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HIRAC FUND の デザイン
スマートキャンプデザインブログのモリシゲです。
以前、「マネーフォワードにジョインしたスマートキャンプの最古参社員は何を思うか」という記事を書きましたが、スマートキャンプがマネーフォワードにジョインしてから半年ちょっと経ちました。
いくつか共同の事業をはじめていますが、なかでもビッグニュースになるであろう「新ファンド設立」に関わらせていただくことになりました。
マネーフォワードのCFOである金坂さん、我が社スマートキャンプ代表の古橋さんが共同で代表となる会社で、「HIRAC FUND(ヒラクファンド)」というファンドになります。(社名はマネーフォワードベンチャーパートナーズ)
設立の想いなどは古橋さんのnote「HIRAC FUNDを立ち上げました」を読んでいただいて、私の方はデザインコンセプトなどのデザインに関わる部分を書きたいと思います。
HIRAC FUND のロゴをつくる
HIRAC FUND にアサインされた時点では
共に新しい時代と成功への扉を「ひらく」
というメッセージと、「HIRAC FUND」の説明資料だけがありました。
私はロゴを考える上で「この会社はどういう姿を目指しているか」というのを大事に考えています。
その目指す姿について何名か関係者にヒアリングをしたのですが、メモをとっていたのでお見せします。
(2020年5月11日13時ごろのメモ)
・ひとりでは開けられないトビラをいっしょにヒラク組織に
・オープンな雰囲気ではあるが、ポップではなく、サポーティブな組織に
・マネーフォワードのブランドからはなるべく独立したい
・ファンドはいくつもあるが、そのなかでも「本物」になりたい
・JAFCOさんのような信頼の上に成り立っているものになりたい
さらに事前調査として、海外のファンドも見てまわりました。シンボルマークがなく、タイポグラフィのみのもの(Andreessen Horowitzなど)も多い印象でした。
ロゴにシンボルがあるとき、ないときの違いについての記事なども昔に読んだことがあったので思い返しました。
端的に書くと、シンボルマークがあるものは「世界観が強く伝わる」、シンボルマークがないものは「世界観が控えめに伝わる」というようなことです。
それらを踏まえて、「ひらく」をメインキーワードとして、「本物感」「サポーティブ」「信頼感」というサブキーワードごとに着想して、最終的に4パターンに落とし込みました。
(各ロゴアイディアの説明は拡大してお読みください。)
キーワードに「サポーティブ」や「本物感」とあるので、世界観を強く出さない方向もよさそうだと考え、4案中3案がシンボルのないものになりました。
結果として、関係者の全員の意見は「シンボルのあるB案がよい」という話になったのと、あわせてこのようなフィードバックもいただきました。
またロゴアイディアの共有をしたタイミングでは、まだブランドカラーなどについては後回しで、このようなことを考えていました。
さらにコミュニケーションをとりつつ、カラーの決定と、シンボルの変更をあわせて、再提案しました。
ロゴマークの形についてですが、よくアイコンやイラストなどで使われている「お金の入っている袋」をモチーフに、「袋を縛っているひもをほどいて、ひらいているイメージ」にし、シンボル化しました。
(裏テーマとしては「ひらく」の「ひ」の字に見えるようにも。)
金袋のモチーフ(Google画像検索)
最終的に画像のB2案が反応がよく、個人的にも色の主張が控えめでありつつも、黒のゴシック体でどっしりと本物感を出せていてよいと思っていたので、満足のいく決定でした。
当初としてはB3、B4のようなキーワードに沿ったイメージカラーを考えていましたが、シンプルに「お金」というところに立ち返って考えたカラーがうまくフィットしたと思っています。
また、画像にも書いてあるように、色の意味をいつも調べるようにしています。「どういう姿を目指しているのか」を色でも表現することで、ブランドイメージの土台を固められると考えているからです。(アイコンやグラフィック作成などで、色に意味があると着想や派生がしやすくなります。)
HIRAC FUND の Webページ をつくる
ロゴとカラーが決定したので、Webページをつくることになりました。
実装は時間が限られているのもあり、STUDIOを使用する想定で、Figmaで簡単なデザインを起こして、必要なページ、必要なコンテンツの確認をしていきました。
Webページに関しては、マネーフォワードシンカの山本さんという方と私の2名体制で進めていきました。(山本さん、情報提供やフィードバックなど、ありがとうございました!)
スタートアップ向けのVC(ベンチャーキャピタル)のWebページは特に日本のものについてはヴィジョナリーだったり、アーティスティックだったり、メッセージが強すぎて全容が全く理解できないものがけっこうたくさんありました。(ただメッセージだけしか書いてないものなど…)
私たちは信頼される組織になるためにも、これらのヴィジョナリーなサイトとは逆に、会社情報やメンバー紹介など、しっかり説明を載せられ、情報が正しく切り分けられているものを目指しました。
さきほどの仮デザインをもとに、細かい部分を詰めていきました。
例えば、写真のレタッチをシンボルカラーである「白銅色」に調整したり、
シンボルマークに合わせて素材を作成したりしました。
全体的にはシンボルカラーである「白銅色」と、ブラック、ホワイトの3色でなるべくまとめ、オブジェクトは角丸四角形(丸み4px)をベースにパーツを制作していきました。
「ヒラク」をイメージしたアニメーションも少し入れるなどもしましたが、基本的には「本物感」を出すために、極力シンプルに、極力有彩色を使わずに、デザインしています。
当日ギリギリまで情報がアップデートされていたので、慌ただしかったのですが、なんとかリリースを迎えることができました。
まだまだこれからアップデート予定ですし、手伝うこともまだまだあると思います。HIRAC FUND 設立イベントもありますので、今回のデザインの想いを少しだけ感じつつ参加していただけると、よりみなさんの想いが伝わってくると思います。
以上、モリシゲから新ファンドのデザインについてでした。
追記:実務担当の光井さんの立ち上げストーリーも面白いです!
WRITER & EDITOR
SMARTCAMP Designer & PR モリシゲ @MorishigeYuta
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