ハラスメントにならない叱り方Vol.8「受けとめる」と「受け入れる」の違い
部下が何か意見を言ったら、その意見を取り入れたくないのでバッサリとすぐに否定すると、上司のその厳しい言い方にハラスメントを受けたと感じる人もいます。
まずは「受け止める」ですが、受けとめる=受け入れると思っている人が意外と多く、受け入れたくない意見を、いったん受け止めもせずにバッサリと否定している方が多いようです。
受け入れるは、相手の意見や考えを、そのまま受け入れることです。相手が良い意見を言ってきたなーというときには、受け入れて、その意見を取り入れ実行することも、もちろんあると思います。
受け入れると混同されがちなのが、受けとめるです。受けとめるは、相手の意見や考えを
「評価しない」
「ほめることもしない」
「否定もしない」です。
例えば、会議で来月の営業施策についてアイデアがないか尋ねたときに、部下から「○○します」とか「○○した方がいいと思います」と意見を言ってきた部下に対して、「そんなのじゃダメだよ~」と意見を否定したり、心の中ではそう思っていないのに「いいねー」と顔をひきつらせながら言って、そのあと、その意見を否定したりするのは、受けとめてないということです。まずは相手の意見を受け止める「○○さんは、○○がいいと思っているんだね」と話をくり返して、その意見を否定せずにこの場に並べるような感じです。
これによって、部下は受け止めてもらえた、自分の意見を理解してもらえたことを感じるのです。理解した、理解してもらえたと感じられるかどうかが大切です。
まずは、受けとめることです。