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むろう さとる
2023年2月18日 17:21
小殿筋と中殿筋の解剖を解説してみます。小殿筋と中殿筋は、殿部の比較的浅層にある筋です。大殿筋を取り除くとその下に中殿筋、さらにその下に小殿筋を確認できます。小殿筋も中殿筋も、形は扇形をしています。それぞれ起始停止を見ていきましょう。小殿筋は、腸骨の拡張した部分、腸骨翼の上外側面から起始します。このように起始した小殿筋の筋線維は下外側方向へ収束し、大転子前外側面の幅広い線状の面に停止
2023年2月13日 09:29
肺間膜の解剖について解説します。肺の縦郭側を向いた内側の面、縦隔面といわれる面を見てみます。ここに肺門がありますね。そして、そこから胸膜のヒダが下方にのびています。これを肺間膜といいます。解剖学で『間膜』というと、上皮性の漿膜の二重膜のことを指します。このヒダの部分では、胸膜が二重になっていますよね。だから『肺間膜』。このように、肺間膜は胸膜の垂れ下がりです。例えるなら、着
2023年2月8日 12:47
固有背筋の解剖について、その概要を解説してみます。固有背筋は、その名の通り、背中の領域、背部に固有な筋たちです。どういうことか。実は、この辺りの背部の浅い層の筋というのは、本来背中の筋ではなくて、腕の筋、上肢の筋なんですね。で、より深いところ、深部にあるこれらの筋こそが、背部オリジナルの筋、固有背筋なんです。もともと上肢の筋である、例えば広背筋や菱形筋などが脊髄神経の前枝に支配され
2023年2月4日 00:41
胃の静脈の解剖について、解説してみます。まず大事なポイントの一つは、『胃の静脈はすべて門脈に還流する』ということですね。胃の”動脈”が、小弯側と大弯側、そして右左で2×2の4本ありますが、”静脈”についても同じです。小弯側、大弯側、右、左で4本あります。まずは、右胃静脈から見てみましょう。右胃静脈はこのように走って門脈に入ります。今度は、左胃静脈を見てみましょう。左胃静脈は、腹