見出し画像

"タブレット使い方チェック"を電子化【価値あるイシューを見極めろ】


小学校教員のsmyle(スまイル)です。
今年度、6年生の担任をしています。


校務分掌では
ICT主任(情報主任)を務めています。

そろそろ年度末を迎えるにあたり、
今年度のICT活動を締めくくり次年度につなげる
「GIGA納め」の時期がやってきます。

在校生はデータの整理やキーボードのクリーニングを、
卒業生に関しては返却の手続きを行う必要があります。
卒業学年の業務とあわせて、忙しくなってきそうです。


異動初年度で
ICT主任をさせてもらっているのですが、
日々の業務に加えて、
この立場だからできそうなことを色々とやってきました。


まず早々に着手したのが、校舎内安全点検の電子化


夏休みには、Canvaの校内研修


さらには、ICT通信を発行しました。


タブレット使い方チェックカード


そして今年度、もうひとつ出来そうだと着手したのが
「タブレット使い方チェックカード」の電子化。

「タブレット使い方チェックカード」とは
タブレット端末の適切な使い方ができているのか、
年間3回、親子でチェックしていただくカードです。

前任校では、長期休業前後に
学習時間や就寝時間などを含めた
生活全般を見直す"強調週間"的な取り組みがあり、
その際に使うカードはありましたが、
今回は「タブレットの使い方の改善」に特化したカード。

大前提として、
どうすればチェックが意味のあるものになるか
いちばんに考えなければいけませんが、
まずは電子化によりチェックの手間を簡略化することが
その一助になることを願って、
従来は紙で行っていたこのタブレット使い方チェックを
「Googleフォーム」に移行しました。


起案文書


以下に
情報教育部で検討し、
管理職に起案した文書を示します。

令和○年○月○日
タブレット使い方チェックカードの電子化計画
情報教育部

例年、4・9・1月に行なっている「○○小学校 タブレット使い方チェックカード」ですが、以下の理由により用紙でのチェックから、Googleフォームでのチェックに変更します。

1 理由
・回答・提出が容易である
・用紙を保管する必要がなくなる
・用紙紛失のリスクを減らす
・次年度以降継続する場合の、用紙の印刷作業・費用のコストカット

2 手順
・配信メールによりQRコード及びリンクの配付
・未回答者をチェック(担当)して声がけ(各担任)

3 初回スケジュール
・メール配信…○月○日
・回答締切…○月○日
・担当によるチェック及び回答者一覧配付…○月○日
・担任による声がけ…「○月○日までに回答を」

4 メール本文および配付URL
4月に用紙にて行った
タブレット端末の使い方チェックのお願いです。
(1年生は4月には配付しておりません)
下記URLからお入りください。
https://forms.gle/〜(略)

締切は○月○日(○)です。
質問は、全部で7項目です。
お子さんと相談しながら○×をつけてください。
複数のお子さんがいらっしゃる場合は、
それぞれのお子さんについて回答をお願いします。
回答は、お子さん一人につき1回でお願いします。
なお今後は、4月に配付した
用紙でのチェックは行いません。
よろしくお願いいたします。

5 その他
・4月に配付・回収したチェックカード(用紙)は破棄しても良い

タブレット使い方チェックカードの電子化計画より


実際のGoogleフォーム


名前をご入力ください
回答月を選んでね
○か×か選んでね
スプレッドシートに出力して印刷して終いや!!


ちなみにこの提案文書は、
いつものwordでなくGoogleドキュメントで作成。
先生方に見ていただきました。
(リアルタイムで修正が反映される様子も見ていただけたら1番でしたが、
 特に修正箇所も無かったので、また次の機会に)

このnoteを読んでくださっているような方には
当たり前かもしれませんが、
wordが当たり前の世界線で、
一太郎のデータもまだ残っている世界線で、
結構これでも画期的で、新しいのです。


電子化してみて


「タブレット使い方チェックカード」の電子化。
やってみてのメリットは、
カードの管理が要らないこと。
学校現場はまだまだ紙類で溢れていますからね。
1枚でも紙を減らせることは、
それだけで大きなメリットです。

ただ、カードが手元にないことで
提出の軽やかさと引き換えに、
提出したか提出してないのかの実感もまた
軽くなってしまっているのも事実です。
提出率は、数値的にちゃんと比較できてはいないですが
若干落ちている印象。

また、締め切りを過ぎても回答していない子に
催促する際にも、紙がある方が
「これ、まだだからよろしく!」と伝えやすい。
子どもも、物理的に手元に紙があって
家族に「これ書いて!」っていう方が、
きっとお願いしやすいのではないかと思います。

もちろん、誰が回答済なのかの把握は、
"紙"だと並び替えたり
名簿にチェックしたりしなければいけないところ、
"Googleフォーム"なら
スプレッドシートでフィルタかけておしまい!ですからね。
その優位性は大事にしつつ、解決策を探っていきたいです。


価値あるイシューを見極めろ


ということで、デジタル化には成功し
同僚の先生方の評判も概ねよし。

しかし初めにも述べたように、
このチェックが意味のあるものなのか、
その視点こそ大事にしなければなりません。
そもそも、このチェックをなぜやるのか。
そもそも、このチェックは必要なのか。


勿論、家庭への啓発は大切ですが、
現状、この使い方チェックが機能しているとは
言い切れないところがあります。
家でも使い方のルールを決め、
適切にタブレットと付き合おうとされているご家庭は
この使い方チェックにも真摯に取り組んでくださり、
反対に無法地帯になっているご家庭では
使い方チェックにそもそも取り組んではくださらない。

ですから、ただチェックして終わりの
現状でとどまるのではなく、
具体的な家庭におけるタブレットルールの提案や
使い過ぎによる弊害とその根拠となるデータなど、
断続的に伝え続けていくしかないのだと思います。

次年度は、一旦このチェック自体をやめにして
例えば他の強調週間とリンクさせるとか
時期としては長期休業前後に設定するとか、
子どもや保護者の方に何を伝えて、何をお願いするのか
これらを再構築していきたいと思います。


異動初年度の今年1年間。
学校の文脈はなんとなくわかりました。
さあ、もうすぐ2年目。
本領発揮と行きましょう。

いいなと思ったら応援しよう!