生育環境の格差による連鎖
こんにちは。
前回の投稿がこれまでで1番「好き♡」をいただき、ありがとうございます。学校のことなんてまだまだ分かってないけど、少しは共感できていれば嬉しい。
家庭環境の差がもっとつく未来になる
あくまで私見なのですが。
毎年虐待通告件数は上昇しており、辛いことです。平成30年度は159,850件。
そのような環境の中で暮らしている子ども、DVを受けている母(もしくは父)と日常的に接することがあり、本当にこっちのメンタルも引っ張られます。
様々な理由がありますが、ほぼ親からの虐待・育児放棄で養護施設に入っている子が多く、施設もパンパン。中々新規受け入れが難しい。
日本はアメリカに比べ、まだまだ「里親」の数が少なく、力を入れていこうとはしていますが、定着には時間がかかると思う(定着するのかな?)。
何でなんだろう?と思いますが、ちゃんと預かれる人なのか?という審査もあるし、小さい子なら良いけど、高年齢の子は・・・虐待を受けている子の対応は・・・と渋られることも多いです。要するに、生まれたての赤ちゃんなら育てます、と。(もちろん、非行少年をがっつり養育してくれる方もいます)
話がそれました。
被虐待児が増えているとは思いますが、世の中に「虐待」というワードが浸透し、暴力はどんな理由でもダメ!!「躾」→「虐待」と視点がうつってきたな、と感じます。昔は街中で叩かれる子も見たけど、今はほぼ見ない。もし見たら、通行人から警察や虐待SOSへTELが入るくらいに周りの意識があがってきている。地域の民生委員さんたちもよく勉強しています。
私の幼少期頃は家でも学校でも叩かれることは、まあ普通で、それにより押さえつけられていたな、と思います。でも、今はそんな世の中ではない。
・・・との認識を持ち、育ってきた世代がぼちぼち親になってきている。
要するに、親に叩かれたことのない方が親になる=子どもを叩いて養育しようとはしない。(時々は叩くこともあるかもしれませんが)
そのような意識が根付いてきたら最高だと思うのですが、今、貧困・格差と言われますが、子育ての仕方にも格差が出てくるのかな?と思うのです。
叩かれて育った子はそれしか子育てモデルがないので、やはり自分の子も叩いて育てることが多い。反面教師にして、自分がやられて嫌だったから、絶対しない!というお母さんももちろんいます。
叩いて、暴言を吐いて言うことを聞かせる養育はダメなんだな。自分と子どもは同一ではない。それぞれひとつの自己である、と認めて関わるという意識を持つお母さん、お父さんが増えてきていて、昔に比べそのような本もたくさん出版されているし、TVでも虐待のことが多々取り上げられています。また、それらを学校で学んだ方もいると思います。
そうやって知識を自ら取り入れ、自分の感情コントロールをし、「非認知能力」や「アンガーマネジメント」についても理解を深める親がいる一方、全くそういったことに触れずに養育する親もいるわけで。
その親たちは自分がされたことをそのまま繰り返す=虐待の連鎖が切れないな、と思います。また、そういった方は不登校でほぼ学校に行っていないことも多く、学びの場がない。
で、思うのが、私たち世代はまだ家でも外でも叩かれることを経験した世代だけど、もう少ししたら全くそのようなことなく、自己を認めてもらいながら育ってきた方が多い世代になる(はず)。
そうなった時に、その方たちがケースワーカーとして虐待防止に関わっていく。虐待者である保護者の気持ちに寄り添い支援していく。
頭では理解できるかもしれないけど、共感できるのかな?と感じました。
私たちの支援はいかに共感して寄り添うかだけど、共感するって本当に難しい。だって正直、子どもが大けがするくらい暴行したり、あからさまにきょうだい間で差をつけたり、平気で「死ね」「殺すぞ」といったり、子どもを放置して出かける人の気持ちなんて分からない。でも「そうしてしまうくらいしんどかったんだね」とひとまずは共感していかなくてはいけない。
ケースワーカーさんのこれまでの生育環境と大きく乖離した人たちのケアをするのってこれからもっと大変なんじゃないかな。今でも病休者って福祉・医療系が1番多いのに、さらに病む人が増えそうな気がする。