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【上司・先輩・人事へお願い】入社半年の新入社員の気持ち

頼んでもないのに、下(後輩)が入って来る。

現在は、大分県で、フリーの企業研修講師をしていますが、大分県に来るまでは福岡県で会社員として研修講師をしていました。余談ですが、フリーと会社員では、同じ研修講師でも、こんなにも見える景色が違うかと驚くことが多いものです。

福岡にいた頃は、管理職として社内のマネジメントをしていましたし、グループ会社の人事として、社内研修や新入社員の面談などを行っていました。毎年入社をしてくる新入社員の研修を担当し、面談をしながら個別フォローを行い、彼らがどんどん成長して、後輩を教育する立場になったり、役職が付いたりする姿を見るのは本当に嬉しいものでした。

新入社員研修を担当してきた者としては、どの年の社員に対してもいろんな思い出がありますが、2014年の春入社の社員の言葉で忘れられない言葉があります。それが冒頭にある言葉です。

頼んでもないのに、下(後輩)が入って来る。あと半年で先輩になるんだから、なんて言われても、それは私の事情でない

そんな趣旨の言葉だったと記憶しています。この言葉、私にとっては大変大きな破壊力を持った新鮮な言葉でした。入社半年の新入社員にとってはたかだか半年くらいで「先輩」になるものではなく、まだまだ分からないことのほうが多いのに、頼んでもないのに次の年の新入社員(後輩)が入ってくる、そんな時に「あと半年で先輩になる」と言われたところで「知ったことか」というのが本人の言い分だったのでしょう。

まったくその通りです(笑)彼らはもっと新入社員でいたいのです。まだまだ分からないことが多く、自分も先輩にたくさん聞いていたいと思っています。まだまだ自分が先輩になれるなんて思ってもいません。それなのに、下(後輩)が入って来るのです。

だからこそ、入社半年が経つころのこの時期と、来年の新入社員が入社して数か月後は、十分なフォローをしてほしいと願っています。「新しい後輩が入社する予定だけど不安に感じていることはある?」「4月から後輩ができたけど、今、どんな気分で毎日働いている?」そんなことを聞いてあげてほしいと思います。

そんな時に間違っても「毎年新入社員が入社するのは当たり前」「キミの先輩も同じだった」なんて上からガツンといったりしないように気を付けてください。不安な気持ちはしっかり「聞き切って」いくことが大切です。

社内コミュニケーションは「面談を導入する」とか「新しいコミュニケーションツールを使う」ということではなく、日ごろの挨拶と小さな声かけから生まれていくものです。毎日の様子を見ながら、小さなフォローをしてあげてください。

新入社員のフォローアップ研修はもちろん、職場づくりや人材育成に関する研修は対面でもオンラインでも実施しています。お気軽にお問い合わせください。


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