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1842回目:アンケートでも思ったことを言わない

ネットプロモータースコア(NPS)
というものをご存知でしょうか。

業務で本格的に使っているわけでも
ないので、完全に正確な表現では
ないかもしれませんが

ざっくりいうと顧客ロイヤリティを
測る指標です。

顧客満足度と異なるのは、「他者に
勧めたいか」と聞くことで将来の
収益性につながる指標になっている
と言われていることです。

お勧めしたいかどうかを0-10の
11段階の数値で聞かれた経験の
ある方もいるのではないでしょうか。

最近たまたまそういうアンケートに
出会ったので、ちょっと調べていたら

日本ではNPSのスコアがマイナスに
出ることがあるということが
わかりました。

NPSのスコアを算出するか、
またもざっくり説明すると、

まず0-6点をつけた人を「批判者」、
7-8点をつけた人を「中立者」、
9-10点をつけた人を「推奨者」
に分類します。

そして回答者全員に占める推奨者の割合
から批判者の割合をマイナスした数値が
NPSスコアとなります。

6点までが批判者というのは
なかなか厳しいよね、というのが
私が最初にNPSを知った時の印象でした。

で、なぜ日本でのスコアがマイナスに
なるかというと、

「日本人の回答バイアス」として
真ん中の数値を選びがちだという
のです。

ハイコンテクストで思っていることを
はっきり言わない文化がスコア付け
でも影響して、真ん中の4-6が選ばれがち
だというのです。

6までは批判者ですから、スコアが
マイナスになってしまうという
わけです。

正直驚きました。

調べた限りですが、その回答バイアスが
アンケートが記名式か否かによって
どのくらい左右されるのかは
わかりませんでした。

でも、アンケートの回答ですら、
思っていることをはっきり言わない
文化が表れてしまうのです。

言っても通じないこともありますよね。
通じたと思っても、後から実は誤解が
あってすれ違っていたとわかることも
ありますよね。

はっきり言ったところで、通じ合えない
ことだってあります。

そういう事態に遭遇するたびに、
はっきり言わないで通じるというのは
完全に思い込みだとしか思えないのです。

でも、思ったことをはっきり言うのは
よしとされない空気は明らかにある。

文化ですから、それを否定する
つもりはありません。

ただ個人的にはとても窮屈です。

価値観や考え方の近い人たちと、
みなまで言わずとも通じる楽しさも
わからないではありません。

ただ、そればかりを求めていたら
一生自分の世界が拡がることは
ないのではないかと思ってしまいます。

それぞれが思うことを正直に言い合える
世の中になったら、いろんな意見が
聞けて楽しいだろうなぁ、
と思っているのですが

アンケートの回答ですら思ったことを
表現しないという話を聞いて
まだまだ遠いなぁと思った次第。

もちろん、正直に言い合える世の中に
なったとしても、意見を言いたくない
という人もいるでしょう。

言論の自由が保障されている日本では
言いたいことは正直に言える環境では
あるのですが、世間の空気は別です。

自分がいる場所がそうなることを
願うだけでなく、

すでにそうである場所に自分が
居られるように行動していきたい
と思います。

【今日のまとめ】

自分が居る場所に嘆くのではなく、
自分が居たい場所に居られるように
行動する。


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