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東日本大震災時のゴルフ産業を振り返る①
【今後のゴルフ産業に関する問い合わせが急増】
久し振りにnoteに投稿いたします。
4月の緊急事態宣言発令以降、「新型コロナウイルスの感染拡大により、国内や世界のゴルフ用品産業がどうなるのか?」といった問い合わせを多数頂戴するようになっています。
現在、幾つかのシナリオに基づき、そのシナリオ毎に2020年の国内ゴルフ用品市場規模の算出作業を行っていますが、如何せん「未曽有の出来事」なだけに予測のロジックを組み立てるのが大変。最終的には「ロジック」よりも「肌感覚」が拠り所となりそうな予感はしているけれど、参考になるのは過去に発生した有事の際のファクトデータ。
そう、一番直近のものでは2011年3月に発生した東日本大震災発生直後のデータ。
当時から、国内約500店舗のゴルフショップのPOSデータを週次ベースで集計・分析する「YPSゴルフ週報データ」を展開していたのだけれど、当時はこのトラフィックデータが強烈に役に立った。毎週「カテゴリー」「エリア」毎に約500店の売上実績を集計、夫々のセルにおける「前年同期比」を7月末まで毎週集計して履歴に残しておいた。
もちろん、東日本大震災発生と今回の新型コロナウイルスは「性質」が全く異なるので単純比較したりベンチマークすることが難しい面もあるのだけれど、このように「過去の履歴を数字として残しておく」ことの必要性と重要性を改めて認識している次第です。
【震災発生後、市場に対してどのような「投げ掛け」をしていたのか?】
震災発生時のデータと共に、「震災発生による市場規模見直し」を行った際の分析文章が出てきました。
上述したように「性質」は違うのだけれど、「考え方」や「心の持ちよう」という点では現在にも相通ずる面があるのではないかと。
また、文章を見ると当時は業界全体が非常に強い危機感を持っていたことが分かりますが、結果的には「思ったよりも回復スピードが速かった」、つまり「思っていたほど市場は落ち込まなかったね」となりました。
それにより「喉元過ぎれば熱さを忘れる」というような環境になったことも、今回のコロナ禍における一つの「教訓」として残しておきたいな、と思っております。
以下に文章を貼付用と思いましたが、既にここまでで結構なボリュームになってしまったので、2号に分けて掲載したいと思いますw
(つづく)