グラフィックデザイナーになったきっかけは小学生の頃の社会科新聞だった
久々に時間ができたので今の仕事に繋がったきっかけを書いてみる。
タイトルにもあるように、それは社会科の授業などで校外学習に行ったあとに書かされるレポート代わりの手書き新聞だ。
それがわたしのゼロ体験だった。
もちろん、小学校低学年の時はグラフィックデザイナーだなんて職業があることはこれっぽっちも知らなかった。
おそらくそんな職業があることを知ったのは中学生ぐらいだと思う。進路について調べる中でいろいろな職業があることを知った。
けれど、その頃でさえ存在を知ったまでで目指そうとなんてことは思っていなかった。
わたしは雑誌の編集者か新聞記者になりたかった。
そう、新聞。
特別授業や調べ物学習の時に書かされる〇〇新聞を書くことが得意で大好きだったわたしはそこから安直に「新聞記者になりたい!」と思った。
何かを徹底的に調べて、そこから伝えるべき大事な箇所を見つけて分かりやすくまとめる、という作業がわたしはとても好きだった。
先生や勉強のできるクラスメイトに褒められたこともあり調子に乗ったというのも正直ある。
でもなぜそこからグラフィックデザイナーに?
と思われるだろう。
新聞記者や雑誌編集者はレイアウト作業をしない、ということを知ったからだ。
わたしは調べてまとめる工程も好きだったが、一番好きなのはレイアウトを考えて自分の手でデザインを組み立てていく工程だった。
調べると雑誌のひとつの企画はたくさんの人が関わり完成していた。
企画、取材、ライティング、レイアウト、デザイン…それぞれが別々の人がやっているなんて考えもしなかった。
そこで何年も迷った。
わたしが一番やりたいのは何なのか。
結局、決定的に意志を固めたのは大学1年の半ばだった。
かなりかかってしまった。
最後はこのままやらずに後悔するのはどれだ?
一度きりの人生に時間をかけてやりたいことは?
考えた時に、小学生の時の新聞作りを思い出した。
あの作業の時、わたしはまさしく、
時間が経つのを忘れて没頭していた。
やっと完成した頃には何時間も経っていて
でも体感はほんの一瞬でタイムスリップしたような気分だった。何よりすごく楽しかった。
もしもあんな仕事ができたら、
時間を忘れるくらい没頭してしまう仕事に就けたらなんて幸せな人生だろう、と思った。
そしてデザインの学校に通うことに決めた。
もちろん理由はこれだけではないけれど、
わたしの大切なデザインとの出会いだった。
なぜこんなことを書こうと思ったかというと、
昔友人に言われたからだ。
小学生の頃にやったことがきっかけで将来を決める人なんていないんだからさ、あんなのやっても無駄だよねー、
と。
あれからずっとモヤモヤしていた。
人の人生、どんなに小さなことがきっかけで未来が大きく動くか分からない。
わたしのような奴もいると、宣言したかった。
学生の時の勉強を、大人になっても使わないのだから無駄だと言う人はたくさんいる。
でも気づきを得る人はたくさんいる。
いつもの日常の中から自分にとって大切なことを、見つけられる子どもたちがどうかたくさんいて欲しい。
勝手ながらそう思います。
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