音楽レク【東京オリンピック】
*このプログラムは2015年に作ったものです*
2015年9月8日、東京でオリンピックが開催されることが決まりました。
この日、音楽療法で伺った老人ホームで93歳の男性入居者様が興奮気味に「7年後私はちょうど100歳になる。これはすばらしい巡り合わせだ。生きる希望ができた」と言われました。
7年後、「もう生きていないよ」という発言が多い中、この前向きな発言に感動してしまいました。
それで、こんなプログラムを考えてみました。
白板に大きく東京オリンピックと書きます。
7年後の開催であること、どんな東京になってほしいか、どんな種目で活躍するのか、昭和39年の東京オリンピックをおぼえているか、白黒テレビを月賦で買ったことなど会話とともにプログラムを進めていきましょう。
未来に希望を持ち、がんばって生きて皆で一緒にオリンピックを観ましょうと元気づけましょう。
東京だよおっ母さん
野村俊夫作詞 船村徹作曲 島倉千代子歌 昭和32年
高齢者の皆さんが大好きな曲です。
1番2番3番と東京の名所を1か所ずつ話しあってみましょう。
2番の歌詞は九段坂とありますが、靖国神社で眠っている戦死したお兄さんのことを歌っていることに気づいてください。
高齢者の皆さんはちゃんとわかっています。
涙される方も多いです。
3番の浅草浅草寺は今でも人気の観光スポットですが、かつては浅草は今以上ににぎわっていました。
映画館、芝居小屋、寄席があり、娯楽の町でもありました。
「結婚前に相手の人と1回だけ浅草で映画を見て、帰りに仲見世で下駄を買ってもらいました」と懐かしそうにかわいらしく話された方がいました。
「おっ母さん」は今では時代劇の中の呼び方ですが、当時はおっ母さんと呼んでいた方もいらっしゃいます。
他にどんな呼び方をしていましたか?と聞くとほとんどの方が懐かしそうに笑顔で答えてくれます。
東京の花売り娘
佐々詩生作詞 上原げんと作曲 昭和21年 岡晴夫歌
この歌も人気があります。
花売り娘というと「マイ・フェア・レディ」を思い出しますが、この歌の娘さんもそんな境遇なのでしょうか。
2小節ずつ全音符で歌いますので、対象者が拍をはしょってしまわないように伴奏を工夫しましょう。
また、歌詞指しも音が伸びている時は最後の文字に止まったままで次の歌詞を指さないことが大切です。
東京ラプソディー
門田ゆたか作詞 古賀政男作曲 藤山一郎歌 昭和11年
1番は銀座、2番は神田、3番は浅草、4番は新宿というようにこれまた歌で東京見物できますね。
浅草はジャズの踊り子さん、新宿はなまめかしいダンサーが出てきます。
神田というのは古本屋街、学生街です。ニコライ堂はお茶の水にありますが、高台にあって緑色の屋根が目を引きます。
「楽しみやこ(みやこ)恋のみやこ(みやこ)」というふうに掛け合いで歌うのも楽しいですし、掛け合いの部分を手拍子を3回入れるとみんな笑顔になります。
ラブユー東京
上原尚作作詞 中川博之作曲 黒沢明とロスプリモス歌 昭和41年
知らない人もいるかもしれません。
どんな歌か少し歌ってみると「ああ知ってる」と言う声があがります。
2番の歌詞がとてもポジティブで個人的に気に入っています。
東京五輪音頭
宮田隆作詞 古賀政男作曲 三波晴夫歌 昭和39年
曲の始めの方は歌うのが難しいです。「オリンピックの顔と顔~」の部分はよく知っています。
CDやYouTubeの音源に合わせて合奏をしましょう。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
柔
関沢新一作詞 古賀政男作曲 美空ひばり歌 昭和39年
最後はこの歌で締めましょう。
昭和39年のオリンピックで柔道が正式種目になりました。
翌年40年のレコード大賞に輝いた曲です。
ひばりさんの勇ましい歌いぶりをお聴きください。
この姿をお話しすると皆さん「そうそう」と笑顔で思いだされます。
参考 東京が付く曲
『東京アンナ』『東京キッド』『東京行進曲』『東京午前三時』『東京のバスガール』『東京ナイトクラブ』『東京の灯よいつまでも』『東京音頭』『東京の屋根の下』『東京ブギウギ』『夢淡き東京』
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