困ったなぁ。どうしようかなぁ。
こんにちは。北海道とかち帯広で、児童養護施設や少年院出身の青年の自立をサポートする団体、ＮＰＯ法人スマイルリングでの、青年達との日常をnoteしています☺️
かつて無いほど、
青年達からの相談が押し寄せる
ゴールデンウィークのスタートを迎えた。
スマイルリングホームへ、
更生を誓う少年院出身の青年を新しく
迎え入れたタイミングで、
次から次へと切羽詰まりの
青年達からの連絡が入る。
今日から住むところが無い。
幼児、赤ちゃんが居るのに電気が止まった。
子供が児童相談所に取られてしまうから
デリヘルで身体を売ってお金を稼ぐしか無い。
食べる物、生活費が無い。
大怪我をして毎日の通院が必要。
小学生の妹が虐待にあっている…。
スマイルリングホームで
青年達の食事を作りながら
それぞれの話を聴きつつ、
保護観察所、保護司さん。
弁護士事務所、子育て支援センター、
親などから次々に掛かってくる電話やLINE、
毎日あちこちから届く、切々とした手紙。
そんな中、
まるで生ゴミの中で暮らしているような
青年家族の家、
産まれたばかりの赤ちゃんと、
真っ暗な部屋でポツンと無表情に
座っている若いママ、
一時保護して頂いた青年を
シェルターに送ったり引き取ったり、
毎日の通院同行、
この帯広の西から東を行ったり来たりし、
死にたい。消えたい。
お腹空きました。もう嫌だ………。
と連絡が入ってくる。
そんな青年達の顔を見に走る。
話を聴く、
頭や背中を撫でる、
手を握る、
助手席に乗せて走る、
赤ちゃんを抱く…、
朝から晩までそうしてぐるぐると
走り回っていると、
思考回路がどんどん無くなり、
耳鳴り、めまい、過呼吸になり、
言葉が出なくなっていく。
夜中、早朝、ふと目が覚めると
沢山のLINEが入っている。
それを見てしまうと
もう全く眠れなくなる。
年がら年中、寝不足だ。
私ももう若くは無いので、
体力的に、とてもとても疲れる。
もうそろそろ、
これでは、本当にヤバいと思っている。
こんな私の事を一番知っているのは、
他でも無い、青年達だ。
いつも心配し、労わってくれる。
あの子達に会うと、
私は自然と優しい顔や声になる。
どんなキツイ話でも、
あの子達の話を聴く事は嫌じゃない。
あの子達が一瞬見せる、
“ホッとした顔”が一番、嬉しい。
厳しい状況が解決しなくても、
あの子達と同苦しながら一緒に居たい。
大丈夫だよ、と確信を持って
心の底から言ってあげたい。
私の口癖は
困ったなぁ、と
どうしようかなぁ、だ。
誰かに褒められても嬉しく無い。
もう無理だよって止められるのは、
もっと嬉しく無い。
周りに心配を掛けてばかりで
とても申し訳無いのだが、
お腹の空いた子供から
「助けて」と言われて、
私はどうしてもどうしても休めない。
一緒に悩んで走ってくれる人が欲しい。
あの子達を救える地域になって欲しい。
こんなに困っている青年達を助けられる
社会資源が少な過ぎる。
制度の狭間を埋められない社会に、
本当に憤りを感じる。
毎日、私はあの子達と泣いている。
やらなくてはならない書類作成や、
大人との約束は後回しになっていて、
焦る心に無理矢理蓋をして、
疲れるけれど、
絶対に倒れないようにしようと思う。
ただ、ここ何日かは
本当に参った。
待った無しの事ばかりで、
凄く身体が疲れてる。
まだまだ、解決していない事が山積み。
青年達から毎日、
『ありがとうございます』と言って貰える。
幸せだなぁと思う。
困った時に思い出してくれる事も、
本当に、嬉しい。
きっと、
困ったなぁ。どうしようかなぁ。
と言って一生を終えるのだろう。
それと同じぐらい、
嬉しいなぁ。幸せだなぁ。
とも言うのだろう。
あの子達には絶対に
幸せな未来が待っている。
それが信じられるから動いている。
青年達を車に乗せて、
ガンガンのヒップホップを掛けられながら
皆んなで桜を見た、今年のゴールデンウィーク。
今日も走るからね🚗
特定非営利活動法人スマイルリング
理事 ののむら ちあき💫#ＮＰＯ法人スマイルリング
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