スマートキャンプは創業10周年を迎え、ミッションをアップデートします
【創業10周年】支えてくださった皆さまへ
こんにちは。スマートキャンプ代表の林です。
本日2024年6月4日、スマートキャンプは創業10周年という節目を迎えることができました。
これもひとえに、日頃からご愛顧いただいているお客さま、支えてくださっている取引先の皆さま、そして共に歩んできてくれた社員の皆さまのおかげです。この場を借りて、心より感謝申し上げます。
10年を振り返って
スマートキャンプは、創業者古橋が2014年6月に立ち上げた会社で、資料作成代行サービス「SKET(スケット)」から始まりました。私が入社したのは、創業翌年、2015年の冬です。オフィスは田町にあるマンションの一室で、当時社員は5名程、社員よりもインターン生の方がたくさんいるような会社でした。
ちょうど、今は主力事業となったSaaS比較サイト「BOXIL SaaS(ボクシル サース)」のリリースに向けて、掲載するサービス情報を集めているタイミングだったと記憶しています。「こうやってWEBサービスってつくるんだ」と驚きつつ、新しいサービスが世に出ていくのをワクワクしながら手伝っていたのを思い出します。
その頃からは想像できないほどスマートキャンプは成長を遂げ、今ではBOXIL SaaSのほか、インサイドセールスアウトソーシング「BALES(ベイルズ)」、SaaSに特化したデジタルエージェンシー「ADXL(アドシル)」、オンライン展示会「BOXIL EXPO(ボクシル エキスポ)」、セールスエンゲージメントツール「BALES CLOUD(ベイルズ クラウド)」、またグループ会社が運営するクラウド活用と生産性向上の専門サイト「BizHint(ビズヒント)」も合わせた6事業で、主にSaaS提供企業をご支援しています。
その間、2019年にマネーフォワードグループへジョインし、2021年には初の子会社としてADXL株式会社を設立しました(その後併合)。2023年12月には株式会社ビズヒントをグループに迎え、社員数200名以上、全国に5拠点を構える会社となりました。
2021年に古橋より受け継ぐ形で私が社長に就任し、会長となった古橋も2023年、次の挑戦へ向けてスマートキャンプを卒業。今はCOO阿部とともに、新たな体勢でIPOを目指しています。
改めて振り返ると、スマートキャンプの成長の歴史は挑戦の歴史だなと感じます。そして挑戦の裏には多くの事業撤退もありました。ほんの一例ですが、祖業SKETは安定的な売上があったものの、スケールが難しいためクローズしました。ほか、BOXILではシングルサインオンサービスの開発、SaaS販売サイトの運営に挑戦したこともあります。BALESでは受電代行や、インサイドセールス人材に特化した人材紹介業にも取り組みました。
たくさんの成功と失敗を重ねながら、スマートキャンプは成長してきています。様々な挑戦をし、苦難を乗り越えてきてくれた社員の皆さま、スマートキャンプを支えてくださったお客さま、取引先の皆さまに、改めてお礼申し上げます。
ミッションアップデートについて
さて、10周年という節目を迎えたこの6月から、ミッションをアップデートすることとしました。
新たにミッションとして掲げるのが、「テクノロジーを広げ社会の生産性を飛躍させる」です。
スマートキャンプは、言うなれば、「社会の生産性を高め、一人ひとりがより価値を感じることに時間を使える社会をつくる会社」です。その思いは創業時から変わりませんが、事業が増え、生産性向上に様々な方法でアプローチできるようになってきたことを踏まえ、より解釈を統一できる表現にアップデートしています。
アップデートの背景
旧ミッション「テクノロジーで社会の非効率を無くす」は、創業時のミッション「日本のホワイトカラーの労働生産性を飛躍させる」の志を引き継ぎ、2018年初頭より掲げているものです。今いる多くの社員がこのミッションに共感し入社してくれており、スマートキャンプに深く根付いている精神です。
一方、人数が増えて多様性が増し、密度の高いコミュニケーションが難しくなっていく中で、本来の意図とは異なる意味で受け取られている場面を目にする機会が増えました。ミッションで方向性が正しく伝わっていないことの表れだと思います。
またミッションの文言に、非効率を無くした先、生産性を高めた先に「どんな社会にしたいのか」への言及が無く、補足して話すことが多かったため、そもそもその内容まで含む表現にすべきでは?と考えていました。
そしてIPO準備を進めている今、改めて全員の意識を統一し強くアクセルを踏み込む必要性を感じています。そのためには中長期的に向かうゴール像が明確であることが重要だと考え、ミッションのアップデートを進めることにしました。
議論には各事業の責任者を交え、社員の意見も取り入れながら、皆で認識合わせをしながら、1年近くかけてつくり上げたのが新ミッションです。
新ミッションに込めた思い
新旧ミッションを並べると下記のとおりです。
旧:「テクノロジーで社会の非効率を無くす」
新:「テクノロジーを広げ社会の生産性を飛躍させる」
結果的に、元のミッションとかなり近しい表現になりました。「テクノロジーで」を「テクノロジーを広げ」に、「非効率を無くす」を「生産性を飛躍させる」にアップデートしたのが、主なポイントです。
「テクノロジーを広げ」については、スマートキャンプがSaaSを世の中に普及させる事業に取り組んでいて、SaaSの普及によって生産性向上を目指していることを、より分かりやすく表現しました。
「生産性を飛躍させる」については、もともとの「非効率を無くす」を残すか最後まで論点となりました。社内アンケートの投票結果もほぼ半々で、それぞれに対して強い思いを持ったコメントが寄せられ、とても悩ましかったのですが、会社として実現したい状態をより適切に表現する観点から決めました。
ステートメントを新設
さらに、ミッションの背景にある思いを明確に示し、全員が同じ方向を向けるようにしようと、新たにステートメントを策定しました。
まずはミッションを体現する存在として、スマートキャンプ自身がテクノロジーを活用して非効率を無くし、生産性を高めていきたいと思います。そして今後より発展することで社会の生産性を向上させ、多くの人が豊かに、自由に暮らし、やりたいことが実現できる社会をつくっていきたいと思います。
VALUESもアップデート
行動指針であるVALUES(バリューズ)もアップデートしました。現行VALUES「Smart thinking」「Ownership」「Collaboration」「Speed」、頭文字を並べた通称「SOCS(ソックス)」に、「SOCS Code(ソックス コード)」と名付けた細則を加えています。
特に「Smart thinking」には、戦略を考える上で大切にしたい要素を詰め込んでいます。
例えば、長らくビジョンに据えてきた「Small Company, Big Business(略してSCBB)」の概念をSmart thinkingの中に含めました。
SCBBは、「少人数でも大きなことを成し遂げられることを証明しよう」という意味合いの言葉です。ビジョンとしてとても共感していた言葉でしたが、実態として、自社や社員が体現するべきものとして使用されるケースも多く、VALUESとして定義したほうがしっくりくる感覚がありました。Smart thinkingの方向性としてSCBBの実現を意識することで、自社で生産性の高い状態をつくり、効率よく社会の生産性を飛躍させていけたらと思います。
テクノロジー活用については、エンジニアだけでなく全社員がテクノロジーを駆使する会社にしたいという展望から加えたものです。ビジネスサイドとエンジニアが一体となることで、顧客の真のニーズに対して適切なプロダクト、サービスを迅速に提供できる会社にしていきたいと思っています。
正直なところまだまだ発展途上ですが、自らテクノロジーを駆使する経験がサービスにも反映され、既存事業の強化や新規事業の形で今後の成長を牽引していく、そんなサイクルをつくっていきたいと考えています。
Smart thinkingで考え抜いたことを、一人ひとりが高いOwnershipをもち、周りとCollaborationしながら“掛け算”の成果を生み出すことを、圧倒的なSpeedを持って実行していくーー。
SOCS Codeを通し、皆が日々同じ基準でVALUESを体現できるようにすることで、ミッションを実現していきたいと考えています。
スマートキャンプの今後の展開
スマートキャンプが目指す世界をつくっていくため、今後は下記のような事業展開をしていこうと考えています。
テクノロジーを広げ社会の生産性を飛躍させる。もちろん自社も高い生産性でミッションを体現する
まずはSaaS領域で圧倒的に支持される会社に。そうなることで、より多くのデータが集まり、より良いマッチングを実現できる状態をつくっていく
BtoBの領域に広げる。SaaS導入がユーザーのゴールではなく、課題解決がゴール。価値提供できる領域を広げ課題解決の幅を広げながら、利用者側にテクノロジーが活用されやすい状態もつくっていく
海外にも広げる。生産性の課題は世界中に存在する。課題先進国と言われる日本でサービスを磨き上げ、他国にも展開していく
新ミッション「テクノロジーを広げ社会の生産性を飛躍させる」のもと、スマートキャンプに関わる方全員により良い価値を提供し続けられるよう、社員一同努力を重ねてまいります。
今後とも、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
スマートキャンプ株式会社
代表取締役社長CEO
林詩音