地域を応援するモチベーション
ご無沙汰しております。
大学入学を機に上京し、いつしか2拠点居住をしたいと漠然と思っている、宮嶋雛衣です。
私のように、いつか地方に拠点を持ちたいと感じつつも、実際にここ!という地域はまだ見つけていないという人、それなりに多いのではないかと感じています。
そういった、特定の地域へのこだわりが強いわけではない人が、地域とのかかわりを持ち始める際、地域を応援したくなる気持ちはどのように形成されるのかについて、思うところを文章にしてみました。今年いくつかの地域とかかわりを持った中で感じたことをお伝えします。
きっかけ_意義ある関係人口とは
まずはこのことを記事にしてみようと思ったきっかけから。
SMOUTには「どすこい!地域部屋」という、全国の地域ユーザーの方を中心としたSlackグループがあります。そこで行われる不定期ZOOM企画「ちゃんこ会」を通して、お悩みテーマを持った人が相談会を開いたり、誰かが誰かにお願いして知見共有をしてもらったりしています。(詳しくはコチラ)
つい先日も、かこねぇさんが開いてくれたちゃんこ会で関係人口の話題があがり、意義ある関係人口とは地域の未来を主体的に考える人だ、とか、次点となる地域のフォロワーを増やすことも大事だ、といった話になりました。
そこで、移住関係のイベントや企業のワーケーションプログラムなどで、たまたまある地域と絡みを持つ層が増えている実感を踏まえて、彼らが主体性をもって地域に一歩踏み込むためには、どんな仕掛けがあるべきなのかなと。
実際に自分に置き換えてみると、今年1年を通していくつかの地域とのかかわりを持った中で、何かご縁が続きそうな地域や遊びに行きたい地域、応援したい地域もあれば、そうでもない地域とあったので、自分の実体験から、地域を応援したくなるモチベがどう形成されるのかを、整理してみました。
実感1_顔が見える距離
地域を応援するかしないか、具体的にはプロジェクトへの参加、寄付、クラファン、オリジナルグッズの購入…など検討する際に、はっきりと浮かぶ人の顔がいくつあるか。これが一番大きいのではないかと感じます。
これは地域の人の顔だけではなく、自分と同じ関わり方をしている誰かの顔も含むことをつい先日実感しました。身の回りの誰かが行動をおこしているのを見ると、つられて動き出したくなってしまいます(笑)
実感2_役に立てた感
いくつかの地域に携わってみて思ったのは、やはりプロジェクトベースの関わりだと強いな…と。滞在中のプロジェクトのはずだったのに想定外にタスクが残って、東京に戻ってからも付き合いが続く、といったこともありました。
プロジェクトではないにしても、役に立てた感があるかどうかが、その後また行きたいかどうか、かかわりを持ち続けたいかどうかを、左右している気がしています。
私は実際直近で移住を検討しているわけでなく、普段は地域の方々に対して相手にしてもらってるという恐縮な気持ちが強いので、なおさらなのかもしれません。
実感3_キャラクター性
自分を含めて地域に興味がある人は、普段の自分とはちがう自分を表現できる場を求めていたり、普段の自分とは違う自分の一面を探していたりする側面があるような気がしていて
ある地域での思い出が良いものとなれば、その地域での自分を好きになり、その地域は好きな自分になれる場として位置づけられる、だからまた行きたくなるし、携わりたくなる…といった流れがあるんじゃないかなとも感じています。
実感4_ポートフォリオ
これは少々違うジャンルの視点になります。
自分の活動や共感の姿勢はSNSでシェアされて自分のキャラクターをつくっている、周囲からそのキャラクターが見られていることを意識した上で活動をしている一面もある、そんな、ポートフォリオ的な考え方です。
誰かに見られることを意識した活動と言ってしまうと偽善的に聞こえてしまうかもしれませんが、インスタにあげたいから旅行先で写真を撮るとか、そんなSNS投稿前提の感覚が、良くも悪くも染み付いていることを感じていていたりします。
おそらく若い人ほどSNSに割く時間は長いですし、私も趣味や遊びを超えて、大切な情報発信/収集の場としても使っています。SNSでシェアされる前提で、自分の活動や共感の姿勢を他の人に見られる意識を強く持っている人も結構いるのではないかと思っています。
最近Twitterで話題にあがっていたこのサービスもポートフォリオ的な視点に注目していますよね。まさにこれです。
結局は、自分が携わっている事業や地域を他のひとが見たときに好印象を受けるかということに対して丁寧に気を配ることが大事なのかなと感じます。
シェアされた記事やトップページを見たときのぱっと見のサイトの印象と、事業や地域を紹介する簡潔なひとことはこういった視点でも大切なんだろうなと。
まとめ
なんだか、どれもこれもふわっとした話になってしまいましたが、地域にかかわりを持ち始めた際に、応援したくなる最初の入口は、共感 信頼 自己実現 自己表現あたりかなという印象を今年1年で受けました。
コロナで身の回りの縁ある店舗が経営困難となっている現状を目の当たりにして、自分の小さな応援が力を持ちうることを知り、困窮している人を前にした10万円の給付が背中を押して、応援の気持ちをお金にしてみたのが今年の夏の出来事でした。
応援の気持ちを行動やお金にするハードルはコロナの影響でだいぶ下がった気がしているので、応援の気持ちがたくさん地域に向いたらいいなと思っています。
2020年振り返り
さてさて、2020年も残りわずかとなりました。
私にとって2020年はSMOUTを通して全国にお知り合いができた素敵な一年となりました。
全国の様々な地域で暮らしながら、ひとの暮らしを考えることを仕事にしている皆さんと関わる機会は、私にとってとても貴重なものです。
皆さんとのかかわりの中で、今まで見えていなかった大切な視点や価値に気づかせてもらえる瞬間がたびたびあって、何にも代え難いありがたさを感じています。みなさんも同様に感じていたりするのでしょうか。
多くの人が、色んな地域に触れて、色んな暮らしを知って、今まで気がつくことがなかった視点を手に入れて、見えてこなかった自分の一面も知って、より幸せな暮らしを選んでいけるようになった世界は今より少し豊かなのではないか、などと思っています。
皆さんから日々受けている恩恵を、この場を借りて少しでもお返ししていきたいです。
来年もよろしくお願いします。よいお年をお迎えください。
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