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③私が手術台の上で『みなさん、よろしくお願いしま〜〜す』と大きな声で言った日の前後のはなし=その③

私の手術日程が決まりました。
職場へ手術内容などの報告、入院前の最終出勤日を相談し休職中の人員手配などが動き出しました。
手術内容、手術日、執刀医まで決まっていても、入院申し込みを終えていても不安は日々あります。
このタイミングでセカンドオピニオン受けたい思いが湧く


セカンドオピニオンを受けてはどうか?

当時勤務してたのは、メーカーの共済関係を取り扱う保険会社と日々やりとりのある職場でした。

ある日、上司から勤務中にメールが届きました。
セカンドオピニオンを受けてはどうか?必要なら取引のある保険会社さんにいつでも相談できるから、という内容でした。

検診を受けてからこの1ヶ月、まさに脇目も振らずスピードこそ全て!的に過ごしていたけれど、心の中では大丈夫?他の医師の意見は聞かなくていいのか??聞かなくて大丈夫?と考えている自分もいました。
あんまり考えないようにしていたけど、確かにいた。

そうだ!セカンドオピニオンを受け、この不安も解消して手術に挑もう!

セカンドオピニオンは患者の権利と言われても、こんなことをお願いするのはやっぱり気が引ける。。でも、ここは意を決さねば!

直近の教授診察日に仕事を休み、一日仕事になる事を承知で予約外で病院へ。
今遡った記憶では、、この時、予約外だったからか?診察室には入らず看護師さんにセカンドオピニオンの希望を伝え「分かりました、資料を作ってもらいます」「よろしくお願いします」のやりとりだけで、医療ネットワークの窓口に出向き、その窓口から先方にセカンドオピニオンの予約をとってもらったように思います。

そして、事件は起きる

翌日、勤務中に通院中の病院から着信履歴があり、終業後折り返しの入電。電話は助手の先生からでした。
「今回の手術はキャンセルと言うことでよろしかったですか?」
少し言い方が高圧的

何を?何で?そんな事を言われているのか分からず、、、
「他院でセカンドオピニオンの希望は出しましたが、手術はそちらで受けます」と、動揺しながらやっとの思いで返答し、「そうでしたか。。。」と言われ電話切る。

何かの手違い?教授にはどう伝わってるの?
それはそれは悶々として、その夜眠れず。

翌朝一で外来に電話し、昨日の電話の内容、教授先生にお会いしてお話をしたい旨を看護師さんに涙の訴え めんどくさい患者です笑 
(看護師さんが優しい言葉で対応して下さったので、抑えられず泣きました私)折り返しの電話を待って欲しいと言われ、前日電話をしてきた助手の先生から電話。
教授先生に私を命を預けるわけで、もし教授先生がセカンドオピニオンを快く思っておられないなら(冷静に考えればそんな事、今の時代にないんでしょうが)

そうです、私は必死です。

自分の言葉で依頼をしてセカンドオピニオンを受けたい。
あの時、モヤモヤあったけど・・・みたいなままでは困ります。

あの日、心に決めた今回の旅のスローガンに反する

と言う事で、午後診に時間をいただける事になり、上司に事情を説明して病院に向かいました。(それは大変!行ってらっしゃい!と、快く送り出して下さる上司でした。今、改めて感謝です。)

「手術日も決まっているが、気持ちの整理のためにセカンドオピニオンを受けたい」と正直な気持ちをお伝えしました。
その時、教授先生がどんな言葉を言われたのかは記憶が曖昧ですが、「セカンドオピニオンは患者さんの権利なので、どうぞ遠慮なく受けてきて下さいね。。。」みたいな事を言われたように思います。

前日の電話で思いっきり惑わされたけど、そんなことはいい。
教授先生に自分の口で伝えて、教授先生はどうぞと言いました。

雲晴れる。


セカンドオピニオンの利用目的は人それぞれ

そんな騒動がありましたが、セカンドオピニオンを国立大学病院で受けることに。週に2日のみの受付で予約が取れたのは、確か手術の10日も前じゃなかったように記憶しています。こんなタイミングになったら、もう何のためのセカンドオピニオンなのか分からない感じが、こんな私にも若干ありましたが・・・。

持参した書類、検査データ動画などを受付で渡し、暫くして呼ばれます。
現場最前線で活躍中の若手ホープみたいな感じのバリバリのドクターが登場「来週、手術するんですが・・・」みたいなセカンドオピニオンスタート。

「開腹手術を勧められ、自分も開腹がいいと思いますが大きな手術に不安な気持ちもある、ご意見をお聞きしたいです」

改めて検査結果を説明され最後に、
「私が主治医でも同じ診断をし、開腹手術を勧めました」
「○○教授はよく存じ上げています。大丈夫!大船に乗った気持ちで挑んでください!!とっても力強く言い切って下さった

しっかりと背中を押されたような気持ちになって、
セカンドオピニオン代3万円(税別)を支払って帰って来ました。

3万円って高額です。
高額でしたが、あの時の私には必要でした。
今もその気持ちは変わりません。

周りの勧めもあって勇気を出してセカンドオピニオンしたいと伝え、
何だかややこしい事になって看護師さんにいい歳して泣き入れたりして、
理解ある職場飛び出し教授と対面、モヤモヤ払拭してギリギリにセカンドオピニオンを受け、大丈夫!って背中を押してもらえた

セカンドオピニオンを受けてよかった。
よし!!これでいいんだ!!と完全に腹がくくれた瞬間でした

理解もしていた分かり切っていたけれど、
気持ちの中は今ひとつ整理ができていなかった、
やっと気持ちが整いました。


今日はこの辺りまで。

続きはその④で。


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