地域に根付く人 ー 高知編
日経MJに元「編集者」の滝川景伍氏の取材記事が載っていた。
彼がまだ編集社に勤めている時に、当時私が勤めていた商社の担当者だった。
やりがいはあったが多忙を極める雑誌の編集の仕事は、ある意味エンドレス。当時、締切前は徹夜が珍しくない職種。30歳で子供が生まれたタイミングで興味を持っていた第一次産業での転職を考えていて「自伐型林業」という言葉に辿り着いたそうだ。
都会を離れ、田舎暮らしを選ぶ友人・知人は少なくない。編集社を退社し高知に移住した頃は、滝川氏の活動をFacebookを通してチェックしながら「なぜ林業?」「なぜ高知?」と思っていたのだが、今回の記事を拝読し、もやもやしていたものが一気に晴れた。
元編集者の彼が目指しす”山と人をなぐ”。彼らしい生き方が嬉しかった。
NOTE & DIARY style book Col.4
当時、勤めていた商社の商品の出稿ページの打ち合わせや校正などのやり取りでで私は大阪、滝川氏は東京、電話越しのやりとりで実際にお互い顔を合わせたことがない。
そんな彼から、いつもとは違う雑誌の特集で「いろいろな人の使うノートの使用例という切り口で取材がしたい」と連絡があった。
私が趣味で取得したワインエ・キスパートの受験の際に使用していたノートの取材で、わざわざ箕面の自宅にカメラマンと一緒に来阪。その時、お互い「初めまして」だった。
取材で接した滝川さんはカメラマンの撮影の邪魔にならない、一歩引いた控えめな場所で力強い視線をじっとこちらに送っていて・・
”この人は、強いな”
この記事を手にして、あの時そう感じたのを思い出した。
滝川氏のFacebookに、今回の記事に関して「消費や流通とかけ離れたところにいる」との言葉が。
・・いやいや実は一番近いところにいるのでは?
情報を正しく編集し本質的な価値を正しく伝える。
情報が溢れるなかでは"編集思考”はとても大切だと感じます。今はFBで繋がっている滝川さん。素敵な生き方をFBでチェックさせていただいてます。
あれから15年ほど経ち、お互い会社という組織を飛び出しました。時は人生を熟成させますね。
・・私は、滝川さんほど前へ進めているのだろうか・・・