
【「ぜんぶAの!」と独り占めするのはなんでだろう?】
Smile Family Letter💝 vol.185
家族に笑顔と輝きを✨
親と子どもの未来を育む『親の学校』
見岳 亮一郎(たけちゃん)です😊
子ども達はその可愛い姿や言葉から、たくさんの『大切なこと』を教えてくれます。
さてさて、今日はどんな物語となるのでしょうか😌💖
------------------------------------------------
3歳2ヶ月のA君。
「ぜんぶAの!」
と、電車やおままごとのオモチャなど、たくさん自分の周りに集めて使う姿がしばしばみられます。
先日もまた、A君がマグネットでくっつく電車を全部(12両ほど)繋げて遊んでいました。
長くなった車両を引っ張ったり、後ろから押したり、坂道の途中で脱線したり車両が取れてしまったりしながら、楽しそうにニマニマしながら遊んでいましたかわいい♪
しかし、現在保育室は0~2歳クラスの子9人が合同で過ごしているため、A君の遊んでいるオモチャはよく狙われてしまいます。
いまやA君の「取られるセンサー」は妖怪レーダー並み。
0・1歳の子たちが近づいてくると、
A「だめー!!」
全身でオモチャに覆いかぶさり、取られないように必死に守ります。
最近さらに進化し、背後からの敵も察知できるようになっています(笑)
周りの大人から
「1つくらいあげたらいいじゃない」
「全部A君のものじゃないよ」
などたしなめられたりしますが、「Aが使うの!」と必死で守っています。
A君としては、心行くまで自分なりの遊びをしたいのだと思うのですが、環境的になかなかそれができず・・・かわいそうだし、申し訳ないなぁ、と感じています
そしてまた0歳・1歳クラスの子達が「おもしろそ~」と寄ってきました。
A「だめー!Aが使ってるの!!」
体全体でおもちゃに覆いかぶさり、甲羅の守りにはいるA君。
A君を守るため僕も立ち上がろうとしたその時・・・
B「Aくんが使ってるんだから、とっちゃダメ!!」
同じクラスのBちゃん(3歳5か月)が、小さい体を精一杯広げて、小さい子達の行く手を阻みました!
そう、A君を守るナイトのように
B「いまはAくんが使ってるんだから、とっちゃダメだよ!!」
寄ってくる1歳クラスの子達に、真剣な表情で伝えるBちゃん。
その真剣さが伝わったのか、オモチャを取りに来た子達も別の場所に散っていきました。
そして・・・A君に、平和が訪れました。
Bちゃんが振り返ると、A君がBちゃんを見つめていました。
二人は微笑みあい、
A「Bちゃん、ありがと」
B「どーいたしまして♪」
そばで見ていた僕の顔は、だいぶニマニマしていたことでしょう(笑)
微笑ましいなぁ、と思っていたら、
その後から、A君の行動が変わったのです。
A「はい、あげる」
驚いたことに、体ごと覆いかぶさって守っていたオモチャを、欲しくて来た子に、電車を1つずつ渡してあげたのです
「独り占めするのはなんでだろう?」
3歳の子がオモチャを独り占めして、他の子に渡そうとしない。
よくみかける姿だと思いますが、みなさんはその姿をみてどう感じて、どんな関わりをされるでしょうか?
僕が出会ってきた多くの保育者、少し前の自分(親として)、そして児童館などに遊びに行った時の他の保護者さん。
そのほとんどの人が、こんな感じのことを言われていました。
「全部ひとり占めしないの!」
「他の子も使いたいんだから、貸してあげなさい!」
「みんなのだよ!」
「いっぱいあるんだから、1つくらい貸してあげなよ」
Etc…..
確かに、独り占めは良くないかもしれません。
“みんなで分け合って使いましょう”と伝えることも必要なのかもしれません。
そうした「正しさ」を教えることも大切かもしれません・・・しかしその前に、一つ考えてみたいと思います。
“2~3歳頃の子が独り占めしている時、どんな思いなのか”です。
マグネットでくっつく電車を独り占めするA君の思いとしてはどんなものがあるでしょうか?
例えば・・・
・全部使ってみたい!
・全部使ったら、どうなるんだろう?
・どれくらいくっつくんだろう?
・あ、長すぎると途中で取れちゃった。
・長くても、ゆっくり走るととれないぞ。
・前の車両を引っ張ると途中で取れちゃうなぁ。
・後ろから押したら、取れない!
・後ろから押すと、前の方が脱線しちゃうことがあるなぁ。
・真ん中持って見たらどうだろう?
・坂道は、長すぎると真ん中あたりで取れちゃうことがあるみたい。なんでだろう。
他にもいろいろとあるかもしれませんし、同じ子どもの姿でも違う人から見たら全く違う捉え方となるでしょう。
いずれにせよ僕は、”A君は好奇心や探求心から全部使ってやってみたい!”と思っているように感じました。
その「好奇心」や「探求心」は、3歳の子の成長においてとても大切なことだと思います。
そんなA君の気持ちも大切にしてあげたいな・・・と思っていたところ、Bちゃんが現れました!
Bちゃんにも驚きましたが、その後A君のオモチャを分けてあげる姿にも驚きました。
A君は自分の気持ちが大切にしてもらえたことで、一つ満足できたのかもしれませんね
本当に、子ども同士には敵わないですね。
Bちゃん、平和と学びをありがとね
---------------------------------------------------
PS.イラストは、アーティストのCHIHOちゃんが描かれたものです。許可をいただき使わせていただいております。素敵な絵をありがとう‼️‼️
このイラストが気になる方は、僕かCHIHOちゃんに声をおかけ下さい。
-----------------------------------
ブログランキングに登録しました!
↓クリックしてくれると順位が上がって喜びます