![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/55967508/rectangle_large_type_2_e6e984e1a039a25199f15088da706a5d.jpg?width=1200)
ほのぼの小話#9
「猫の手」
おじぃさんとネズミくんは
「虹色の泉」を目指して歩き続けていました。
そんなある日のことです
突然小鳥たちが巣から飛び立ち
お空高く飛んでいきました。
ネズミくんは、目をまんまるくして
驚きました。
隣にいたおじぃさんは、そんなネズミくんを
見て、大笑い。
「ネズミくん、そんな面白い顔できたのか!
ワッハッハ~」
ネズミくんは、恥ずかしそうに
「おじぃさんこそ、よく笑っていられましたね、何か嫌な予感したんですよ」
いつにもなく不安そうな顔に、おじぃさんも
ちょっと、申し訳ない気持ちになりました。
「おー、そうかそうか、悪かったな。
ついつい、ネズミくんの顔が面白くて、悪かったよ。ごめんごめん」
共に旅をする中でも、お互いの気持ちを気遣うことは忘れていませんでした。
そんなネズミくんの予感は的中したのです。
ネズミくんが足元を見ながら歩いていると、
丸い足跡が目に止まりました。
よーく見てみると、そこには、猫の手(肉球)のような形があちこちに残っています。
「やまねこ?」ネズミくんは呟きました。
「おじぃさん、やまねこの足跡かもしれません」
ネズミくんは、猫が大の苦手。
足跡を見ただけで、身震いしていました。
「やまねこかぃ!また、新しい話が聞けるかもしれんな!」
おじぃさんは、少しでも、話が聞けるかもしれないと、目を輝かせています。
ネズミくんは、自分の身を奮い立たせて
、精一杯の笑顔を見せていました。
やまねこさんとの出逢いが叶うのか✨
おじぃさんは、わくわくです。
二人の旅は
まだまだ続くのであります。
つづく
いいなと思ったら応援しよう!
![smiley☺](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/9807596/profile_a019b0cb09612d1b741dccf72f2cfc4b.png?width=600&crop=1:1,smart)