スマートシティの新しい考え方を提唱します。
こんにちは!Smart City戦略室です。
毎年バルセロナで開かれている世界最大級のスマートシティのイベント・Smart City Expo WORLD CONGRESSをご存知でしょうか?
先日、Smart City Expo WORLD CONGRESSと連携する「京都スマートシティエキスポ2020」にSmart City戦略室室長・南方尚喜が講演者として登壇いたしました🎤
▼今年で7回目、オンライン開催となった京都スマートシティエキスポ2020
▼LINE Fukuoka株式会社 Smart City戦略室 室長 南方 尚喜
今回お話ししたポイントは・・・
💡先端技術と市民の暮らしの"Closing the distance"を実現する方法
💡2年間60プロジェクトに取り組んできた私たちのノウハウ公開
Smart City戦略室が今後の日本のスマートシティの在り方についてどんな未来を描いているのか、南方から語らせていただきました!
💡先端技術と市民の暮らしの"Closing the distance"を実現する方法
先日の国勢調査、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、インターネットでの回答が公式ホームページやSNS、Youtubeで広く呼び掛けられていました。
皆さんはネットまたは郵送、どちらで回答されましたか?
国民全体でその割合を見てみると、
回答世帯率80.9%中、郵送回答41.7%・ネット回答39.3%と
未だにネット回答は郵送回答世帯数を上回ることが出来ていない状況です。
ネット回答は人との接触を減らすだけでなく、郵送する手間も省けるにも関わらず、どうして大幅に普及することができないのでしょうか?
似たような話で、スマホ決済などキャッシュレスサービスの必要性が謳われているのに、なぜ普及にこれだけ時間やお金がかかってしまうのでしょうか?
これは、現在全国さまざまなスマートシティプロジェクトで検証されている先進テクノロジーもあまり使われない可能性があることを示唆しています。
同時に、この現状から、私たちは"スマートシティをつくるためにまず取り組むべきこと"を再確認しました。
それは、テクノロジーを利活用するための基盤となる
①市民の参加意識の向上
②データの透明性・安心感の向上 です。
下図が示すように、
先進テクノロジーはスマートシティのレベルを大きく引き上げるが、利用するのはあくまで市民。その市民の習慣や価値観に寄り添いながら街づくりを進めていくべきです。
昨今、スマートシティはグリーンフィールド型(新規で街を開発)とブラウンフィールド型(既存の街を改善)という2つに分類されていますが、これは分断ではなく統合されながら街づくりを進めていく必要があると私たちは考えます。
▼スマートシティの新しい考え方:市民参加を土台とし、技術革新を進めるべきである
①市民の参加意識の向上への取り組み事例
Smart City戦略室は福岡市LINE公式アカウントを通して、市民の主体的行動をサポートしています。
例えば、まちの道路・河川・公園の傷んでいるときは、「道路公園等通報メニュー」を選び、画面の案内に従って位置や写真を送信することで簡単に通報ができます。
市民と行政のコミュニケーションをLINEがサポートすることで、まちづくりへの参加ハードルをぐんと下げることができるのです。
これらの取組みにより、下記のような意識・行動の変化につながっています。
今まで読み落としていた自治体の情報を、自ら選択し取得する。
今まで素通りしていた街の不具合を、自ら通報する。
今まで面倒で溜め込んでいた粗大ごみを、自ら処分する。
今まで油断していた自然災害に対し、自ら備える。
②データの透明性・安心感の向上への取り組み事例
今年から、企業や自治体がオープンにしているデータの利活用に取り組んでいます。有用なのに利用されずにいたデータをLINEを介して市民の暮らしに活用することで、データを用いたサービスの便利さをお伝えしています。
”データの利活用”と聞くと、「個人情報が・・・」など不安を口にする方が多いですが、このように適切に活用し、困っていることを解決したり利便性を提供することで市民の安心感や信頼感の醸成につながると考えています。
💡2年間60プロジェクトに取り組んできた私たちのノウハウ公開
私たちSmart City戦略室は、福岡市で2年間、約60ものスマートシティプロジェクトを行ってきました。
そしてこの秋、その主な取り組みである福岡市公式アカウントの一部機能のソースコード無償提供とスマートシティ事業推進のノウハウを全国へ公開しました。
2年60プロジェクトのノウハウについては、こちらの記事をご覧ください↓
京都スマートシティエキスポは、11月1日〜12月31日の間オンデマンド開催されています。是非ご覧ください!
ご参加はこちら→https://expo.smartcity.kyoto/index.html
それではまた、次の記事にて!