腹囲が気になる福井の旅 お水送りの若狭神宮寺 19.11.30 09:22
若狭国一宮若狭彦神社からもう少し山に入ったところに若狭神宮寺がある。
元は、若狭彦神社と一体の神願寺で室町時代には七堂伽藍二十五坊を有するほどであったが、秀吉に寺領を没収され、明治の廃仏毀釈により衰退してしまったそうだ。
駐車場に車を止める。当然無料。
寺領を回り込むように進むと表門に出る。
垣根の隙間から立派な本堂が見えた。室町時代に朝倉義景が寄進したそうだ。
奈良東大寺二月堂はお水取りで有名だが、その水を送っているのがここ若狭神宮寺。
もう少しうまく宣伝すればいいのに、こういうところ福井らしいといえば福井らしい。
もっとも、なにか特別な行事のもとで、水が送られているのかはさっぱりわからない。ので、宣伝するほどでもないのかもしれない。であるのなら、宣伝するほどの何かをすればいいものをそうでもないところがなんとも意気地がない。
若狭神宮寺の広大な境内には本堂だけが佇んでいる。
裏山へと続く森林はどこまでが寺領なのか素人目にはわからない。寺の雰囲気から永遠に続くと言われても思わず納得してしまいそうだ。
至るところに苔が生えて、丁寧に管理されている。
美しいお寺の庭の管理はボランティアらしい高齢者が努めていた。
最近イノシシが出て庭に穴を開けていくらしいく、折角見に来てくれたのに申し訳ないと嘆いていた。
こうしてきれいに保っていてくれたことだけでもありがたいのに、こちらこそ申し訳ない気になる。
ちょうど紅葉もいい感じで、黄色や赤の紅葉と緑の苔がベストマッチ。
本堂の雰囲気がベストシンクロ。
日本史的には一体何やってたの?みたいな朝倉氏だが、いいものを残したなぁと染み染み思う。
お水送りの儀式もホントはすごい行事を行っているそうだ。
山伏やら僧侶やら何百人という人が松明行列となって鵜ノ瀬へと向かうらしい。
なぜそれをもっと宣伝しないのだろうか?なにかのときのために隠しているのか?神事だから触れないのか?
奥ゆかしく前へ出たがらないのは福井の気質なのかな?よくわからないけれども。もったいないなぁ。