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桐山零くんとrayの話【ネタバレ含みます】

ゼロだってーー
ヘンな名前ぇーー
でも、ぴったりよね
アナタに
だって
そうでしょ?
「家も無い」
「家族も無い」
「学校にも行って無い」
「友達も居無い」
ーほら
アナタの居場所なんて
この世の何処にも
無いじゃない?

3月のライオン1巻/羽海野チカ

そんな冷たいセリフから始まる3月のライオン。
久しぶりに一気に読み返すと、
主人公・桐山零くんの成長を
しみじみと感じます。

3月のライオンの作者の羽海野チカさんも大好きな
BUMP OF CHICKENの曲に
rayという曲があります。
『光芒、光線』の意味を込めて
この曲名になったというray。
キラキラしたメロディーに乗せられた歌詞には、
悲しみや痛みを一筋の光に変えていくような、
藤くんらしさ、バンプらしさを感じます。


ここから先は、あくまで私の推測なのですが、
(以下16巻のネタバレありです)


桐山零くんの『零』という名前には
『ray』の意味も込められていたのかな、なんて。

ーーーやっと辿りつけたんだな
お前のその名と同じ場所
始まりのスタートラインに

3月のライオン16巻/羽海野チカ

とっても寒くて寂しいところから、
やさしくて温かい場所で、
新たな道を進み始める零くん。

この光の始まりには 君がいる

ray/BUMP OF CHICKEN

ゼロ地点に立つ零くんの前には
一筋の光があって、
間違いなくそれは、たくさんの人のぬくもりを
たくさん受けた零くん自身から伸びる光の道。

羽海野チカ先生は、なんて素敵な名前を
彼に授けたのでしょうか。
rayの意味を込めて名付けたのかどうかは
分かりませんが、
BUMP OF CHICKENのrayという曲を
初めて聴いた時、羽海野チカ先生は
いったいどんな想いで
その曲を聴いたのでしょうか。


これから零くんが歩んでいく光の道が、
楽しみでなりません。