妊活準備って何するの?いつから必要?検査以外にできることや男性向けの準備も紹介!
妊活を始めるのはまだ早いけれど、いまできることはしておきたいカップルもいるでしょう。この記事では妊活準備では何をしたらいいのか、始めどきはいつか、男性にも必要なものかについて解説します。
妊活準備とは?
妊活準備とは、妊活を始める前に必要な検査や医療的ケアを受けたり、ライフスタイルを改善したりすることで、不妊、妊娠・出産時の合併症、赤ちゃんの病気を予防することです。医療の専門用語では「プレコンセプションケア」と呼ばれ、科学的にも効果が証明されています。未来の介護予防効果もあり、WHOなどは「いつかは子どもがほしい」と思っている人だけでなく、妊娠する前のすべての男性・女性・カップルに推奨しています。
妊活準備はいつから始めたらいい?
妊活準備をすべて整えるためには、想像以上に時間が必要です。またパートナーがいれば、予定していない時期に妊娠する可能性はゼロではありません。そのため、「いま妊娠がわかったらどうする?」と考えたときに1%でも「産むかも」と思ったら、いまから妊活準備を始めましょう。一方、仕事や入籍・結婚式準備などでなかなか時間が取れない人も。その場合でも、少なくとも妊活を始める半年〜1年前には準備をスタートできるとよいでしょう。
男性にも妊活準備は重要!
妊活の準備は女性が行えば大丈夫と思う人も多いでしょう。しかし、不妊の原因の約半分は男性にあると言われています。男性の生活習慣が精子の数や質に影響を与えることがわかっていますし、必要なワクチンを打っておくことで赤ちゃんの病気を予防することができます。男性自身の将来の介護予防にもつながるので、ぜひお二人で妊活準備をしていきましょう。
検査以外にもたくさん!妊活準備で行いたいこと
ここからは、具体的に妊活準備ではどんなことをするかを紹介します。妊活準備で取り組みたいことは大きく5つに分類できます。
ライフプランを立てる
検査・記録・測定で自分の体を知る
必要なワクチンを受ける
持病や薬のコントロールをする
ライフスタイルの改善
それぞれ見ていきましょう。
ライフプランを立てる
まずはお互いの考えをシェアします。子どもは何人欲しいのか、いつから妊活を始めたいか、不妊治療が必要になったときにどうするかについて話し合いましょう。最終的にはお互いの希望に加えて、年齢と妊娠の関係などの視点も踏まえて、二人のライフプランを完成させましょう。
検査・記録・測定で自分の体を知る
ライフプランを考えたら、次に自分の体を知ることが必要です。なぜなら、プラン実現のためにどんなケアを受けるべきかの判断材料になるからです。自分の体を知る方法には、大きく3つあります。
<検査>
妊娠・出産を迎えられる健康状態なのか、赤ちゃんの病気を予防するための準備は整っていのるかを調べます。
健康診断:会社などで受けている健康診断をしっかり受けましょう。生活習慣病や貧血がないか要チェックです。
婦人科検診:女性は婦人科検診も忘れずに受けましょう。子宮頸がん検診だけではわからない病気がほとんどですので、経腟エコー検査も行いましょう。
性感染症検査:不妊の原因になるものや、赤ちゃんにうつるものがあります。感染を繰り返さないためにも、二人で一緒に検査を受けて、必要であれば一緒に治療しましょう。
風疹抗体価検査:妊娠中の風疹感染は、高い確率で赤ちゃんの病気を引き起こします。しかし妊娠中はワクチンを打てないので、妊活準備中にワクチンが必要かを調べ、接種を済ませることが大切です。職場で感染した男性が家庭に持ち込むパターンが多いので、男性もしっかりと対策しましょう。
<記録>
女性は生理について記録をつけましょう。妊活を始めたときに排卵日の参考にできるだけでなく、不妊治療が必要かを考える目安としても使えます。基礎体温は3周期分ほどあると、ホルモンバランスを判断する材料として使えます。遅くとも妊活開始の3ヶ月前には始めるとよいでしょう。
<測定>
女性のやせや肥満は排卵障害の原因となって不妊につながったり、赤ちゃんの発育に大きな影響を与えたりします。日本では10人にひとりの赤ちゃんが基準よりも小さく生まれていて、対策が急がれています。
また、体重は標準でも体脂肪率が高い「隠れ肥満」の女性もいます。ご自身では気づいていないこともあるので、きちんと体脂肪率も計測しましょう。
一方、男性の体型も精子の質や数に影響を与えることがわかっています。精子は3〜6ヶ月かけて作られますので、計測結果が良くない場合は早めにライフスタイルを整えましょう。
必要なワクチンを受ける
先ほど紹介した風疹以外にも、感染を予防したい病気があります。麻疹(はしか)、水痘(水ぼうそう)、ムンプス(おたふくかぜ)、B型肝炎です。まずはご自身の母子手帳を見てワクチンの接種歴をチェックし、もし打っていなければかかりつけ医に相談しましょう。またインフルエンザワクチンは妊活や妊娠に影響しないので、毎年しっかりと接種しましょう。
持病や薬のコントロールをする
持病がある場合、妊娠によって悪化したり、使っている薬が赤ちゃんに影響を与えたりすることがあります。まだ妊活開始時期が決まっていなくても、将来的な妊娠希望がある人は早めに主治医にそのことを伝えましょう。また、美容目的で医療を利用している人も薬の調整が必要なことがあるので、将来の妊娠希望は医師に伝えましょう。
ライフスタイルの改善
妊活準備で整えたいライフスタイルは、食事・サプリメント、運動、タバコ、飲酒、ストレス対策、男性の下着などがあげられます。
食事・サプリメント:主食・主菜・副菜がそろった食事を1日2回以上摂りましょう。女性は葉酸をサプリメントで400μg以上摂取することも大切です。
運動:目安は、軽く息が上がる程度のものを週150分以上です。少しずつトライしましょう。
タバコ:禁煙はもちろん、受動喫煙対策も行いましょう。意外と多いのが、おつきあいで喫煙室に行くこと。健康にも悪影響なのでやめましょう。
飲酒:妊活を始めたら、乾杯の一杯にしておくといいでしょう。
ストレス対策:ご自身に合ったストレス対策を見つけましょう。男性は精子に影響を与えるため、サウナや長風呂は控えたほうがベターです。
男性の下着:股を温めると精子の質や数が低下する可能性があるので、おすすめはトランクスタイプです。下着以外にも、膝の上のパソコン操作や長時間座りっぱなしも要注意です。
まとめ
今回は妊活準備とは何か、始めるタイミングや男性にも必要なのかについてお伝えしました。妊活準備は人それぞれ異なります。記事を読んで、「自分には当てはまるの?」「自分はどうしたらいいの?」などの疑問が湧いてきたら、医師や看護師に相談してみましょう。看護師による妊活準備オンラインカウンセリング「Smart Nurse」でも、ご相談を受け付けています。ぜひご活用ください。