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相談担当者が陥りやすい落とし穴 ③  

心理ゲームとは、コミュニケーション上で起こるゲームです。ゲームと言ってもスマホゲームやボードゲームのようにみんなで楽しむような種類のものではなく、交流分析という心理学論に出てくるもの。コミュニケーションの最後には嫌な気持ちになってしまうものです。

ケース3:心理ゲームにはまってしまう

たとえば「はいでもゲーム」というものがあります。
相談者の「どうしたらいいでしょう?」という相談に対して

「こんなのはどうですか?」
「はい、でも。。。」
「こうしてみたらどうですか?」
「はい、でも。。。」
「こういう言い方はどうですか?」
「はい、でも。。。」

こんな風に親身になってアドバイスしても、相手がそれを「はい、でも。。。」と何かしら理由をつけて否定するため、最後には腹立たしくなってしまい「それじゃ勝手にしてください」と怒ってしまうというケースです。

心理ゲームにはまっていることに気付く

この心理ゲームのようなパターンは、ハラスメント相談でも起こり得ます。まずは、心理ゲームにはまってしまっていることに気付きましょう。そのためにも冷静に話を聴くことは大切です。同じようなパターンの対話が続いていると感じたら、すぐに解決しようとはせずに確認作業をしてみてください。

ハラスメントを受けたとき、そのとき何か言われたならそのときの気持ちを聞き、これまでどう対応したのか、そのときどんな気持ちだったのかなどの確認作業をすることで、心理ゲームを避けることができます。

ハラスメントは究極のコミュニケーションミス

「怒鳴る」「叱責する」ことだけがハラスメントではありません。コミュニケーション不足でハラスメントが起きることはあり得ますが、コミュニケーションを取っていればハラスメントが起きないわけでもありません。極端なことを言えば、ハラスメントは究極のコミュニケーションミスでもあります。コミュニケーションが多い・少ないの「量」が問題なのではなく、考えるべきなのはコミュニケーションの「質」なのです。みなさんも、ぜひこれを念頭において職場でのコミュニケーションについて考えてみてください。

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