⑦私が手術台の上で『みなさん、よろしくお願いしま〜〜す』と大きな声で言った日の前後のはなし=その⑦
看護師さんのガサツさや、駐車禁止エリアに駐車する非道徳な人々にイラつく感じもだんだん薄れ(精神的なしんどさが和らいできた証拠)入院生活は続きます。
手術から5日目、主治医くん(プクプク)が診察に来た際、見せてくれると言われたまま、まだだったアレを見せてもらうことに。。
心の準備ないまま見る、そして聞いてみる
術後説明時に、ご家族の皆さんは羨ましくもフレッシュな現物を見ましたが、本人が現物を見れないという不条理・・。
(ま、大袈裟に命の危険を感じていたICUにいる時の状態でレアなアレたちを見せられても、え?今??と思っていたと思うけど)
病室に戻った後から言われていた、「ご家族にはお見せできたけれどご本人には写真で」と、アレをまだ見せてもらっていないとプクプクに伝えると、走って何処かから持って来てくれました。
家族の皆さんたちが見せてもらった取り出したアレたちの写真と思って見せてと言ったら、お腹パッカーんの中の写真も登場に驚いた(心の準備、笑)
わぉ、カラー写真。
お腹の中、私、初体験。
あなたは自分のお腹の中の写真を見たことがありますか??
今思い起こすと、とてもレアな体験(アレとかレアとか何回も喧しい)
すごい。
何がすごいって、ふ、フレッシュ。。
お腹の中をアレしやすように、金属のフックのようなもので肋骨を外側にガシッと引っ掛けてガバ〜っと広げ。。
ア・バ・ラ・ヲ・フッ・ク・デ
痛〜〜〜〜〜〜〜っ!今、考えても痛〜〜〜〜〜〜っ!!
写真を見せてもらいながら説明を受け、プクプクにこれは何か?これは?といちいち質問などをし、自分のお腹パッカ〜〜んの内部の状況に
「すご〜〜〜〜〜〜!」
「へぇ〜〜」の連続。
気持ち悪いだなんて一切思わなかった、だってこれは“私”なのだ。
私の体から取り出されたアレたちの写真(カラー)も見ながら説明を受けた(少しフレッシュさは減退気味なやつ、現物に勝るものなし)
そしてプクプクは言いました。
「要するに、大きな手術をしたということです」
納得!金属フックの存在で納得!!
そして、欲しいと思った。聞いてみる。
「先生、これ写真撮っていいですか?」
「ダメです。目に焼き付けて下さい」
(やっぱり?大人しめな性格のプクプクもキッパリ)
「はい。目に焼き付けます」と諦め、更にしっかり写真(カラー)を長めに眺め、目と心に焼き付けたので、4年経った今も鮮明に記憶に残っています。
どうしても写真が欲しかったのか私たち、
家族の皆さんたちは現物をダメと言われました、本人でも写真もダメ(笑)
この衝撃の“肋フック“の後遺症?(純粋に肋が痛い。寝ていても痛い、歩いて痛い)は退院後も長らく続きました。
「お若いから」「お若いから」と言われる特殊な環境
先にも述べましたが、私の病室はおじさんゾーンで私は一番の若手と自負していました。反対側のゾーンも肝胆膵外科?か、どうかは分かっていませんが、女性が多かったように思います(年齢層高め)
なので、社交辞令のように、その日の天気の話をする感じで、看護師さんたちが“若いことを褒めてくれます”(笑)
「お若いから、治りが早いですねぇ〜」「お若いから〜〜」
全然、若くないですけど私。
治りは早くなくて良いです。
傷のすぐ下は内臓のイメージを払拭できていないので、手術痕が裂けて内臓の一部が出てこないとも限らない。と本気に思っていたので、差額ベッド代を払い続けようと「もう帰って」と言われるまで居続けたい気持ちでした。
とうとう、そんな空気感
若いので治りが早かったか?
手術から1週間、恐れていた、いつ退院しても良い感じのニュアンス登場。
主主治医「血液検査の結果も良かったですし、いつ退院してもいいですよ」
私(心の声・ガビ〜〜ン、やだ〜〜〜〜、お腹裂けたらどうするん??)
主主治医「暑いしね、もう少し居たいなら居てもいいですし」
私(心の声・もう少しって、それいつまでいいんよ〜〜?)
主主治医「ご家族と相談して。心の準備ができたらww」←主主治医、半笑い
(大体、私の心の声は聞こえていたはず、この1週間、体のことで不安や心配なことは大体、言葉に出していましたから。半笑いも頷ける)
入院前から教授は言っていた。
「早い人は手術後1週間で退院する方も」(開腹でそれ早すぎじゃ?と思っていた)
「普通で10日」「長ければ2週間」と。
若いので早い方の人に分類されたようす。でも、この日数。退院日が決まった後に看護師さんとの会話で「1週間で退院した人、今まで見たことないです。教授早めに言い過ぎ」という情報を得た。
危うく珍しく1週間で退院した人になるところだった。
傷のすぐ下は内臓で、何かの拍子に何かが出てくるかも?の不安を拭えないまま。(今なら分かる。そんなもの出て来ません)
やだ、まだ剥がさないで
主主治医はこの日にこんなことも言い出しました。
「もう、(手術痕を覆うために貼った大きな)テープ剥がしてもいいですよ」(Sでしょうか?基本半笑い)
私「え〜〜嫌です」キッパリ!!
剥がしてもいいですよ、ということは、、
剥がしたければ剥がしてもいい、そうでなければ剥がさなくてもいいですよ。という言葉と受け止めました、のでキッパリ拒否。
テープ剥がして、何か出て来たらどうするんですか??
もし、何か出て来たらテープはそれを阻止するほどの役目を果たせません。
大体、何も出て来ません。今なら分かります。
退院へのカウントダウン始まる。まだ続きます。
2016年6月26日
想定外にお腹の中の写真(カラー)とご対面、写真を撮ってもいいかを聞いてみる→やっぱりダメ
2016年6月27日
週に一度の教授回診(このワードに緊張、白い巨塔を全面的にイメージ)に緊張しソワソワ、お昼寝できず。
この日でおトイレに行くたびの尿の計量が不要になる。
この解放感たるや、まさに自由そのもの。
2016年6月28日
血液検査の結果も良好。いつ退院する?の空気が出始める。
テープはまだ剥がしたくない。
珍しく、プクプクと主主治医揃って遅い時間に病室に顔を見に来てくれた。その時の出で立ちと大体の時間帯に“あぁ、手術の後に来てくれたのかぁ〜もう、1週間経ったのか”と時を感じる。
2016年6月29日
とうとう年貢の納め時①
気になっていたことがあり入院中に別の科で一つ検査をしてもらうことに、それを終えてから退院日7月1日と決定(月を跨いでしまった。致し方なし)
とうとう年貢の納め時②
明日、「テープを剥がす」と主主治医がキッパリ言い出す。
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