U149 5話感想 【U149】【シンデレラガールズ】
まず最初に、的場梨沙という"女性"が持つ内面の可能性と、"女の子"が持つ外見の無邪気さというものを感じる話だったと思う。
1-4話でもチョコチョコ出てきていた"焦り"が顕在化し、「仕事を選べない(立場にない)」ことを認識した上で、自分はどうあるべきか。という話でもあり、オーディションは好感触であり、(まずそのことがすごいと思うが)
結果として落ちてしまっても別の配役が
(それもポスターに乗るレベルの)
もらえるのは、単純に彼女のアイドルとしての適正があったためとも取れる。
そして、的場梨沙というアイドルが第三芸能課をどのようにして捉え、利用し、ステップアップしていくのかという彼女なりの答えを持ったことも、重要な展開として押さえておくべきだろう。
そして、「自分らしさ」をどう大切にするべきか、というもテーマ示されていた。
今回用意された配役は、ある意味普段の彼女とは正反対といってもいいものであり、そのイメージをつけるための服装チェンジだった。
だが、裏を返せばそれは「彼女を(表面的に)殺す」行為でもあり、彼女を表現するためのワンポイントとして「虎柄のヘアピン」なのだろう。
実際、描写として「虎柄スカーフを外す梨沙」「それをみるP」という構図は、それを示唆しているように感じる。
自分らしさをどう表現するか、というのと、演技として役を全うするべき。というのは相反する主張であるし、アイドルが「職業」である以上は、後者を優先するべきなのであろう。
しかし、演じている役のなかには役者として人間が存在しており、役者もまた、「自分らしさ」を持っている。その視点を欠かしてはいないだろうか?という問題提起でもあるのではないか。と深く感じた。