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星のテーマソング(1) -双子座-

 音楽が好きです。ライブも好きです。
 星読みクラスの宿題で自分のホロスコープを読んでいたとき、私のこの星に合う曲、テーマソングってなんだろう?って思いました。
 いかにもその星っぽいものもあれば、ああこの曲は、私の中のこの星が惹かれているのかも…と思うものもありました。

 そこで今回は、双子座のテーマソングについて。
 私の中の双子座視点で選んでいます。でも今回の選曲は、私だけでなく、一般的な双子座のイメージにも当てはまるのではないかと思うので、双子座のテーマソングとして書きます。

キーワード「旅」

 星座ごとのキーワードをみてみると、双子座には「移動」、射手座には「旅行」と書かれていることも多い。
 射手座って、海外のような遠いところへびゅーんと移動するイメージがある。それは「旅行」のイメージに近いかもしれない。
 双子座はというと、あっちこっちを繰り返すような移動。双子座は訪れた場所で得た知識や情報をもとに次の旅先を決める。もし次の目的地が少し遠いところなら、そこへ行くまでにも、おもしろそうなところがあればどんどん寄り道しそう。

 射手座は冒険者や海外留学する人、双子座はキャラバン、運搬人。

 そうやって双子座が訪れた点を繋げば長い線になるかもしれないし、「旅」と呼べないことはないけれど、射手座の「旅」とはやっぱり違う気がする。なんかふわふわしていて、風まかせなかんじ。

 そんなわけで、「風まかせ」な双子座を感じる歌を選びました。

  騒音寺「風来坊」

 騒音寺は京都のバンドで、うーん、なんとも説明しづらいのですよねぇ…。というわけで、けっこう前の映像ですが、この曲のライブ映像を。

 しばらくできないでいますが、ライブ遠征をすることも多いです。この映像のライブは行っていませんでしたが、この京都のライブハウスまで騒音寺のライブを観に行ったこともあります。

 ライブ遠征の道中、電車やバスに揺られて、ぼんやりと窓の外の風景を眺めるのも好きです。好きなバンドや、ライブ会場であう友人知人たちに会いに行くワクワクも、移動することそのものも、どちらも好きなんだなと思います。

 そして私は昔から、風まかせ、根無し草な歌が好き。心の奥底には、そういうもの対する憧れがずっとあるのだと思う。だって双子座だもの。

風来坊

 騒音寺の「風来坊」。タイトルどおり、風来坊の歌。
 新明解国語辞典で「風来坊」を引くと「どこからともなくやって来、またどこへともなく去る人」と、ある。これ、定点にいる人の視点だな。

どういうわけか 俺たちは 行方知れずの気まま風
はやる気持ちを止められず どこ吹く風 風まかせ
行けども不安な行く末を タイムマシンに尋ねたが
やっぱり未来の俺たちは どこ吹く風 風まかせ

 歌い出しから、双子座感満載だな、と思う。
 双子座は風のエレメントで柔軟宮。まさにふわふわ、「風まかせ」。

 風まかせなのは足元が不安定。風が強く吹けば遠くへ飛ばされて、凪いでしまえば移動もままならない。だから、双子座だってその不安定さに不安な気持ちにもなる。
 でも、それよりも、ひとつのところに根を張ってしまうことのほうが耐えられないのではないかなって思う。

 それから双子座は情報や知識のキャラバンで運搬人。ただ持っているだけではダメで、それを必要とするまだ見ぬ人の元へ届けたい。そして旅した先で新たな情報や知識を得て…を繰り返す。
 情報は鮮度が大事なものも多い。じっとしていられない。まさに「はやる気持ちを止められず」なのだ。
 でも届けたい人はどこにいるかわからないから、風まかせに移動する。

 少し不安定でも、そうやって風まかせに移動している双子座は生き生きしているのではないかと思う。

 そして二番の歌詞。

歩き疲れて立ち止まり 根無草にも根が生えた
それでも静かに花が咲き 花を散らせば実は結ぶ
風に吹かれて種が飛ぶ どこへ行くかは風まかせ
とやかく人は言うけれど どこ吹く風 風まかせ

 多くの人は、地に足のついた安定した生き方を望むのだろうと思う。
 それに、別れは出会いの分だけある。旅にでてたくさん出会えば、たくさんの別れを経験しなければならない。それが耐えられない人もいると思う。

 双子座だって、安定した生き方を考えないわけではない。別れは寂しい。
 でもきっと、そういう生活をしてみたところで、心の底から湧き出る「風に吹かれたい」という気持ちはどうしようもないのではないかなと思う。そのうちまた、気持ちはふわふわと旅立っていくのだ。

独りの夜の寂しさは 通り過ぎてきた悲しみは
口笛吹いて忘れちまえ どこ吹く風 風まかせ

 この歌にも一抹の寂しさがある。
 けれど「でも、しょうがないんだよね」って、頭をかきながら、ちょっと困ったような、照れたような、そんな顔で笑っている旅人の姿も思い浮かぶ。

 双子座の心にも寂しさや悲しみはある。
 でも双子座は、きっと別れの寂しさよりも、出会いの喜びをとるのだと思う。安定した場所でじっくりと思慮にふけるよりも、新鮮な知識や情報を求めて飛び回るのだと思う。
 口笛を吹いて、新鮮な風に吹かれる、心が躍るほうを選ぶのだと思う。

 定点にいる幸せも悲しみも喜びもあれば、風来坊の幸せも悲しみも喜びもある。

 だから、そんな双子座をみかけても、「ふらふらしてないで」なんて言わないで、「ほんとしょうがないなぁ」って笑って送り出してやってほしい。
 不安定でも、寂しくても、それでもふわふわと風に吹かれている「風来坊」が双子座のありようなのだから。

 そういう双子座が私の中にもある。だからこの歌が大好き。