腹囲が気になる福井の旅 若狭国二宮若狭姫神社参拝 19.11.30 08:05
腹囲が気になる福井の旅も七日目。ついに最終日になりました。
東尋坊から始まった福井の旅も最終日、腹囲が気になるオヤジながらもついに若狭に入ってきた。
若狭に来たのなら若狭国一宮に参らないと気持ちが悪い。
まずはさておき一宮参りなのだが、若狭の一宮の事情はちょっと複雑にして怪奇。こんな仕組み始めて見たよ。
若狭国の一宮は若狭彦神社となっている。今の小浜市の海から少し離れたどちらかと言うと山間に鎮座する。
この神社は上社、下社に別れ、そのまま若狭彦神社と若狭姫神社と呼ばれている。
これを、若狭国一宮、二宮と呼ぶこともある。
当然、若狭彦神社が上位で若狭姫神社が下位になるのだが、その距離は数百メートル程度しか離れていない。世が世なら同一敷地であってもいいような関係だ。
そして、驚くことに社務所は若狭姫神社に置かれていて、若狭彦神社は無人管理となっている。七五三やお祓いなどの儀式はなので二宮である若狭姫神社で執り行われるそう。
どっちが偉くてどっちがどうなのかさっぱり訳がわからない。地元の人はこれでいいのだろうか?
上社下社、一宮二宮をひっくり返してやろうみたいな下剋上を考えないところが清いけれども。もうどうでもいいのだろうなぁ。
とりあえず、近い方の若狭姫神社に参拝。
宿泊していた敦賀からは高速道路で高速移動。前米大統領と同じ名前の小浜ICで高速を降りて丹後街道、古の鯖街道を山へ山へと南下する(山へ入ることを南下するというところが太平洋側に暮らす人間が若干迷うところ)。東小浜駅の交差点で県道に曲がって暫く走ると若狭姫神社が道路沿いにある。
見たところ駐車場はない。ただ路肩がものすごい広いのでそこに車を停めることにした。注意されることを心配するほど人も車も見当たらないので。
若狭国二宮の若狭彦神社は若狭国一宮の若狭彦神社の神事を一手に引き受けるという不思議な関係。
若狭彦神社の下社という扱いでもある。総称として若狭彦神社と呼ばれることもある。何がどうしてこうなっているのか、もう観光客には訳がわからない。そしてどちらも地名から遠敷明神とも呼ばれている。
神門の向こうには拝殿があるのだが境内はなかなか広大。そして何より拝殿は神秘的だ。
海岸沿いにある気比神宮は明るい神社だった。空襲の影響で社殿は新しくパッと見たところ神宿とは言い難い感じがした。
それに比べて若狭姫神社は山間部の神社だ。山の緑の精霊を嫌でも感じる。
やっぱり神社は海のそばよりも山の中にあったほうが神秘的に映るのは海岸っぺりで育ったから思うことなのだろうか?
若狭彦神社の神事としてはお水送りが知られている。
奈良東大寺の修二会で神名帳を読み全国の神を招いたが、漁で忙しかったため遠敷明神が遅刻した。そのお詫びとして、 閼伽水を送ると約束したという伝説。
神社にほど近い鵜ノ瀬の淵は、二月堂の若狭井に通じているとされ、旧暦2月には二月堂に水を送るお水送りの神事が行われており、これを二月堂側ではお水取りという。が、今は、若狭彦神社の祭事ではなく、元は神宮寺であった若狭神宮寺が行っている。
淵が井戸につながっているという都合の良い解釈で結局水を届けているわけではないという驚くべき事実。
東大寺のお水取りは大々的に行われているというのに、水を送る側の儀式はあることすら知られていない事実。
お祓いも含めて祭事を一切行わない一宮があるという事実。
若狭の神様は働かないなぁ。原発の助成金頼みで働かなくても良い仕組みができあがっているのだろうか?
いや、若狭国二宮である若狭姫神社は結局若狭彦神社がするべき仕事を一切合切押し付けられているわけで、なんて心の広い神社なのだろうか?
福井県が今ひとつメジャーになれない事実はこの辺りにも隠されているのかもしれないな。
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