化粧品と皮膚のプロ10人に聞いたオススメ美白成分8選
すみしょうです。
今日は、超有料級のスキンケア情報を発信します。このブログを書き動画の台本を作っている段階で、ワクワクが止まりませんでした。
テーマは、
「現役の化粧品技術者、原料開発者、皮膚科医、元企画担当者に聞いたオススメの美白成分まとめ」です。
これは正直、どこにもない貴重な情報だと思います。私も、皮膚科学、成分、処方研究のプロの意見が聞けたのは本当に勉強になりました。
普通、現役の方々に話をきいても、自社の成分が良いとしか言えないですよね。例えば、資生堂に勤めている方がコーセーの独自成分を褒める、ということは表立って言えない。
でも匿名のSNSの力を使うことによって、みなさん本音で語ってくれました。
広く深い知識と経験をお持ちの開発者の意見は、非常に参考になると思います。
それでは早速まいりましょう。
専門家の紹介
まず、今回回答いただきましたプロの方々を紹介します。
現役化粧品メーカー研究者。
旧帝大の大学院を主席で卒業され、皮膚科学の難しいお話や最新の研究を、わかりやすくブログやTwitterで発信されています。
国内化粧品メーカーの技術者。
洗浄剤、スキンケア、メイク、ヘアケア、新規技術開発などを経験されております。
Twitterで #毎日コスメクイズ というハッシュタグでコスメに関する企画を、クイズ形式でやられてます。
元化粧品企画者。
化粧品メーカーの企画・営業として入社後、OEM・自社ブランドの企画・開発・マーケティングをご経験されています。出産を機に退社され、子育てをしながら美肌情報を発信されています。
化粧品の現役開発者。主に乳化タイプのメイクアップ化粧品や日焼け止めの開発をされています。
@cosmeベストコスメアワード受賞製品を開発され、乳化製品の研究開発グループ長をされております。
化粧品の中身をつくる研究開発者。
アトピーが治って肌がきれいになった経験から化粧品業界を志し、国内中堅メーカーに入社され、大手メーカーへ転職されています。
開発製品が@cosme1位になったご経験も。
化粧品技術者。
その道20年以上のベテラン技術者であり、効果実感する製品作りに人気があります。
ビタミンC誘導体の開発背景がわかるブログは非常に勉強になります。
スキンケア処方開発者。
大学院時代の専門はバイオ系で、国内大手化粧品メーカーに勤務されています。
中立な立場で客観的な情報を伝えられており、化粧品処方の奥深さを発信されています。
化粧品技術者。
オススメの化粧品やコスメを、エビデンスを元にしたブログで紹介されています。
消費者にわかりづらい化粧品処方の話を、ときに実験を交え、ユーモアのある切り口で語られてます。
皮膚科専門医、医学博士。
肌糖化によるエイジングケアがご専門で、美容や健康に関する情報を医学的な知見をもとにわかりやすく発信されています。
著書も多数発行されておられます。
現役の化粧品原料企画開発や、特殊化粧品OEMを担当されています。
化粧品の成分に詳しく、科学的な根拠と感性半々な化粧品トークがお好き。
美白オススメ成分
美白オススメ成分について、理由とともにみていきましょう。
<フラーレン&トウキ根エキス>
コラーゲン艶子さんは、フラーレンとトウキ根エキスに着目されています。
「紫外線によるシミ対策で気になるのはフラーレンです。メラニンケアとは全く違った発想が面白いです。リピート率も高いと聞いたことがあります。
また、メラニンを分散させて可視的にシミを目立たなくさせる新しい発想の分散美白「トウキ根エキス」もおすすめというか、気になる成分です。」
フラーレンは、紫外線照射により発生する活性酸素を除去する効果をもつので、多くの美白成分とは異なるメカニズムなのが良いですね。
トウキ根エキスは、資生堂さんとかコーセーさんとか名だたるメーカーさんが使っていますよね!私もあまり知見がない成分なので、勉強になります。
<ビタミンC系>
元化粧品企画のユカりんさんはビタミンC系に1票。
ビタミンCは、化粧品成分ではアスコルビン酸とも言います。
成分:ビタミンC
理由:メラニン産生抑制作用・メラニン還元作用と高い美白力だけでなく、光老化を防ぐ・抗酸化・抗炎症・色素沈着抑制・コラーゲン産生促進・ニキビ予防とマルチに働きかけてくれるビタミンCがおすすめです。ビタミンCの中でも下記のものが好きです。
①成分:APS (アスコルビン酸リン酸ナトリウム) 商品:トゥベールホワイトニングローションαEX
②成分:VCIP(テトラヘキシルデカン酸アスコルビル) 商品:トゥベールVCH-100
③成分:VCエチル(アスコルビン酸エチル) 商品:メラノCCシミ対策化粧水しっとり
④成分:アスコルビン酸 商品:メラノCC しみ集中対策美容液
アスコルビン酸は、不安定で分解しやすいので、各社処方の工夫を凝らしたり、アスコルビン酸を安定化した誘導体と呼ばれる成分を配合したりしています。
個人的には、APS配合のものが好きで、1のトゥベール化粧水は現在進行形で使ってます。
<コウジ酸>
化粧品技術者たろさんはコウジ酸に1票。
「医薬部外品レベルだとコウジ酸がいいです。公に訴求はできないですが、シワにも効きます。(https://www.dermed.jp/technology/kojicacid/)。
レーザー治療の方が圧倒的にいいと思いますが、レーザー後の老人性色素斑の再発防止にコウジ酸がいいという研究発表がありましたので、トータルでコウジ酸です!(https://www.syogyo.jp/news/2013/01/post_005223)」
コウジ酸は、コーセーさんや三省製薬さんで有名な成分で、お酒を作る杜氏さんの手が綺麗だったことから発見された米麹由来の成分ですね。
<ナイアシンアミド>
化粧品技術者の美里さんは、話題のナイアシンアミドに1票。
「オススメはナイアシンアミドです。
大手さん以外では医薬部外品の有効成分としては難しいので、化粧品で高配合商品がおすすめ。 なぜなら、美白効能以外にもシワ改善のエビデンスも取れて公開されていますので、あらゆるお肌の悩みに期待できます。
実はもうひとつ肌悩み改善が認められた驚きのエビデンスがあるのですが、ここは某皮膚科の先生独自データですので公開できず申し訳ありません。
結果的には、様々なメカニズムが複合して美白効能に繋がっているのではないでしょうか。 おすすめする要素としてもうひとつ大きいのは、トラネキサム酸以上のコストパフォーマンスでして、比較的安価なコスメでも実現が可能です。」
ナイアシンアミドは、美白以外にも、シワ改善、皮脂分泌抑制、セラミド産生促進による肌荒れ改善効果などが期待されている優秀な成分です。
最近驚きだったのが、コーセーから医薬部外品で出されているホワイトパーフェクトエッセンス。プチプラで医薬部外品はこれしか知りません。
化粧品だとオーディナリーのナイアシンアミド美容液が高配合で人気ですよね。
<ハイドロキノン>
化粧品技術者のかずきさんは、かの有名なハイドロキノンに1票。
「刺激が強いのでパッチテスト必須ですが、これが使える肌質なら躊躇なくつかっちゃいましょう!
ダメならアルブチン、コウジ酸などと徐々に肌に優しいものを試していくといいと思います。」
強力なチロシナーゼ活性阻害がある有名な美白成分で、美容皮膚科でも使われる成分ですね。
用法・用量を守って適切に使用しないと、刺激や白斑となるリスクがあるので、安全性には注意したい成分です。
なお、効果と安全性のバランスを考えて、米国では2%まで、日本の皮膚科では4%濃度で使用されることが多いようです。
(参考:https://tmclinic.net/?p=1366)
<日焼け止め>
主にメイクアップの開発のグループリーダーを務めるみついだいすけさんは、特定成分ではなく、シミ対策として紫外線対策の日焼け止めというご意見。
シミ対策は日焼け止めが一番です。
高SPF、PAの製品でUVをしっかり防ぐことはもちろんですが徹底的に対策したい方は、汗で落ちにくいW/O乳化処方であること、光分解で効果が落ちる心配がない紫外線散乱剤(酸化チタン、酸化亜鉛)でUVを防ぐ日焼け止め(紫外線吸収剤フリー)の処方がおすすめです。
最近の技術では汗で落ちにくいO/W処方もありますがウォータープルーフ性は圧倒的にW/O処方の方が高いです。
おっしゃるとおり、シミの蓄積は紫外線からはじまるので、紫外線をなるべく防ぐのが究極の予防ですよね。
しっかりと日焼け止めを使って予防したいところです。
<トラネキサム酸>
トラネキサム酸は、10人中4人が選んだ人気の高い成分でした。
その理由をみてみましょう。
ぽんかんさん
「広く使われており、実績のある成分。シミだけでなく、肌の炎症を抑える作用機序で、日常使いに取り入れるメリットが大きいと思うから。」
小林智子さん
「美白だけでなく抗炎症効果もあるため」
コラーゲン艶子さん
「肝斑ならトラネキサム酸です。」
さらに、化粧品研究開発者のミライさんもトラネキサム酸に1票を投じられ、詳しくお話くださいました。
ミライさん
「言わずと知れた医薬品成分。 浸透はしにくいですが、その分緩やかな効果が期待できます。
今までの経験上、成分の種類や製品の処方系にもよりますが、 いわゆる美白有効成分が配合されている製品は、 効果性が高い反面、刺激などの問題で使えない、、、という方も少なくありません。
ですが、トラネキサム酸が有効成分の場合は、浸透しにくく効果が緩やかなこともあってか、そのような肌トラブルは少ない印象です。 たまに化粧品で「トラネキサム酸○%配合」 みたいな謳い文句の製品を見かけますが、 トラネキサム酸は化粧品への配合はできません。 ルールは守らないと、ダメ、ゼッタイ!!」
トラネキサム酸は、2002年に資生堂が医薬部外品の美白有効成分として承認を受けた成分で、資生堂のアクアレーベルとか、ロート製薬の肌ラボ白潤などが有名ですよね。
シミ、抗炎症、肝斑に効果もあるということで支持されています。
お肌にトラブルがでがちだけど、美白ケアをしたいという方にオススメといえます。
専門家の発信は要チェックです
化粧品や皮膚については、以下の方々の発信が見逃せません。
誰をフォローすべきか迷ったら、ぜひフォローしてみてくださいね!
なつなつさん(化粧品研究者)→https://natsunatsuskin.com/
ミライさん(化粧品技術者)→https://will0426.com/
美里さん(化粧品技術者)→https://cosmetic-web.jp/column/
小林智子さん(皮膚科専門医)→https://www.instagram.com/kobayashi.t_derm/
たろさん(化粧品技術者)→https://note.com/tarocosme
ユカりんさん(元化粧品企画者)→https://mobile.twitter.com/yukacosmemania
みついだいすけさん(化粧品技術者)→https://twitter.com/gni_dream
ぽんかんさん(化粧品技術者)→https://twitter.com/cosmeresearch
かずきさん(化粧品技術者)→https://www.evidence-based-cosmetics.com/
コラーゲン艶子さん(化粧品原料開発者)→https://twitter.com/Anrimited0117