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「MUSASHI -GUN道-」を見て欲しいんじゃ!!
「MUSASHI -GUN道-」というアニメをご存知でしょうか?
チャー研、カブトボーグなど、キチガイアニメと呼ばれる作品は数多くありますが、その内の一つだと思っていただいて大丈夫です。
いわゆるキチガイアニメは下記のように分類できます。
・自分をキチガイアニメだと思っていない"天然キチ"
チャージマン研!
星の子ポロン
など
・キチガイアニメを目指して作られた"養殖キチ"
人造昆虫カブトボーグ V×V
ヘボット!
など
・様々な事情でキチガイアニメになってしまった"被害者"
ダイナミックコード
MUSASHI -GUN道-
など
MUSASHI -GUN道-は、上記に該当します。
それでは、作品について解説していきたいと思います。
「MUSASHI -GUN道-」って何なん?
MUSASHI -GUN道-(以下GUN道)は、2006年にBS-iで全26話放送された、時代劇ガンアクションアニメです。「涼宮ハルヒの憂鬱」の同期です。
モンキー・パンチ氏が構想に12年かけたストーリー、豪華声優陣という恵まれた環境でありながら、あまりにひどい作画のせいで台無しになり、悪い意味で話題になった作品です。
「モンキーパンチ 12年」「ハルヒの同期」というフレーズは、GUN道が話題になると必ず出て来るので、よく覚えておきましょう。
この作品は人手、予算不足のため作画部分を海外へ発注せざるを得なく、それを未修正のまま放送していたので、俗に言う作画崩壊になってしまいました。
これはどのアニメでも起こり得ることなので、この作品は忘れてはいけない負の遺産としても残しておくべき存在であると言えます。
GUN道の楽しみ方
GUN道は、ストーリーが後半に向かうに連れて、作画がドンドンひどくなっていきます。次はどんな作画が飛び出すのかを、ストーリーの展開と一緒に楽しむことができます。
声優の演技と音楽は非常に優れているので、作画とのギャップが際立ち、余計に笑いを誘います。極まれに日本人スタッフが担当した作画が紛れ込んでおり、部分的に非常に綺麗に描かれているところがあります。メタルスライム感覚で探してみましょう。
「うおっまぶしっ」「落ちながら戦ってる」など、実はGUN道が元ネタの有名セリフがあります。他にも独特な語録が多々あるので、セリフにも注目してみましょう。
GUN道はどこで見られるの?
ほぼどこでも見られません。GUN道はどの動画配信サービスでも配信されておらず、制作会社が倒産しているため、今後見られるようになる可能性もおそらく無いでしょう。
また、DVD-BOXが販売されていますが、これは作画がまだマシだった8話までしか収録されていません。しかし、なぜかフランスで全話収録されているDVD-BOXが販売されているので、正規の方法で視聴するにはフランスからDVDを取り寄せるしかないです。
あと、何となくニコニコのマイリストを貼りたい気分なので、貼っておきます。
GUN道のあらすじと登場人物
あらすじ
関ヶ原の戦いで、本来勝つはずだった徳川家康が敗北し、豊臣秀吉が天下を治めているという歴史改変モノです。
そして、千年の眠りから目覚めた「アヤカシ」という存在が出現し、敗北した徳川家康にアヤカシの力を与え手を組み、天下統一を目論みます。
一方、主人公のミヤモトムサシは、城盗り(城に対して行う泥棒行為)で生計を立てるならず者の少年です。アヤカシから姫君を護衛するという依頼をきっかけに、アヤカシ側と対立関係になります。
相棒のロウニンと共に、アヤカシと戦闘を重ねながら、アヤカシを封印出来る秘宝を探して旅をする、というお話です。
ストーリーは割とちゃんとしてる、というのがお分かりいただけると思います。
主な登場人物
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ミヤモトムサシ(CV:浪川大輔)…主人公の城盗りが生業の少年。悪人面。
二丁拳銃のムサシで名が通っており、高い戦闘スキルの持ち主。
作中で伝説の拳銃「ガン鬼の銃」を入手し、アヤカシに立ち向かっていく。
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ロウニン(CV:堀川仁)…ムサシの相棒で、剣の達人(自称)。「だな!」が口癖。
アヤカシにダメージを与えることができる「念剣メイレツ」を所持している。
スキンヘッドに白目というシンプルなキャラデザのため、作画崩壊が少ない。
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ニンジャ太郎(CV:小林ゆう)…ムサシの子分として登場する、忍者の少年。
忍術の腕前はかなり低い。ムサシからは邪魔者扱いをされており、
名前を間違えられたり、ガチで死にかけても無視されたりする可愛そうな扱い。
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デスペラード(CV:柳沢真由美)…ムサシを父の仇として付け狙う異国の女。
ショットガンのようなライフル銃のような変な銃を使う。結局誤解は溶け、
ムサシと行動を共にすることになるが、父の仇の伏線は最後まで回収されない。
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カグヤ(CV:河原木志穂)…豊臣秀吉の養女で、大阪城の姫。男勝りの性格。
とある事情からアヤカシに狙われており、ムサシとアヤカシの対立のきっかけとなる。
手刀でアヤカシを一刀両断したり、空中戦を繰り広げたりするかなりの武闘派。
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リョウゲン(CV:斎藤志郎)…徳川家康。アヤカシの力を授かり
醜悪な見た目になってからは、リョウゲンを名乗っている。
コミカルなキャラクターで、お笑い担当のような立ち位置になっている。
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ヤシャ(CV:五十嵐麗)…アヤカシの首領。リョウゲンに力を与え、
アヤカシを操っている。男か女か分からない設定に作画スタッフも
混乱していたようで、体型が男になったり女になったりする。
見どころ紹介
「伝説の100秒」と呼ばれている戦闘シーン
風の向きと逆に髪がなびくED
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中割り無しで銃を乱射する明智光秀
通称「明智撃ち」
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GUN道究極奥義 「ケンジャの舞」
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ちょこまか走るロウニン
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独特な走り方の馬
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連れ去られる姫に無関心の馬
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バタバタ走る二人
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銃を乱射する小早川秀秋
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GUN道と言えばコレ 有名な「信玄餅」
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作中に出てくる「ほうとう」
通称バターうどん
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極限まで手抜きをしたパンチ
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極限まで手抜きをしたキック
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最後に
GUN道が面白く、魅力的な作品であることはお分かりいただけたと思います。しかし、GUN道は公式的な動きがもう二度と無い可能性が高いので、GUN道を知らない世代がドンドン増えて来て、このままでは忘れ去られてしまうでしょう。
しかし最近モンキー・パンチ氏の逝去の際、「信玄餅」の作画制作スタッフがツイッターに現れ、トレンド入りをしました。
13年も経過したしモンキーパンチも亡くなってしまったし全話お蔵入りした作品だから言うよ、GUN道の信玄餅を仮色で出したの多分俺だわ(色換え前の仮塗りデータそのまま本撮されたのがあれ)
— tyarumu (@tyarumu_DQX) April 16, 2019
何かきっかけがあれば人気を取り戻せるポテンシャルを秘めた作品だと思います。
この記事をここまで読んでいただきありがとうございました。これを読んでGUN道を初めて知った、面白さを再確認した人は、ぜひ周りに布教してくださいね。