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【岩手県奥州市】みちのくひとり旅6日目 蘇民祭の黒石寺 23.11.22_10:45

 黒石寺は天台宗の寺院で奥州三十三観音霊場25番目の札所。
 一関のあたりからはだいぶ番号が飛んだ印象。

 先に参拝してた曹洞宗の西方寺とは国道343号線沿いに割りと近くの寺。

 行基が創建して坂上田村麿が再興させた由緒ある寺院だ。

 というより、我々の世代にとっては社会現象にもなった蘇民祭を行う寺院。

 日本三大奇祭に数えられる(らしい)蘇民祭は、岩手を中心に日本中に伝わる歴史ある裸祭り。

 2008年、奥州市が作成した蘇民祭のポスターをJRが駅構内への掲載を拒否したことから問題となり話題に。

 TV全盛でワイドショー華やかだった時代。日本中を巻き込んで社会問題となった。

 セクハラがどうのとか、女性への配慮だとか色々あったが、結局、蘇民祭はそれで全国区へ。31億円を超える広告効果があったのではという見解も・・・

 今となっては懐かしい事件だ。

 あんな大事件だった印象の寺院は紅葉の中静かに佇んでいる。

 勇壮な裸祭が行われるなんて到底思えない静けさ。

 紅葉と静けさの中の光が美しい。

 木造三体が重要文化財なのだが・・・。

 元々は山伏の修験の場だった本堂と庫裏は明治17年の再建。

 流石に100年を超えると建物にも味が出るんだね。

 2024年、黒石寺の蘇民祭は担い手不足のため2月17日の開催を最後に中止が発表された。

 確かに山の中の寺院。大きなお祭りを執り行う担い手不足は現実なのだろう。年寄りの裸祭りじゃ、それこそ社会問題だ。

 なので、せっかく歴史と知名度のある祭りがひっそりと幕を閉じた。

 少子高齢化・・・日本の宗教観の曲がり角なのかもしれない。

 もったいないけど、よそ者がどうこう言えることじゃない。



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