見出し画像

潅水施肥管理における簡単な排液管理の方法

 排液率は、培養液供給量に対する排液量の割合ですから、排液/培養液供給量x100(率)で求められます。

投入した潅水施肥量を、イチゴやトマトなどが根から吸収し生長していきます。全てを吸収することなく培地から排液として落ちてきます。この割合を排液率といい、50%、60%と高い排液率となる圃場もあります。

天候や、生長時期、光合成促進時間等により根から給水する量が違うので、うまく潅水施肥をコントロールして、排液率を20~30%に抑えるように給液量を決定できれば、培地や栽培物を傷めず適正化でき、水や施肥のコストも抑制できます。

キャプチャ

また排液率、ECを求めることである程度イチゴの生育状況を把握することができ、培養液の過不足をわかります。

また、排液率やECを計測することで液肥投入するポンプの不具合、EC値および 光合成促進状態等も把握できます。


流量計は、配管(塩ビ管など)を切らずに設置できる外巻式の流量計は、jwpのスマート農業ブログにも記事を掲載しています。 例えばキーエンス製のFD-Q10Cは、10A配管等に後付けできる流量計で0.1Ⅼまで計測出来ます。

画像2


潅水・施肥 投入側 流量計(25A / 1L/plus)



画像4

排液側 流量計(10A / 0.1L/plus)


画像5

jwpの潅水・施肥制御盤「あぐりウォーター」

jwpの潅水・施肥制御盤は、日の出、日の入りを自動計算して、朝一潅水や、午後(夕方等)の潅水中止、日射比例式、タイマー式、土壌水分参照などできる自動潅水・施肥制御システムです。施肥の1日の上限を決めておけば、その後は適切に水のみを潅水します。

【日射比例潅水】

日射量に応じて、潅水量を決める潅水方法です。ある程度の光合成に最適な環境下であれば、植物が吸う水の量は日射に比例して増加していきます。そのため、潅水量を日射に比例して潅水することで植物にとって過不足なく潅水することができます。

メリットとして、光合成に最適な厳密な潅水管理がしやすい、排液量が少なくなる、潅水工数の削減等が挙げられます。

デメリットとして、定量ポンプや日射計等が必要となるため、タイマー潅水よりは設備コストが高くなります。

画像6

日中の日射量が多いときは潅水回数が多くなります。日射量が少ないときは潅水回数が自動的に少なくなります。タイマー式の場合は、天候に合わせて設定値を変えたりしますが、面倒で常時同じ設定の場合は、曇天時では多潅水で土壌が過湿になってしまします。


【おすすめポイント】

● 毎日天気を見ながら潅水のタイミングを決めている方

● 手潅水で行っている方

● 圃場迄時間がかかる、8系統またはそれ以上ある場合

● 少量多頻度潅水をおこないたい方


【関連記事】

https://www.asahi.com/articles/ASM893PGSM89UBNB006.html

 【お問合わせ】

キャプチャ


いいなと思ったら応援しよう!