雇用者の13.94%)
見た通りです。全雇用者の3%未満が経済的理由でパートタイムで働いているのです。
この数字は気にするべきでしょうか?気にしないべきでしょうか?
私は、気にしなくていいと思います。
もちろん人間として、フルタイムの仕事に就くことができない人々や、フルタイムの仕事1つ分の収入を得るために複数のパートタイムの仕事をしなければならない人々に対しては同情しますが、経済学を勉強する私は、この3%の雇用レベルを心配することはありません。
しかし、さらに一歩踏み込んで、複数のパートタイムの仕事を掛け持ちしている人々に注目してみましょう。労働市場における経済的ストレスを評価しようとするのであれば、この人々は注目すべき重要な集団です。
最新のデータによると、2つのパートタイムの仕事を掛け持ちしている人は230万人に上り、これは新たな過去最高記録です。
しかし、先ほど申し上げたように、「パイが大きくなれば、個々のスライスも大きくなる」のです。ですから、この数値を相対的に評価することが重要です(不可欠とまでは言いませんが)。
下の図は、総雇用レベルに対する複数の仕事を持つ人の割合を示しています。
全雇用者の1.425%という数字から、複数の仕事を掛け持ちしている人が2000年以降の歴史的な傾向を単純に追っているだけであることは明らかです。
過去25年間の傾向を単純に追っているだけで、労働力人口の1.4%しか注目されていない場合、現在の労働力について根本的に心配すべきことはあるのでしょうか?
私は、ないと思います。
データ操作+改ざんのお話:
弱気派が好んで語る話のひとつに、米国経済の弱さを覆い隠すために、データが改ざんされているというものがあります。この改ざんの一部として、意図的に雇用増加数を過大に報告し、誰も気にしなくなった時点で政府当局がデータを下方修正し、問題を隠蔽しようとするというものがあります。
皮肉なことに、データが「悪い」または予想よりも弱い数字が出ると、これらの弱気派や悲観論者は「ほら、労働市場は弱いと言っただろう!」と言います。
つまり、彼らはデータが弱い時にはそのデータに同意しますが、データが強い時にはそのデータは操作されていると主張します。
では、どちらが正しいか?
しかし、知的な不誠実さについてはさておき、実際の数字について話します。
繰り返しになりますが、2024年9月の非農業部門雇用者数は25万4000人増加しました。
また、労働省労働統計局は2024年7月と8月のデータについても修正値を発表し、以下の通りとなりました。
2024年7月の雇用増加数は5万5000人上方修正され、8万9000人から14万4000人となりました。
2024年8月の雇用増加数は17,000人上方修正され、+142,000人から+159,000人となった。
つまり、過去3か月間の平均月間雇用増加数は+185,670人です。
もう一度読んでください。
+185,670人です。
もちろん、金曜日を通して私が目にした弱気はの見解は、「来月、この数字が下方修正されるまで待て!」というものでした。
まず第一に、そんなの約束されたことではありません。先ほど見たように、7月と8月は大幅に上方修正されました。
しかし、議論のために、来月は下方修正されると仮定しましょう。
実際には、-100,000の調整で、はるかに下方修正されると仮定しましょう。もしそのようなシナリオが起こった場合、9月の雇用増加数はおよそ+150,000となります。
それが不況のように聞こえますか?労働市場が低迷しているように聞こえますか?
繰り返しますが、重要なのはその背景です。
改定は行われるでしょう。
数字が上方修正されるか、下方修正されるかは誰にもわかりません。
もし下方修正されたとしても、99%の確率で雇用は増加しているでしょう。
これが重要なのです。
政府関連の雇用に関するお話:
弱気派や終末論者の言うとおり、政府が我々を欺こうとして労働省労働統計局のデータを操作していると仮定してみましょう。
しかし、世界最大の給与計算会社であるAutomatic Data Processing Inc.(ADP)のような民間機関のデータについてはどうでしょうか。ADPは、1160億ドルの時価総額を持つ、株式公開されている人材ソフトウェア企業です。
もちろん、彼らは偽りの統計には関与していません。
なぜこれが重要なのでしょうか?
なぜなら、民間部門(非政府部門または公共部門の仕事)に特化した新規給与支払いの追加件数に関する月次データも公表しているからです。
では、米国の労働市場について、彼らは何を語っているのでしょうか?
ADPによると、2024年9月の雇用数は過去最高の1億3258万9000人で、2024年8月と比較して14万3000人増加しました。
これは民間雇用における新たな過去最高値です。
はい、以上。
結論
結論として、背景が重要なのです。
投資家やアナリストの一部は、18~24ヶ月前から労働市場に亀裂が生じていると指摘しています(中には何年も前からそう言っている人もいます)。しかし、その「亀裂」は誇張されすぎており、実際には労働市場に重大な亀裂を生じさせてはいません。
彼らの懸念の一部は事実であるものの、背景や知的誠実さに欠けています。しかし、ほとんどの投資家はあまりにもナイーブで、それ以上のことを知ろうとせず、深く掘り下げずにこうした警告を額面通りに受け取っています。
ありがたいことに、私は細部にこだわる性格です。
私は、ある程度の確信を持って真実を見極めるために、何時間もかけてデータを調べ、個々の要素や集約された構成要素を相対的に分析することに時間を費やします。
それが私がこれまで行ってきたことであり、今後も続けていくことです。私が目にしたもの、そしてそれがなぜ重要であると考えるのかを正確にお見せすることで、この記事を読んでくれている方が市場トレンドに遅れずについていけるようにします。
いかがでしたでしょうか?この記事が読んでくれているあなたのこれからの戦略に少しでも役に立っていたら幸いです。
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今回は以上となります。ありがとうございました。