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Z世代にボコられる麻布競馬場氏(31)

アベマニュースで麻布競馬場氏登場回を見た。氏はTwitterで人気の小説家。東京にしがみつく人間の惨めさ、滑稽さを書かせると天下一品だと評判だ。

実際地方出身者には刺さるのだろう。
この歳になって東京で暮らしていると「なんでオレはここにいるんだ?」と不安になることがある。自分は氏の小説が響く層だと思う。

面白かったのがZ世代と言われる若い人たちとの対話。
彼らは書かれている内容がわからないと反論する。
Z世代の中には地元志向で東京にいったん出た後地元に帰る人も多いのだという。
東京生まれ東京育ちのZ世代の女性は、帰る場所があり、自然豊かな場所で生まれ育った地方出身者にむしろ逆コンプレックスさえ感じるらしい。

つまり若い世代の中では東京は絶対的な場所ではなくなってきている。

だから東京を絶対化する麻布競馬場氏の小説がハマらないのだ。

麻布競馬場は強いことばで地方を批判する。「地方に帰る人は負け」「地方って東京の劣化版」「地方には選択肢はない」「地方に閉じ込められる子どもが不憫」そのたびにZ世代の若者は首を傾げる。

麻布競馬場さんは、勝ち/負け、東京/地方など、物事を単純な善悪二項対立で捉えている典型的な人だ。
善悪二項対立で捉えられそうなものでも、実際にはグラデーションがあり単純に色分けができない。Twitterのやりすぎで認知が歪んでいる。

東京という環境、そしてTwitterのやりすぎが生み出したモンスターが麻布競馬場氏なのだと理解した。

ある意味病んでいるし、だからこそ素晴らしい文章が書けるのだと思う。
しかし、この認知の歪みは、自分を苦しめる歪みだ。
氏は読者を嫌な気持ちにさせたいと言っていた。
悪意をばら撒くのが文学なのだろうか?よくわからない。

いずれにせよ、麻布競馬場さんの価値観がZ世代には全く通用せず痛快すぎた。

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