【東京データプラットフォーム(TDPF)】データ整備事業が目下、進行中です!
みなさん、こんにちは!
都では、デジタルの力で東京のポテンシャルを引き出し、都民が質の高い生活を送ることができる「スマート東京」を実現するため、行政や民間の持つデータの集約・連携を可能にする東京データプラットフォーム(TDPF)の構築に向けた取組を進めています。
本記事では、今年度に予定しているTDPFの稼働に向けて、東京都の全62区市町村が所有しているデータを収集・整備するデータ整備事業について、ご紹介します。
1. オープンデータとは?
データ整備事業の取組をご紹介する前に、まずはデータ整備事業の核となるオープンデータについて、ご紹介したいと思います。
オープンデータとは、一般的に「機械判読に適したデータ形式(例:CSVファイル)で、二次利用が可能な利用ルールで公開されたデータ」のことを指します。定められたルールの範囲内であれば、自由に複製・加工や頒布、更には商用利用が可能です。官民データ活用推進基本法において、国及び地方公共団体は、オープンデータに取り組むことが義務付けられています。
都では、東京都オープンデータカタログサイトを通して、様々なデータを公開しています。もしかしたら、みなさんが思いもよらなかったデータが公開され、更にはそのデータの具体的な活用事例が掲載されているかもしれません。ぜひ一度、ご覧になってみてください!
2. 自治体標準オープンデータセットの誕生
さて日本には、約1,700の自治体がありますが、オープンデータの取組については、自治体ごとにバラつきがあるのが現状です。
その理由のひとつとして、「自治体が、どの様にデータを整備してよいのか分からない、整備すべきフォーマットが定まらない」という点が挙げられます。オープンデータの利用者側からは、「欲しいデータが見つからない」、「同じ対象を集めたデータであっても、自治体間でデータの形式にバラつきがあり、分析しにくい」といった声が寄せられています。
これらの問題を解決し、オープンデータの公開とその利活用を促進することを目的として、当時の内閣官房IT総合戦略室が定めたのが推奨データセットです。
推奨データセットは、政府として公開を推奨するデータと、そのデータの作成にあたり準拠すべきルールやフォーマット等を取りまとめたもので、現在は推奨データセットの内容を見直した自治体標準オープンデータセットが、デジタル庁のホームページに公表されています。
都では今後、この自治体標準オープンデータセットをベースに、データ整備事業を進めていきます。
3. バラバラをひとつに!
少々、難しい話をしてしまいましたが、具体的には、どの様な手順でデータを整備していけばいいのでしょう?いよいよ、データ整備事業の本題に入っていきます。
従前より都では、区市町村におけるデータ整備事業の拡充を図っており、昨年度は、各自治体がデータを整備するためのデータ整備マニュアルを公開しました。都職員自らマニュアルを元にデータ整備を行い、その結果をnoteに掲載していますので、ご一読いただけると幸いです。
これらのデータを収集していく過程で、前述した「同じ対象を集めたデータであっても、自治体間でデータの形式にバラつきがある」という問題があります。
そこで、都では区市町村と連携して、自治体標準オープンデータセットをベースに、データ整備を進めています。
一例を挙げれば、図書館や公民館のような公共施設や、史跡や彫刻・絵画といった文化財、更には公衆トイレや公営駐輪場、赤ちゃんの駅(おむつ替えや授乳が可能なスペース)などといった施設を収集・整備対象としています。
あるデータについて、自治体Aはエクセルで管理、自治体Bは紙で管理、自治体Cはエクセル、ワード、PDF、紙で管理といった状態です。この様に、バラバラに散逸したデータを収集し、機械判読に適したデータ形式に整備するという難作業を目下、進行中です。
今年度、都では自治体から収集したデータを整備し、TDPFに公開することを目標に掲げています。TDPFのスタートを切る上で非常に重要なデータ整備事業は、重い責任が伴う一方、大変やりがいがある仕事です。
4. データ整備は、いいことづくし?
最後に、データを共通の形に整備して、オープンデータ化することのメリットについて、お伝えします。
まず、データ利用者の目線で考えれば、自治体が公開するデータが利用しやすくになります。異なる自治体でも、データのフォーマットが揃っていれば、一定の広域データとして取り扱うことも可能です。
一方、自治体からの目線で考えれば、従来は紙管理だったものが、電子管理に切り替わることで、業務の効率化が望めます。
そして何よりのメリットは、官民によるデータの利活用が促進されることで、行政課題の解決につながるケースが考えられることです。TDPFでは、データの所有者である自治体に整備後のデータを戻すことで、自治体内においてもデータを利活用していただく予定です。
区市町村を超えた広域データがオープンデータ化され、TDPFを介してデータ同士の掛け合わせが容易になり、新たなサービスが次々と創出される可能性を秘めています。TDPFを介してデータを利活用することにより、社会が抱える課題に解決する日が訪れるのも、そう遠くない未来なのかもしれません。
今後もnoteを通して、TDPFに関する活動を積極的に発信していく予定です。みなさんからも、「あのデータとこのデータを掛け合わせたら面白いのでは?」といったアイディアがあれば、是非教えてください!
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デジタルサービス推進課 データ利活用戦略担当
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