どんな未来が待っている。
こんにちは☺️北海道の十勝で、児童養護施設と少年院出身などの青年の自立をサポートしている団体、NPO法人スマイルリングでの、若者達との日常をnoteしています☺️🙏✨
スマイルリングで出会う青年の中には
小さな頃から受け続けてきた
この世の中で、
私が最も理不尽で
残酷な悪夢だと思っている
『虐待』の経験を持つ青年達がいる。
家庭の中だけでは無く
学校では問題児。
施設でも問題児。
彼等はあっちこっちで問題のある
“悪い子”と見なされて育ってきた。
まだ自分の力では
何も選択する力を持たない彼等は
親や教師や
様々な機関などの専門的な知識を持った
“立派な大人達”が会議をし、
その子供にとって
最も“適切”とされる場所へと
“移動”させられた。
そのはずなのに。
彼等は
どこに行っても心が守られること無く
“安心して暮らす”という事を知らず
心も自尊心もズタズタに傷つけられながら
“強制的に孤独に”させられてきたのだ。
人生で一番、
遊んだり、甘えたり、ワガママを言ったり、
好きなものを食べたり、
お小遣いで好きなものを買ったり、
安心して眠り、
笑顔で写る楽しい思い出や
家族や友達との
写真が沢山増えたり…。
そんな、子供なら“当たり前の事”を
一度も経験出来ず
小さな頃から怯えて苦しみ、
怒りを閉じ込めさせられ、
我慢に我慢を重ね、育ってきた。
そうしていつの間にか
少年院の中に行く羽目になっていったのだ。
自分は世の中の嫌われ者だ。
自分は劣っていてダメな人間だから
どこに行っても愛されず、
どこに行っても上手くいかないのだ。
そんな自分が社会で
まともになんて生きられる訳がない。
彼等が自分の事を
どうしようもない
クズ同然と思い込むようになるのも
無理はないと思う。
小さな身体と
命全部で泣き喚き、
どんなに悲しく辛く、苦しい時にも
誰も助けてはくれず。
本当に分かって欲しい時に
大きな声を張り上げ暴れても、
誰も彼等が
本当に困っている事には
真剣に話を聴き、守ってくれなかったのだ。
逆に、悪い事は全てその子のせいにされ
大人達になじられながら育ったのだから。
だが社会には、
そんな彼等の苦しい思いを
“甘え”だと言う人の方が多い。
世の中には、もっと苦労している人もいる。
もっと貧しい、不幸な国の人だっている。
そんな事は、
彼等にだって分かっている。
彼等を更に追い込むのは、
そんな風に何処かで聞いてきたような
綺麗な言葉を簡単に吐き、
彼等の受けてきた
底知れぬ恐ろしい体験の記憶を
『もう過去の事は忘れて
さっさ前を向け』
などと言う、浅くて無慈悲な目線だ。
私がスマイルリングの活動を始めてから
心から驚愕し、憤りを覚えた事は何か。
それは、
子供や青年を守る場所だと
世の中の皆が思っている機関や施設にも
子供の人権や心を傷付ける場所や大人が居る。
ということだった。
そして少年院出身の、
罪を犯した恐ろしい犯罪者
と世間からは思われている
青年達の素顔は
本当に可愛らしくて
優しい心と清らかな心を持っている
“人間だ”という事だ。
非行や問題行動という“事実”だけを見て
彼等の人間としての価値をジャッジするのは
あまりに彼等一人一人の
“本当のこと”を知らず、
知る機会も中々無い。
そこが問題だと私は思っている。
彼等が子供に戻って
過去を取り戻せる訳では無くても
本当は素晴らしい命を持ち
無限の可能性を秘めた彼等が
嫌な大人達に刷り込まれた
“自分はダメな人間”という
絶対に間違えている自己評価を転換し
社会の中で幸せに生きていく為には
彼等の『更生』の方法を考えるだけでは
駄目なのだ。
社会全体が、
彼等一人一人の“背景”をよく知り、
正しく理解する事。
“尋問”とは違って、
彼等の声に、真剣に“耳を傾ける”こと。
そんな大人達の存在が絶対に
必要だと私は思う。
私は彼等と一緒に居たい。
彼等に、もっともっと
いろんな話を聴かせて欲しい。
君達に悪いところがあるから
辛い目にあったんじゃ無いの。
辛い目に遭わされてきたの。
だから本当に悪いのは、君達では無いの。
何百回でも何千回でも
私はそう言い続けていく。
自分にこんな日が来るなんて。
夢のようです。
親なんか、
自分には居なかったようなもんなんです。
お母さん。
こんな事を言ってくれる
世界一大好きで大切な息子に。
彼等の未来は絶対に輝いています💫✨
NPO法人スマイルリング
理事 ののむら ちあき☺️