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【北海道松前町】北国の旅の空、晩秋の松前城に登城でござる 24.11.13_11:45

 松前、札幌から遠いです。

 北海道をエイに見立てると、シッポの先。

 正直、そんなところに都市もなく、過疎地が続くので高速道路があるはずもない。

 下道をひたすら走る、走る、走る。

 江戸時代、この地を治めた松前藩は、蝦夷地唯一の藩ではあるが、蝦夷地は米が取れなかったため、石高ゼロ万石。

 武士はアイヌとの交易で生活が成り立っていたらしい。

 そんな松前藩に居城の福山館を拡張するよう幕府から築城の命が下ったのは、幕末のころ。

 完成したのは1855年だから、幕末が10年ほどに迫る。

 海外船の脅威に対抗するはずなのに、日本式の築城ってところがチグハグ。

 こんなの最新の武器で襲われたらひとたまりもないじゃんという心配は、箱館戦争で土方歳三らにあっという間に攻め落とされてしまった事実が物語る。

 まぁ、商売人のような侍が守る城じゃ仕方なしか。

 海に向かって石垣が高く積まれ、白壁のサマが並ぶのは威勢がいいが、山側の守りがからっきし。

 見せかけ重視の城だったわけです。

 政治の中心江戸からあまりの遠い松前の地。

 江戸時代300年余りをうたた寝のように過ごしてきた歴代藩士。

 幕末に突然叩き起こされたときには驚いただろうなぁ。

 そして、今また長閑な土地に。

 北海道新幹線がエイのシッポを僅かにかすめて通り過ぎていく。




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