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後悔なく生きるのは宇宙に行くよりも難しい

宇宙飛行士として3回宇宙に行かれた野口聡一さんの「どう生きるのかつらかった時の話をしよう」というaudibleを聞きました。野口聡一さんといえば宇宙から中継でテレビ番組等に出られており、明るいキャラクターの方という印象があったのですが、実際にはかなり繊細で考え込んでしまう性格の持ち主で、があったそうです。

この本を読んで特に印象的だった場面を2つ紹介したいと思います。


①宇宙にいくという世界でも数十人の人しか体験できないことを経験しても人生は変わらない

私が1番衝撃を受けたのはこの事実でした。宇宙から見る地球は宇宙という無音の空気のない世界で唯一声明を感じることができる素晴らしいものであったそうです。それまでに何度も宇宙から見た地球の写真や動画を見たことがったそうですが、実際に見た時の感動は言葉にはできない力強さや感動を与えてくれるものだったそうです。しかしながら、そのような経験をしても地球に戻った後はいつものようなデスクワークや次に宇宙に行く仲間の支援があり、いつもの日々が戻ってくる。そうしたギャップに野口さんはとても苦しんだそうです。

そうして悩んだ末に気づいたのが、宇宙に行くというような経験を自分の中で振り返ることで意味づけをすることでそれが自分の人生にどのような影響を与えたかを知り、意味を見出せるということでした。経験そのものが自分を変えるのではなく、その意味付けを考えることが自分を知ることにつながり、それによってとった行動が自分を変えていく。普段過ごしていると何か自分を劇的に変えてくれるような何かがあるのではないかと私は考えてしまいがちなのですが、決してそうではなく、結局考えて行動し続けるしかないのだと自分の中ですごく腑に落ちしました。

②後悔なく生きるのは宇宙に行くよりも難しい

後悔なく生きるのは宇宙に行くよりも難しい、なぜなら私たちは生きる上での軸を他人にゆだねてしまっているから。これは自分にもよくあてはまることであり、とても共感できるのですが、私が驚いたのは宇宙に行くというような偉業を成した人物であっても他人軸で生きていたという点です。小さいころからの夢であった宇宙飛行士、IHIに就職し、JAXAの宇宙飛行士試験に合格、宇宙でのミッション完遂、自分の幼いころからの夢をかなえている人物であっても宇宙に行く人として社会から見られている価値観に合わせて行動していることが多くあったそうです。

野口さんはこれは特に日本の同調圧力が影響しているといいます。アメリカで働かれていた野口さんによると、アメリカ人は基本的に他人のことにあまり興味がないそうですが、日本には出る杭は打たれるという文化が未だ根強く残っています。このような中で自分軸で自分の夢をかなえるように生きていくことは非常に難しいですが、私たちはこれを目指さなければならないと何度もこの本の中で説かれています。

日々何かともやもやすることが多いですが、基本的にこれらは何か自分のやりたいことと違うという他人軸と自分軸の違いからきているように思います。日本社会にいるとみんなこうしているんだから、過去からこうなんだからという風に抑え込まれてしまうことが多いですが、改めてそうではなく自分軸で自分オリジナルの人生を生きてい行きたいと思いました。