音楽レク【戦前戦後の経済事情】
最近は物価が上がっていますね。
ということで、今回は「戦前戦後の経済事情」的なプログラムを考えてみました。
身近な話題から、回想したり、現在を考えたり、社会の一員としての自覚を促すのが目的です。
しかし、一番大切なことは「笑顔」。
笑いが起こればその音楽レクは成功した、と言えると私は思っています。
もしも月給が上がったら
山野三郎(サトウハチロー)作詞 北村輝作曲 林伊佐緒・新橋みどり歌
昭和12年
昔はお給料のことを月給と言いましたね。
もしも月給が上がったら何しますか?と訊いてみましょう。
この歌、みなさん、懐かしそうに楽しそうに歌われます。
この曲が生まれた、昭和12年は景気がとてもよかったそうです。
下の映像は昭和12年だそうですが、女性は着物に羽織、男性は背広に帽子、ととてもおしゃれです。
この歌はそんな世相を表しているのでしょう。
当時学校の教師の月給は76円、背広は50円、パラソルは10円だったそうです。
かわいい魚屋さん
加藤省吾作詞 山口保治作曲 昭和13年
このころにこんなかわいい童謡が生まれました。
たいがいの人は歌うことができます。
2番の歌詞に「天秤担いで」とあります。
当時を表していますね。
また、魚屋さんなどでは経木という紙のような薄い木の板を円錐形に丸め、そこにお魚を入れて、包装紙で包んでくれました。
そんな話も懐かしく笑顔がこぼれます。
1番2番はお魚は売れません。
4番まで歌うと売り切れになります。
春の唄
喜志邦三作詞 内田元作曲 昭和12年
こちらは新妻がお買い物かごにたくさんのお買い物をする歌です。
最近はマイバッグ持参、というスーパーが増えていますね
当時はみんな買い物かごを持ってお買い物をしていました。
2番、「かごにあふれた春の色」「青い野菜」とあります。
みなさんに春の色って何色?、春の野菜は?と問いかけてみましょう。
隣組
岡本一平作詞 飯田信夫作曲 徳山璉歌 昭和15年
ところが、だんだん景気が悪くなっていきます。
「贅沢は敵」という思想がはびこり、国民服、もんぺなどの着用が義務付けられ、配給制が敷かれます。
隣組制ができたのもこの頃です。
バケツリレーなどの訓練もしたのだそうです。
楽器を配って脳トレ合奏をしましょう。
楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。
有楽町で逢いましょう
佐伯孝夫作詞 吉田正作曲 フランク永井歌 昭和32年
そして、戦後、人々が少しずつ生活に余裕が出てきたこの頃、有楽町にそごうデパートができました。
この歌はそごうデパートのCMソングとして作られたのだそうです。
歌詞には「ティールーム」「シネマ」などハイカラな言葉が入っています。
参加者の皆さんはこの頃、お幾つくらいだったのか、を計算し、言葉かけを考えてみましょう。
「映画、良く観に行ったわ」
「上原謙と田中絹代ね」
「ゲイリー・クーパーもよかったわ」
「日劇にもショーを見に行ったわ」
といろいろ懐かしく回想していました。
ちなみにこの頃珈琲1杯50円だったそうです。