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2020年の諸々を振り返る

 Facebookで今年一年の諸々を振り返ってみようかと思ったんですが、長くなってしまいそうなのでこちらに残してみることにしました。

 他の皆さんも書いていますが、やはり今年を振り返る上でコロナのネタは外せない。思い起こしてみれば、1月にフロリダのPGAショーに行った時アメリカでは全土でインフルエンザが猛威を振るっていて連日ニュースでやっていた。今になって考えてみると、あれが実はコロナだったのでは・・・・?

緊急事態宣言中の仕事

 緊急事態宣言中は子供(中3、小6)が通う学校が休校になったこともあって、奥さんと分担して在宅勤務をしながら子供たちの食事や勉強の面倒を見る生活に。

 元々私の仕事は必ずしも会社に行く必要がある訳ではなく、在宅勤務になり却って仕事の効率が上がったのだけれど、子供たちの食事には頭を悩ませたなあ、と。元々は一人暮らしが長かったこともあって料理はソコソコやっており、最初のうちは牛スジ肉を買ってきてボロネーゼソースを仕込んだりしていたのだけれども、あっという間にネタ切れにw。奥さんからも無駄に手の込んだ料理を(コスト度外視で)作ることに対して半ギレされたりで、毎日の食事を決まったお金の範囲内で、しかも子供に飽きさせないように作り続けることの大変さを知った。

 また基本的に国内出張も禁止となり、平均して月の半分は出張や外出をしていた私にとってはこれが非常に辛かった。言うまでもなく取材や打ち合わせ、報告会などはリモートで何とかかんとかこなしたのだけれど、どうしても馴染めなかった(これは今でも同じ)。勿論場所を選ばず人と会って話ができる、という利点も十分に実感はしたのだけれど。そう言えば最初の頃は「リモート飲み会」も何回かやったなあ。。。家で飲むと際限なく飲み続けてしまい、何度か「寝落ち」を体験したのは今となっては良い思い出か。

ゴルフ産業について

 コロナが日本でも猛威を振るい始めた初期の頃、ゴルフ産業に従事する人は皆これから先の産業について得体の知れない不安に襲われていたと言って良い状態だった。ある小売店チェーン店の経営者は「2020年の用品市場は前年比50%減も覚悟しなければならない」と言い、自己防衛のために多くの店頭在庫を取引先に返品するという施策を打ち出した。その経営者の言葉通り、3月から4月にかけての国内ゴルフ用品市場は対前年比約50%という、東日本大震災の時にも、リーマンショックの時にも体験したことのなかった激烈な需要減退に見舞われた。その時には現在のような市場環境を予測できた人は自分を含め誰もいなかった。

 そうした暗いムードに変化が起き始めたのは、自分の記憶では5月のゴールデンウイーク明けから緊急事態宣言解除あたりだった。通っている練習場では20歳台から30歳台と思しき初心者のグループ来場者が目に見えて増え始め、小売店からも「最近、何だか分かんないんだけどうちの店で若い人のお客さんが増えてるんだけど、他の店はどうなの?」といったような声がアチコチで挙がり始めたのである。そしてゴルフ場でも所謂「三密」を避けることを目的にスループレーを導入したことが功を奏したこともあり入場者は急激に回復した。

 そしてそのような市場環境は現在でも引き続いている。それ故にゴルフ練習場では若者グループの来場を良く思わない「パイセンゴルファー」がクレームを入れているとか、ゴルフ場でもそうした問題の顕在化を指摘する声が増え始めているように思う。中でも強烈だったのは、とあるゴルフ場を訪れた若者グループが一つのキャディバッグだけを持参して来場した、という話。当然そのグループは悪意があった訳ではなく、「既存ゴルファーの暗黙の了解的な常識」を知らなかっただけの話。ゴルフ場側も面食らったようだったけど、これもゴルフ業界が喉から手が出るほど欲しかった「新規ゴルファー」が増えているが故の話。これを否定的に捉えるのではなく、そうした新規ゴルファーに対する啓蒙・啓発が不足していたのだという認識のもと、彼たち彼女たちをどう「育てて」いくか?の仕組み化が今後一層必要になってくるということなのだと思う。過去にそうして参入してきてくれたゴルファーを結果的に「排除」してきた反省と共に。

地方創生の話

 昨年から「スポーツを介した地方創生」をチャレンジテーマとして掲げて様々な「種まき」的な活動をしてきたのだけれど、今年はコロナでインバウンドを中心とした観光業が壊滅的なダメージを受けたこともあって、具体的に話が進んだこともあった。

 その一つとして、「ゴルフ場を活用したワーケーション」の実証実験ができたことは自分にとって非常に良い勉強になった。実験実施を快諾してくれた長野県のサニーカントリークラブ様と広報の高野さんに深く感謝です。来年はこうした活動に賛同してくれるゴルフ場が増えてくれれば良いなと思う。正直なところ、ゴルフ場の新たな収益源にまで昇華させるには企業側の理解や就業規則の改正なども含めて課題山積なのだけれど、国が主導する所謂「ニューノーマルスタイル」にゴルフ業界も含めたスポーツ産業が対応し、それを地方創生にまで結び付けるという考えや行動はより一層必要になってくるのではないかと思う。来年も様々な施策提案をしたいと思う。

 ゴルフ以外の担当である釣り産業の領域で、長崎県五島市における「フィッシングツーリズム」の確立に向けて動けたことも大きな収穫だった。

そのほか、コロナ期ゆえのお話

 その他、ゴルフジャーナリストの舩越園子さんの声掛けでお手伝いさせて頂いた「エールオークション(コトのオークションを出品して、落札金額の一部をコロナ対策に寄付)」や、自転車関連のネットワークで執筆のお手伝いをさせて頂いた「移動貧困社会」の出版など、コロナゆえの色々な経験もさせて頂いた。こうして振り返ってみると、何だかんだで忙しくも楽しくチャレンジングな日々を過ごさせて頂いたなあ、と。

 STAY HOMEを心掛けている一部の人からは、構わず動き続けている私を苦々しい思いをもって見ていた人もいたようで(その殆どをSNSにアップしていたので)諌めるようなことを言われたこともあったけれど、そのすべてを無視させて頂いた。勿論コロナを軽視していた訳ではなく取材活動を続けることや感染に対する不安もあったけれど、「経済研究所」という名前が付いている会社で働いている者として、スポーツ産業の更なる発展のために自分で今できることをしっかりやろう、と思いそれを行動に移した。こうした考えには当然批判もあるだろうけれど、コロナによって変わった世界の中でもスポーツが果たせる役割は絶対にあるし、その領域は広がってゆくと思う。その思いだけはブラさないよう来年も楽しく生きてゆきたいと思います。

 最後に、今年一年お世話になった皆様本当に有難うございました!

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