現在の政府の基本方針について。
https://medium.com/@bigstone/only-containment-is-the-option-e689ba0b22ef
この論説、自分の考えと90%くらい一致する。
ただ、強く否定したい部分は「死者88万人」というくだりである。
致死率を1%にして計算しているが、この数値は「危険度の高いクラスターの致死率」であり、全人口での予測には適用できない。暗数を考慮すれば数桁下がるはず。
また、筆者は中国が封じ込めに成功したかのように仰るが、それは違う。流行には波があり、沈静化の時期を迎えただけのこと。
今後は沈静化と流行を繰り返す。
無理な封じ込めで経済を止めた場合の死者の方が遥かに多くなるので、完全な封じ込めという幻想に期待するのは間違いである。
適度な封じ込めによる拡大の緩慢化が、今のところは最もマシな対策だ。
現在の基本方針では「政府は感染拡大を止める気がない(緩慢な拡大へとコントロールするだけ)」であることに、ピンと来ている人は少ないようだ。
終息まで3年という見通しも、すでに専門家会議で予測がついていて、先日の広報で明らかになっている。
それと、この筆者は一つ忘れている。
ワクチンである。
ワクチンの開発には1年半ほどかかるので実用化は来年になるが、ワクチンができれば集団免疫の獲得は容易になり、たちまちR0<1となって終息するだろう。
ウイルスの変異にも対応可能であることは、新型インフルエンザの例を取って考えるとわかりやすい。
また、今年の11月に迎えるであろう「本番のパンデミック」については、中国人研究者の論文などから「今年の夏頃には有効な治療薬が臨床試験を終える見込み」のようだが、これは希望的観測かもしれない。
今のままなら、筆者が言うように「1%(真の致死率は数桁小さい)の死者を許容する」政策であることは否定できないが、その間にワクチンや治療薬ができれば話は変わってくることを、おそらく故意に忘れて(?)いるとしか思えない。
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