6月の音楽レク【ショパン】
ついにうっとうしい季節が来てしまいましたね。
そんな雨のネガティブなところはあっちのほうに置いといて、今回はショパンの「雨だれ」から始まるプログラムを考えてみました。
まずは「雨だれ」の冒頭部分を聴いて(弾いて)みます。
みなさんうんうん、と頷きながら耳を傾けます。
そして、雨だれってどんな感じ?どんな音?などと、質問してみましょう。
その後、なぜこの曲が「雨だれ」と言われることになったのかを話します。メロディを歌い(弾き)、その裏で鳴っている雨だれのようなポンポンポンという音を聴いてみてください、と説明します。
その上でもう一度聴いてみます。
では、日本にはどんな雨の歌がありますか?と質問すると「♪あめあめふれふれ~」と歌い出す人が・・それでは、ということで歌ってみましょう。
『雨降り』
北原白秋作詞 中山晋平作曲 大正14年
付点8分音符と16分音符の「ピッチピッチ チャップチャップ」というリズムが楽しい雨を表しています。
お母さんがお迎えに来てくれて嬉しくて、まるでスキップしているようですね。
80歳後半の男性が自分から「私も迎えに来てもらったことあります」となんとも言えないステキな表情で話されました。
顔を紅潮させて、まるで子どもの頃に返ったような表情でした。
『矢切の渡し』
石本美由紀作詞 船村徹作曲 細川たかし歌 昭和58年
さて、話しはまたショパンに。
上のようなショパンの肖像画を印刷して(またはタブレットで)お見せします。
これには女性からかなりの反応がありました。
「あらイイ男ね」「綺麗な顔ね~」「神経質っぽいね」・・・
そして、彼がパリのサロンで人気者だったことを話します。
「雨だれ」は彼が28歳の時に転地療養ということで移り住んだスペインのマヨルカ島で作曲されました。
ジョルジュ・サンドとの愛の逃避行(?)とも言われていますね。
日本で愛の逃避行と言えば?と聞き、この曲を提示します。
みなさん、くすくすと笑って楽しそう。
矢切の渡しは東京葛飾柴又の帝釈天からそう遠くないところから出ているそうです。
江戸川を挟んで向こう岸は松戸。
矢切は松戸側の地名で、伊藤左千夫の「野菊の墓」で有名になりました。
『憧れのハワイ航路』
石本美由紀作詞 江口夜詩作曲 岡晴夫歌 昭和23年
マヨルカ島はドイツ人にとっては日本人にとってのハワイのようなところなのだそうです。
憧れのリゾート地なのでしょうか。
とても元気になる1曲です。
けっこうハワイに行ったことがある人は多くて、ハワイのことを楽しく思い出してくださいます。
『荒城の月』
土井晩翠作詞 滝廉太郎作曲 明治34年
ショパンはその後、ジョルジュ・サンドと別れ、結核で39歳の若さで亡くなります。
日本にも短い生涯の優れた音楽家がいますね。それが滝廉太郎です。
ドイツに留学中に結核に倒れ、23歳という若さで命を落としました。
作者は亡くなってもすぐれた芸術は消えることはありません。
荒城の月はベルギーの修道院の賛美歌にもなっているそうです。
『森へ行きましょう』
ポーランド民謡 東大音感合唱団
ショパンはポーランド生まれです。
ポーランドのポーのいうのは草原という意味があるそうです。
歌詞のランララランが続く最後、ハ長調で「ドシラソファミレミファソソ」のところをベルで旋律奏してみましょう。
左右どちらでもいいので、座っている順番でベルを配って、順番に鳴らせば自然と旋律奏ができていしまいます。
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