囲碁の生き残り云々の話に関して
最近というべきか、まあずっと言われていることだが囲碁界がやばい。
それに対してそこそこ大きいノートが出てきたので私も思ったことを書き散らそうかなと残念ながら思い至ってしまった。
結論を先に書くと、私は今と同じように仲間内で楽しめればそれで良い。
まあ加えてで言うなら大会とかあれば目標にもなるし全国から友達が来るきっかけになるのでそれは嬉しい。
正直私の周りは日本棋院が潰れる程度のことがあったとしても囲碁をやめる人がいるかも微妙なので、正直それで十分。
じゃ、終わり。
ではなく何が言いたいかと言うと、課題点もいっぱいあるし提言もいっぱいできるけど、結局それって誰が実行するの?って話。
ビジネスでは当たり前のことだが、現状を正しく認識して、目的意識を理解して(組織の方向に沿ってなければ正しくても採用されるわけがない)、そして計画をしっかり立てる。そういうプロセスが必要であるということ。
また、先に言っておくが、今の日本棋院はこういうの凄く真面目にやったところで受け入れるような体制にはなっていないので、結論としては基本的に何をしても無駄だと思っています。
と、いうわけで現状認識からやっていきたいのですが、まず最初に私が思ったのは、日本棋院の目的ってなんだっけ?ということ。
我が国の国技であり伝統文化である棋道の継承発展及び内外への普及振興を図るとともに、棋士の健全な育成を行い、囲碁を通して文化の向上に資することを目的とする。
→要は囲碁を発展させ、普及と棋士の育成を行うということらしい。
囲碁を通じて文化の向上はまあそれ自体を目的にできないので省略。
ということで、みんなが言っているような問題は一応日本棋院の問題の枠には入っているらしい。知らんかった。
この先は時間がかかるので先に他の現状を。
まあみんな知ってるけど競技人口現状してますよね。
400万人(2012)→130万人(2023)らしいですよ。
次、囲碁棋士の現状。
450人ぐらいいて平均年収250万円ぐらいらしいです(芝野龍P談。たぶん棋院の支出のみの額。ちゃんと情報追ってないごめん。)
ちなみに皆さん大好き将棋については年収は囲碁よりは高そうぐらいの情報しか出てこなかったのですが人数は174人らしいですよ。
さて、戻って日本棋院の事業の現状です。
確認するのは事業計画と決算です。決算がR4年までしかないけどまあ置いときましょう。
https://www.nihonkiin.or.jp/profile/gaiyou/docs/20240401_jigyoukeikaku.pdf
https://www.nihonkiin.or.jp/profile/gaiyou/docs/r4_kessan.pdf
■事業計画(R6年)
Ⅰ 囲碁普及事業(公益目的事業)
1 棋戦事業
2 棋士育成事業
3 囲碁対局環境の提供
4 囲碁普及と囲碁指導
4-1 青少年等への囲碁普及
4-2 国内における囲碁普及および囲碁愛好者への指導
4-3 海外への囲碁普及
5 段級位認定
6 囲碁大会の開催
6-1 青少年対象の囲碁大会の開催
6-2 囲碁選手権・囲碁大会等の開催
6-3 アマチュア国際大会への参加等
7 表彰
8 囲碁関係情報提供
9 囲碁殿堂資料館
10 各拠点での活動
10-1 有楽町囲碁センター
10-2 関西総本部
10-3 中部総本部
Ⅱ 収益事業
1 免状発行および普及指導員認定事業(収益事業1)
2 不動産賃貸事業(収益事業2)
3 販売品、書籍等事業(収益事業3)
Ⅲ 管理部門
1 コンプライアンス
2 受取寄付金の維持拡大と有効活用
3 「創立 100 周年事業」に向けて
突っ込みどころ多いなー
まあ置いといて、日本棋院の主要事業はこんな感じらしいです。
全部現状記載しきるのは難しいので気になったところだけ下記に書いておきます。
Ⅰ 囲碁普及事業(公益目的事業)
1 棋戦事業
2 棋士育成事業→研修会の目標が院生の育成なの実態とあってる?
3 囲碁対局環境の提供
4 囲碁普及と囲碁指導
4-1 青少年等への囲碁普及→ここに法人賛助会員の維持拡大という項目があるのよくわからん
4-2 国内における囲碁普及および囲碁愛好者への指導
4-3 海外への囲碁普及→ここではじめてマインドスポーツって言葉が出てきたのすごい違和感
5 段級位認定
6 囲碁大会の開催
6-1 青少年対象の囲碁大会の開催
6-2 囲碁選手権・囲碁大会等の開催
6-3 アマチュア国際大会への参加等
7 表彰
8 囲碁関係情報提供
9 囲碁殿堂資料館
10 各拠点での活動
10-1 有楽町囲碁センター
10-2 関西総本部
10-3 中部総本部
Ⅱ 収益事業
1 免状発行および普及指導員認定事業(収益事業1)
2 不動産賃貸事業(収益事業2)
3 販売品、書籍等事業(収益事業3)
Ⅲ 管理部門
1 コンプライアンス
2 受取寄付金の維持拡大と有効活用
3 「創立 100 周年事業」に向けて
論点違うけど計画だって言ってるのに現状しか書いてなくて今年度の見込みやそれに対しての対応が書いてないのはどうなのかと思わなくもない。
まあそれ指摘する人いないからいいんだろうけど
まあでも特に収益事業や寄付金の項目に関してはこれは「戦略なし」ということになるんだろうなあ。
次、貸借。といってもあんま見方知らないしちゃんと調べる気もないんだけど。
資産46億、負債25億、正味財産20億。うん、悪くないんじゃない?
流石にちゃんと税理士なりの指導受けて作った資料ではあると思うし。
まあ気になることがあるとすればこのうち日本棋院の建物がどれぐらいの価値を占めているかかなー
次、正味財産の増減計算書
経常利益は真面目に見たい。
会費4.6億(すげー)、事業収益25億、補助金400万、寄付金5000万(すげー)、雑収益2300万。
次、経常費用。
事業費29億。管理費2億。
経常外でいくと、まあ色々収入あるけどそんな大きくもないのと時間もないのでこんな感じで。
事業の収益と支出ってのがやっぱりでかいけど、これはまあ棋戦の運営費とかもらって棋士に配分してるのが主と考えていいのかな。
とすると会費含めても経常は赤字になるので確かにちょっとまずい状況かなと。
とはいえ経常外合わせたら黒なんだから確かに今が手を打つタイミングに思える。
ちなみに一応計算すると芝野龍Pの認識が正しければ棋士の平均年収が250万円でこれを450人とすると11.25億円。お、意外と事業費他で色々使ってんなあ。たぶん日本棋院の職員の給料とかは管理費に計上される気がするけど、どこにそんな。
最後、財産。これは興味だけ。
基本財産で本院と中部の土地。3億。流石。
特定資産その他で17億。まあ日本棋院が持ってる資産といえばほぼ本院の建物だろうな。すげー
あとはどうということもなく。
次書きたくなったら書くけど、ここまでのまとめとしては、
・囲碁界の将来を担っているのは一体日本棋院
・日本棋院の事業を見る感じ新規の普及活動はなさそう
・資金繰りは意外と余裕があったけどどの事業がどれだけ使ってるかがよくわからん。
という感じかなと。
日本棋院金ないんだから何もできねーよって書こうとしたけどそこまでではなさそうだった。たぶん。
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